事例紹介

SRS邸

建て主と当社の出会いは、今から約2年前に遡ります。県産材を巡るバスツアーに始まり、構造見学会や完成見学会、セミナーにも何度も参加され、他社と比較した上で当社の家づくりを気に入ってくださいました(笑)
敷地は、市街化区域と市街化調整区域の境にあたる場所で、道を挟んだ反対側には田園風景が広がります。駐車場にしていたご実家の土地を切り取って敷地にするため、計画の自由度は極めて高く、かえって難しい条件とも言えます。建て主の希望に従い、初めは平屋建てに近い建物を計画しましたが、徐々に現実路線に舵を切り、2階建てに下屋が取り付く現在の形になりました。
寝室、子供室、ダイニングというように、用途を室名にするのが一般的ですが、この家の居室は板の間、畳の間、中の間、奥の間という呼び方にしました。それは「部屋の利用目的を固定化せず、家族の成長や時の移ろいに応じてフレキシブルに使いたい」という建て主のお考えによるためです。岐阜の家具屋にオーダーしたという栃のテーブルは、食事に使うだけでなく様々な用途で使いますし、子供の成長に合わせて、あるいは季節に合わせて寝る場所も変わるという訳です。
 木製格子戸の玄関、囲われた屋外物干場と洗面所からの動線など、細部のこだわりにも注目です。

完成

■1階板の間
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■1階畳の間
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■2階中の間
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■2階奥の間
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■洗面所
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外部工事

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仕上げ工事が終わると、外回りの木工事を行います。木製格子で囲われた屋外物干場や勝手口、そして濡縁を桧で施工します。完成も間近です。

仕上げ工事

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2階「中の間」の壁は漆喰仕上げです。漆喰は、水酸化カルシウム・炭酸カルシウムを主成分とし、化学物質過敏症の原因の主たるものとされる、ホルムアルデヒドの吸着分解の機能がある素材として、近年では注目を浴びています。

太陽熱温水器

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屋根に太陽熱温水器の集熱器を取り付けました。基本的には太陽エネルギーで沸かしたお湯を使い、天気の悪い日は補助熱源機のエコジョーズでサポートします。

木工事


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2階は野地板をそのまま見せた勾配天井です。斜めに掛ける登り梁を使った小屋組みにする事で、梁の位置に左右されない自由な間取りが可能です。剛性も兼ね合わせた現わし天井がとても綺麗です。

外壁・木工事

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左:外壁の吹付け前に下地処理を行います。無塗装サイディング(外壁下地)のジョイント部分をパテで平滑にします。吹付けは下地の良否が仕上げに出るので、不陸、ひび割れ、亀裂などないか、しっかりチェックします。
右:板の間の一角に、桧のデスクカウンターを作りました。

外壁

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断熱材の上に板状の木材(胴縁)を流し、その上にサイディングを張ります。こうすると、断熱材とサイディングの間に胴縁の厚さ分だけ隙間ができます。この隙間が通気層となり、外壁内の湿気を乾かします。

防水

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サッシ枠の周りに防水処理を施します。特に下部は小さな隙間から水が入りやすいので、専用の防水シートで対策をします。さらに、発砲ウレタンや防水気密テープで全ての隙間を塞いでいきます。


木工事

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2階はクロス等の天井仕上げを行わず、木組みと下地のスギ無垢板を現した造りです。構造体がそのままデザインとなります。

木工事

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柱に巻いてある青いカバーが、汚れや傷から柱を守ります。
奥の壁に斜めに入っている木材は「筋交い」です。「筋交い」は、柱と梁でできたフレームの間に対角線に入れ、地震力や風圧力に耐える部材のことです。

木工事

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天井の下地は、野縁と呼ばれる36mm角材を455mm間隔で組み、その下に石膏ボードを張って行きます。天井の一部は、ヒノキの羽目板張りです。

金物検査

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左:タテヨコの柱・梁にナナメの筋違が入り、接合部を金物で補強して構造を固めます。構造計算によって決められた金物の配置や取付け方法などの検査をします。
右:第三者機関による、中間検査を行います。建物が建った後に隠れてしまう部分を、しっかりとチェックします。


アスファルトルーフィング

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野地板の上に、軒先と平行にアスファルトルーフィングを敷きこみます。ルーフィングは、破れにくく、防水性のよい改質アスファルトルーフィングを使用しています。

上棟

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左:今日は上棟です。一日で構造体を屋根まで一気に立ち上げます。
右:2階の床梁が組みあがりました。91cm角に格子を組み、厚床下地を張り、2階の床を固めます。剛床と言って、構造的にここはとても重要なポイントです。

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右:梁は、クレーンで釣り上げ図面に従って組んでいきます。ロープを使う際も傷がつかないように、注意を払います。
左:こちらの住宅は、外張り断熱工法のため、小屋梁を組んだ後、杉ムクパネルを張ります。

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右:次に断熱材を敷き詰めます。
左:断熱材の上に通気層を取って野地板を張ります。日が暮れる前に、無事に上棟しました。

土台敷き

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上棟前に土台を敷きます。特に注意が必要な土台には、腐れや虫に強い桧を使用します。

基礎完成

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建物を支える大事な基礎の工事が完了しました。地中梁で強度を保つことで、上部の基礎を独立型形状にすることが可能となり、通気性とメンテナンス性が格段にアップします。

コンクリート打設

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まずは納入書で、指示通りの配合になっているかと出荷時刻を確認します。そして打設前に、コンクリートの品質を検査します。スランプ値(流動性)、空気量、塩化物量を測り、圧縮試験用のテストピースを6本採取します。

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品質検査が終わったらいよいよ打設です。ポンプ車で生コンクリートを型枠の中に流し込みます。流し込みの際、バイブレーターで生コンを撹拌します。バイブレータで振動を与えることで、隅々までしっかりとコンクリートが充填され、強度が高く かつきれいなコンクリートとなります。最後にコンクリートの表面をトンボでならし、浮き出た水分を除去します。

地鎮祭

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地鎮祭には二つの意味合いがあります。一つ目は、その土地に住む神様を祝い鎮め、土地を利用させてもらう許可を得ること。二つ目は、これからの工事の安全と家の繁栄を祈願することです。
今回は地元の神社で、建て主のご両親と顔なじみの神主さんにお願いしました。


配筋検査

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建築工事が始まってすぐに、最初の重要ポイントとなる基礎の配筋検査を行います。配筋検査とは、鉄筋が正しく配置されているかどうかを確認する検査のことで、鉄筋の種別、鉄筋の間隔、鉄筋径、かぶり厚さ、定着と継手の長さ、立上り筋の高さ、緊結の状態などをチェックします。

基礎工事

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左:基礎工事の初めは「遣り方」です。基礎の外周に水杭や水貫と呼ばれる木枠を設けて、高さや水平位置の基準を作ります。次に「根切り」と呼ばれる地面の掘削を行います。地中に基礎をつくるために、地表面の土を削って掘り下げる作業です。
右:基礎の中央付近に、地鎮祭で神主さんからいただいた鎮め物を埋めます。

地縄張り

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建物の外壁ラインに縄を張り、敷地のどこに建物が建つかを確認します。

地盤調査

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地盤の性質(支持力、土質等)を把握するため、必ず地盤調査を行います。