事例紹介

MSY邸

「鎌倉殿の13人」の舞台になっている鎌倉の中心部に、間口が狭く短冊状に区画された建売住宅があります。その家は、北側道路で三方の隣家が目の前に迫っているため、日当たりが悪く1階がとても暗いのが難点でした。この間口が狭い狭小地に建つ家を、明るい家に建て替える計画です。
建て主は幾つかの会社を見て回りながら、しっかり造られている家か、そうでもない家かが分かるようになったそうです。折しも完成見学会が連続している時期だったので、実際の住宅を続けて見ることができ、当社の家造りに納得していただきました。
元の家が隣家と対称のプランになっているため、カーポートの位置はそのままで、家の形も大きく変えられません。元の家では道路側の細い部分にあった水回りを2階に上げ、代わりに玄関回りの収納スペースを充実させました。階段もLDKから上がる形にして廊下を無くし、LDKは15.5帖を確保しつつ、吹抜からの採光と広がり、カーポート面の窓からの視線の抜けなど、元の家と大きく異なる開放感が得られます。また、システムキッチンは使わず、L型の大きな造作キッチンにして空間を広く使っています。
2階は浴室・洗面室などの水回り、寝室、フリースペース、吹抜(ロフト)で構成。浴室は1216サイズにして洗面室を広くし、室内物干場とトイレも一つの空間に収めました。吹抜の上にはロフトを造り、空間を縦方向にも有効活用しています。南西角に設けた吹抜は、1階だけでなく2階居住スペースの採光にも寄与しており、狭小地で住宅密集地に建っていることを忘れさせる空間が広がっています。

完成

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外観

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玄関

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リビングダイニング

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スタディコーナー

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キッチン

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吹抜

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寝室

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ロフト

設備・タイル工事

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トイレ横の手洗いカウンターに手洗器を設置しました。
キッチンの壁には、レンガ目地で白いタイルを貼りました。

内部仕上げ工事

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漆喰を塗り終わりました。仕上げ工事も終盤です。
漆喰は調湿性に優れ、またアルカリ性のため抗菌効果もあります。

造作キッチン

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こちらの家は海外製の食洗機を入れるため、システムキッチンを使わずに造作キッチンにしました。
大工が本体を造り、ステンレスの天板やシンク、ガスコンロ、食洗機等を組み込みます。

外周り確認

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足場を解体する前に屋根や雨樋、外壁などの外周りを最終チェックします。
コテ跡が物語る通り、外壁は漆喰系の左官仕上げです。

石膏ボード・パテ処理

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天井や壁に石膏ボードが張られました。ここまでくると随分部屋らしくなってきます。


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仕上げ前に、石膏ボードの目地やビスの頭をパテで埋めて段差をなくし、平滑な下地を作ります。

内部工事(造作)

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内部工事も順調に進んでいます。洗面脱衣室では、大工が洗面台や棚板を造り付けています。

外壁工事(ラス網)

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胴縁の外側に防水紙を貼って、その上にラス網を張りました。この上にモルタルを塗っていきます。
ラス網とは、モルタルの下地として使用される金網のことです。

外壁工事(縦胴縁)

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外張りしたエアサイクル専用断熱材の上に縦胴縁を打ちます。胴縁は外壁の下地としての役割はもちろん、壁内部の通気確保の役割も兼ねています。


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サッシ廻りは防水テープで念入りに補強します。

配管位置出し

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水道業者が給水管や排水管の施工をする前に、現場監督が配管位置を明示します。

エアオープナー

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エアサイクル工法の場合、小屋裏上部にエアオープナーという空気の出口を設けます。

断熱材

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躯体の外側にエアサイクル専用断熱材を張りました。室内は空気の流れをつくるためにダイヤカットに成型され、外側はアルミシート貼りで遮熱性能を向上させています。

金物検査

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接合金物の検査を行いました
木組みを補強する金物は、種類によって強度が決まっており、金物と木組みの組合せで必要な強度を確保します。

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奥の壁に斜めになっている木材は、地震力や風圧力に抵抗する作用を持つ筋交いです。

上棟

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いよいよ上棟です。いつもと同じ顔触れの大工たちが、抜群のチームワークで下階から順番に柱、梁を組み上げていきます。

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野地板の上に断熱材を敷き並べ、その上に通気胴縁を流して、もう一度野地板を張ります。
こうして一日で屋根まで形になりました。

土台敷き

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上棟の数日前に、先行して大工が土台を据え付けます。床下は湿気を帯びやすいので、土台には耐久性のあるヒノキを使用しています。

基礎完成

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養生期間をしっかり取って型枠を外すと、基礎は完成です。エアサイクル専用のコラム基礎ではありませんが、通気性とメンテナンス性に優れた独立型基礎になっています。

コンクリート打設

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コンクリートを打つ前の品質検査として、スランプ値、空気量、塩化物量を測定します。硬化後破壊の試験用にテストピースも作ります。


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打設時には、生コンクリートにバイブレーターで適切な振動を与え、流動させながら少しずつ送り込みます。そうする事で、鉄筋の裏側までコンクリートがいきわたるようになります。

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続いて、立ち上がり部分と中央のコラム部分の順番で打設します。基礎断熱を採用しているため、立ち上がり部分の型枠を組み、断熱材を枠内にセットします。

配筋検査

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基礎コンクリートを打設する前に、図面通りに配筋出来ているか予めチェックする配筋検査を行います。
基礎の耐久性に影響する非常に重要な検査で、鉄筋の種別、鉄筋の間隔、鉄筋径、かぶり厚さ、定着と継手の長さ、立ち上り筋の高さ、緊結の状態など、項目ごとに入念にチェックを行います。

防湿シート

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根切りの後に砕石を入れて突き固め、防湿シートを敷きます。この上に捨コンクリートを打って、基礎を造っていきます。

基礎工事

基礎工事が始まりました。


建物の外周に杭を打って、柱・壁の中心線や水平線を出すことを遣り方といいます。
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遣り方が終わると、建物の基礎を造るために根切りを行います。
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