事例紹介

TNO邸

建て主は土地探しと並行して幾つもの工務店や見学会を訪れ、目を養っていました。当社との家づくりを決められた頃、近い場所で2つの候補地が出たため、特別に両方の土地に対してプランを作成。そうして選んだ敷地は南西2面で接道する角地。周りの視線を気にせずに暮らすためには、外構工事のボリュームも大きくなりますが、日当たりの良さ、風通しの良さは折り紙付きです。
日当たりや冬の暖かさを重視していたので、リビング・ダイニングを南側に並べ、冬の日射取得を期待して2階南側に吹抜も設けました。吹抜から階段を上がるので、空間的にも大きな広がりを感じます。リビングにペレットストーブを置くのですが、天井を一段下げてやや囲われたストーブコーナーにしました。リビング北側には小上がりの和室があり、足を下ろせる畳座のスタディコーナーになっています。
洗濯物については、平日は室内干しで週末は外干しを希望されたので、洗面室と脱衣室を分け、物干専用デッキを設けました。キッチンから洗濯脱衣室への近道があり、回れる動線になっているのも便利です。
建物は総2階ではなく、前後に下屋を設けた安定感のある形です。北東部分は北側斜線(一種高度斜線)をかわすための下屋で、屋根下のサイクルポートも造りました。南西部分は道路からの視線を隠すための下屋で、その屋根がリビング・ダイニング南面の土庇と一体になり、端正な外観を形成しています。

完成

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外観


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リビング・ダイニング

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床座スタディのある和室

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ペレットストーブとリビング

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キッチン

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洗面台と物干場

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吹抜・キャットウォーク

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子供室


木製手摺

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2階の窓前に木製の布団干しを設置しました。バルコニーを造らない場合によく採用します。、

タイル施工

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洗面台やキッチンの壁にタイルを貼りました。水撥ねや汚れに対する機能面、部屋のアクセントになる意匠面の両面から採用しています。

漆喰塗

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室内の壁は漆喰塗りです。漆喰は調湿性に優れ、またアルカリ性のため抗菌効果もあります。

石膏ボード

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天井や壁に石膏ボードが張られました。ここまでくると随分部屋らしくなってきます。

キッチン設置

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大工工事の終盤にシステムキッチンが設置されました。海外製の食洗機が組み込まれています。
傷が付かないように、施工後はすぐに養生をして隠します。

外回り確認

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足場を解体する前に屋根や雨樋、外壁などの確認をしました。

階段施工

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階段を造っている所です。階段の造作は、木工事の中でも手間のかかる作業です。既製の階段セットではなく、杉の無垢板やハギ板を使っているので、材の加工や納め方に大工の腕が必要となります。

キャットウォーク

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2階に差し込む太陽の光は、吹抜けを通して1階リビングまで届きます。
その吹抜の窓に手が届かないと、開閉や掃除が簡単にできなくなるので、キャットウォークを造りました。

ラス網

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外壁の仕上げは漆喰系の左官仕上げで、下地はラスモルタルです。モルタルの下地として、縦胴縁に防水紙付ののラス網を張りますが、モルタルにひび割れが起こらないように重ねを十分に取ります。

透湿防水シート・胴縁

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外張り断熱材の上に透湿防水シートを張り、その上に胴縁を打ちます。この胴縁の上に外壁を造っていくので、外壁と断熱材の間には隙間ができます。この隙間を外側通気層と呼び、夏の熱気や湿気の排出経路になります。

木工事(天井)

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屋根面に付加断熱の施工が終わったら、30㎝間隔で天井下地の野縁を取り付けていきます。
この天井空間を利用して、電気配線や設備配管を通します。

断熱材施工

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構造金物の取り付け、及び中間検査が完了し、サッシの取り付けと壁断熱材の施工が始まりました。
弊社は外張り断熱を標準仕様としていて、182㎝×91㎝×厚さ45㎜のボード状断熱材(ネオマフォーム)で柱・梁などの構造材をぐるっと外から覆います。

金物検査

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接合金物の検査を行いました。木組みを補強する金物は種類によって強度が決まっており、金物と木組みの組合せで必要な強度を確保します。種類と場所はもちろん、ビスの本数や取り付け方なども基準に合っているか全数チェックし、写真を撮ります。

防蟻塗装

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ホウ素系防腐防蟻剤のエコボロンを塗布しています。エコボロンの主原料は「ホウ酸塩鉱物」です。ホウ酸塩は安定した無機物なので分解されず、また揮発・蒸発する事もないため、非接地・非曝露の条件下では効果が長時間に渡って持続します。

上棟

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上棟を迎えました。
基本的に一棟を一人の大工(棟梁)が受け持ちますが、上棟の時は各現場の棟梁が集まります。普段は別々の現場にいますが、長い間一緒にやってきている仲間なので息はぴったりです。

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小屋組みが完成しました。垂木が綺麗に並んでいます。

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垂木の上に野地板(構造用面材)を施工し、断熱材を張りました。さらに胴縁を流して空気層を確保します。

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その上に野地板を張り、上棟の作業は終わりです。

土台敷き

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土台には、耐久性のあるヒノキを使用しています。
上部構造すべてに影響してしまうので、レベルを確認し、ミリ単位で高さ調整をします。

給排水工事

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基礎工事が完了しました。四角いサイコロのように見えるものは、地中梁の上に乗った独立型基礎です。独立型なので床下の空気の流れを妨げず、また配管経路の自由性や定期点検時の床下移動などに有効です。
このタイミングで給排水の配管も設置されます。赤色の管はお湯用、青色は水用です。


コンクリート打設

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コンクリート打設時は、生コンクリートにバイブレーターで適切な振動を与えます。流動させながら少しずつ送り込むことで、鉄筋の裏側までコンクリートがいきわたるようになります。

配筋検査

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基礎コンクリートを打つ前に、鉄筋が図面通りに配筋されているかをチェックする検査です。
基礎の耐久性に影響する非常に重要な検査で、鉄筋の種別、鉄筋径、間隔、かぶり厚さ、定着と継手の長さ、立ち上り筋の高さ、緊結の状態など、項目ごとに入念に確認します。

地業

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地業とは、基礎をつくる前に地面を削ったりする工程で、基礎の形状に合わせて地面を掘削する事を「根切り」といいます。ショベルカーなどを使って、建物の外周部や地中梁の下を掘り、スラブの下を平らに均していきます。