事例紹介

KBC邸

建て主は2人の小さなお子様がいる若いご夫婦。在宅ワークが多くなり、「家を建てるなら環境の良い所へ」ということで、埼玉県から自然豊かな二宮の地に引っ越されます。
敷地は北下がりの坂道に面した東西に長い形状。1階の日照・採光には不利な条件ですが、2階南側に吹抜けを設けることで日照・採光を確保しています。東側は遠くまで視線が抜けるため、南東角にデッキを造り、家族スペースを東に開きました。道路側は、一段高い学校の校庭に沿って緑に覆われた土手があり、外からの視線も気にならないため、書斎や子供部屋に景色を切り取る窓を設けました。
断熱気密性能を重視されているため、玄関に高断熱ドアを採用し、引違い窓も少なくしました。Ua値は0.41、C値は1.0以下を優にクリアします。暖房には床下エアコンを採用し、冷房も吹抜を生かして少ないエアコンで対応する予定で、太陽光発電システムを設置したZEH住宅でもあります。
当初、箇条書きで大小30もの要望が出てきました。設計者の目で取捨選択を許されていましたが、ほとんどの要望を叶えたプランを作成し、一発OKになりました(笑)アイランドキッチンを中心としたLDK、小上がりの和室とLDKとの空間的広がり、視線の抜ける寝室や書斎など、魅力の詰まった住宅です。

※この住宅は森林環境譲与税を財源として神奈川県が実施している「神奈川県地域材の家づくり普及促進事業」を活用しています。
構造材に神奈川県産の桧・杉を使用。地域の森林環境の維持・更新や温暖化防止など、広範な環境問題にも貢献しています。
事業の詳細は、こちらをクリックしてご覧ください。

完成

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リビングダイニング

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キッチン

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小上がりの和室

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洗面所

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吹抜け

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書斎

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将来は仕切れる二つの子供室

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建物全貌

床下エアコン

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床下エアコンで暖房する家なので、1階床部分にルームエアコンを設置しました。

左官工事

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左官工事(漆喰の下塗り)が始まりました。吹抜け部分は足場を組んで塗っていきます。

外装の確認

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足場を解体する前に、屋根や外壁など、外装を一通り確認しました。

造作洗面台

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造作洗面台のカウンターは桧板で造り、洗面器に合わせて穴をあけます。シンプルな洗面台ですが、正面の壁にタイルを貼ることでオリジナル感が出ます。

木工事(石膏ボード)

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天井や壁に石膏ボードを張っています。石膏ボードは主にクロスや漆喰の下地となるもので、遮音性や耐火性、断熱性を兼ね揃えています。

板張り天井

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LDKの天井は、節の少ない杉の羽目板です。IHヒーターを使うため、キッチンの天井も板張りが可能です。

外壁工事(ラス網)

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胴縁の上に防水紙を貼り、その上にモルタルの下地となるラス網を張りました。ラス網とは、モルタルの剥落を防ぐために使用される金網の事です。

外壁工事(縦胴縁)

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外壁に並んでいる細い木を胴縁と呼び、この上にモルタルの下地となるラス網を張ります。
胴縁によって外壁と断熱材の間にできる隙間を外側通気層と呼び、主に湿気の排出経路になります。

防水工事

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屋根と壁の取り合いや、サッシ枠の周りに防水処理を施します。
特にサッシの下部は小さな隙間から水が入りやすいので、専用の防水テープで対策をします。

給排水工事

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水道管や汚水管などの配管工事は、壁や天井を張る前に行います。
2階トイレの排水ルートは事前の計画が必要です。給水管と給湯管は、メンテナンスを考慮して二重配管(さや管)になっています。

屋根工事

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屋根はガルバリウム鋼板の瓦棒吹きです。屋根工事が完了しました。

断熱材

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断熱材は「ネオマフォーム」です。ネオマフォームは、薄くても高い断熱性能を発揮する断熱材で、大工は2~3日かけて構造材をすっぽりと覆うように張っていきます。


木工事

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金物検査を終えると、サッシを取り付けたり、間柱を立てたり、木工事が進められていきます。

金物検査

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木造軸組み工法では、接合部の強度が重要です。金物の種類、位置、ビスの打ち方など、すべてチェックして写真を撮ります。
また、自社のチェックのほかに第三者機関による中間検査も行われます。

屋根工事(ルーフィング)

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当社では「Mルーフィング」という防水シートを採用しています。
通常の屋根防水シートに比べ、漏水しにくく、低温状態でも高い耐久性を発揮する特殊な防水シートです。


上棟

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いよいよ上棟です。いつもと同じ顔触れの大工たちが、抜群のチームワークで下階から順番に柱、梁を組み上げていきます。

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二階の床梁が組み上がると、甲乙梁を91㎝角の格子状にを組み、床下地の杉ムクパネルを張って2階の床を固めます。これを「剛床」と呼び、耐震性を高めています。


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野地板の上に断熱材を敷き詰め、もう一度垂木を流して野地板を張ります。
こうして一日で屋根まで形になりました。

土台敷き

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上棟の数日前に、あらかじめ建物の土台を敷いていきます。
土台には4寸角のヒノキを使い、アンカーボルトで基礎に緊結します。現場監督は土台が水平になっているかを確認し、1ミリのズレでも見つけたら修正を加えます。

基礎完成

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建物を支える大事な基礎の工事が完了しました。
立上り部分は型枠を組み、断熱材を枠内にセットします。
配管を通す部分には、スリーブと呼んでいる管をあらかじめ型枠内にセットしておきます。

コンクリート打設

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打設前に行うのが、コンクリートの品質検査です。スランプ値(柔らかさ)、空気量、塩化物量をを測り、強度試験用のテストピースを作成します。

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品質検査が終わったら、いよいよコンクリート打設です。バイブレータで振動を与えながら流し込んでいき、最後はコテで平らに仕上げます。広い面を手作業でこれだけ平らにする技術には恐れ入ります。

上棟まで養生期間をとって、コンクリートの硬化を待ちます。

配筋検査

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基礎コンクリートを打設する前に、鉄筋が図面通りに施工されているかをチェックする配筋検査を行います。
鉄筋の種別、鉄筋径、かぶり厚さ、定着と継手の長さ、立上り筋の高さ、緊結の状態などを項目ごとに入念に確認します。

地縄張り

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基礎工事のスタートは地縄張りです。
地縄とは、これから建てる建物の位置を確認できるように縄を張ることです。