事例紹介

TSI邸

建蔽率40%、容積率60%という他に類を見ない厳しい容積率制限の上に36坪しかない土地なので、延床面積は最大で21坪しか取れません。ちょっと二の足を踏む土地ですが、購入前に相談を受けていたので、プロならではの提案をしました。
一つは、床面積の対象外となるロフトを設けること。2階の床を一部高くして8帖のロフトをつくり、その下を天井の高いリビングにしました。もう一つは、容積率の対象外となる備蓄庫を設けること。これは全体面積の2%以下しか取れないので、1帖にも満たない広さですが、貴重なスペースです。
建て主は3人家族で、寝室と子供室が1室ずつあればよく、寝室を畳敷きにしているので、あらゆる用途に使い回すことができます。トイレも1ヶ所にしました。キッチンは対面でなく壁向きにしてLDKを約14帖に抑えましたが、天井を高くしたリビングは小上がりにして変化を持たせました。
裏の家の奥に公園があり、隣家の庭越しに公園の緑が見えます。南側を空けて四角い家をつくると、その眺望が得られないので、建物をL型にして南側に出しました。リビングの高窓、ロフトの窓から借景を楽しむことができるのも、この家の魅力の一つです。

※この住宅は森林環境譲与税を財源として神奈川県が実施している「神奈川県地域材の家づくり普及促進事業」を活用しています。
構造材に神奈川県産の桧・杉を使用。地域の森林環境の維持・更新や温暖化防止など、広範な環境問題にも貢献しています。
事業の詳細は、こちらをクリックしてご覧ください。

完成

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リビングダイニング

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キッチン

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洗面台

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和室

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ロフト

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外観

内部仕上工事

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内部工事も終盤です。建具が入り、和室には畳が入りました。壁は漆喰塗りです。漆喰は調湿性に優れ、またアルカリ性のため抗菌効果もあります。

ウッドデッキ

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リビング前のウッドデッキには、耐久性のあるヒノキを使っています。道路に近いので目隠し塀を立てました。

足場解体

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外壁や外回りの塗装が終わったので、外部足場を解体しました。

パテ処理

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内部工事も終盤です。壁は漆喰仕上げで、石膏ボードの上に塗っていきます。石膏ボードの白い部分は「パテ」といって、ボードの境目やビス穴などの凹凸をなくし、平滑な下地を造ります。塗り壁に欠かせない大事な作業です。

太陽光パネル

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太陽光パネルを設置しました。L字型の建物で屋根も小さいため、2面に設置しています。

外壁仕上げ

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外壁の仕上げは、漆喰などの無機素材だけでできた塗り壁材です。職人による左官仕上げなので、近くで見ると味わいがあります。
木部は浸透性の保護塗料を塗って仕上げますが、お施主様は色選びで迷うこともあります。


階段施工

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階段の施工は、木工事の中でも手間のかかる作業です。
既製品ではない杉板を使っているので、現場で寸法を測って木材を刻み、壁に下地を施して丁寧に取り付けていきます。それだけに、大工の腕の見せ所でもあります。

ラス網

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外壁の仕上げは漆喰系の左官仕上げで、下地にモルタルを塗ります。その下地として防水紙とラス網を張っています。
モルタルにひび割れが起こらないよう、ラス張りは重ねを十分ににとり、開口部は2重張りにして補強します。

断熱工事

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屋根面は、外張り断熱に加えて高性能グラスウールを付加断熱しています。
この部屋は屋根が寄棟になっているので、天井下地の野縁が複雑に組まれています。

屋根

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屋根材のガルバリウム鋼板は、主にアルミと亜鉛で出来ていて、軽くて耐久性の高い材料です。スレート屋根の1/3、瓦の1/8の重さと言われています。

断熱材

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断熱材にはネオマフォームを使用しています。ネオマフォームは薄い厚さで高い断熱性能を発揮するため、外張り断熱工法に最適な断熱材と言えます。

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透湿防水シートは「タイベック」です。サッシ枠周りは、特に水が入らない様に防水テープを貼り、しっかり対策します。

木工事

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筋交い等の構造部材やサッシを取り付けたら、壁や天井の下地を造ります。木工事は、一人の大工が3~4か月かけて行います。

金物検査

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接合部(継手・仕口)を金物で補強していきます。金物は種類によって強度が決まっており、木組みと金物の組合せで必要な強度を確保します。その接合部分の金物検査を行いました。

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上棟

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いよいよ上棟です。基本的には1棟につき一人の大工(棟梁)が受け持ちますが、上棟の時は各現場の棟梁が集まります。
普段は別々の現場にいますが、長い間一緒にやっている仲間なので息はぴったり。お互いの役割を理解しているため、仲間の指示がなくてもテキパキと作業を進めていきます。

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2階の床梁が組み上がりました。

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2階柱、桁、梁です。

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小屋組みが完成しました。垂木が綺麗に並んでいます。


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垂木の上に野地板(構造用面材)を施工します。

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野地板の上に断熱材を張っていきます。

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屋根の断熱材の上にもう一度垂木を流します。
断熱材の上に並べた垂木の厚み分が空気層となって、湿気を逃がす役割を果たします。

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最後に野地板を張って、無事に上棟が終わりました。


土台敷き

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木工事が始まりました。ここから大工(棟梁)が作業を行います。
土台は構造材の中で最も地盤に近く、シロアリの被害にも遭いやすいので、耐久性の高いヒノキを使います。

基礎完成

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建物を支える基礎の部分が完成しました。
四角いサイコロのように見えるものは、地中梁の上に建つ独立型の基礎です。独立型にすることで、通気性とメンテナンス性が格段に良くなります。

コンクリート試験・打設

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基礎のコンクリートを打つ前に、スランプ値、空気量、塩化物量を測定し、コンクリートの品質をチェックします。
スランプ値とは、スランプコーンという型にコンクリートを詰めて、型を引き抜いたときに下がった距離のことです。柔らかいほど大きく下がるので値も大きくなります。

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品質検査が終わったら、いよいよコンクリート打設です。
バイブレータ―で振動を与えながらコンクリートを流し込むことで、鉄筋の裏側までコンクリートが行き渡るようになります。

配筋検査

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基礎コンクリートを打設する前に、配筋が図面通りに出来ているかをチェックする「配筋検査」を行います。
この検査は、基礎の耐久性に影響する重要な検査です。

捨てコンクリート

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防湿シートを敷いて、その上からコンクリートを流します。
『捨てコンクリート』の役割は防湿シートの保護や、基準となる平らな面ができることで、型枠の精度も良くなります。

地縄張り

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地縄張りとは、建物外周部の柱を結んだ線上に縄を張ることで、建物が敷地のどこに建てられるのかを確認します。

地盤調査

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既存の建物を解体した後、基礎工事の前に地盤調査を行いました。