事例紹介

TIS邸

現在、東京都心で暮らしておられるお施主様ですが、富士山を望む自然に恵まれた環境を求めて、三浦半島の西岸に計画地を定めました。地球規模の歴史観や自然観をお持ちのお施主様は、職人による手仕事の継承等にも問題意識が高く、伝統工法を得意とする設計事務所や、自然志向の住宅をつくる長野県の住宅会社も見て回られたのですが、最終的に当社を気に入ってくださり、家づくりを進めることになりました。
敷地は海辺から少し上がった西下がりの台地で、相模湾、伊豆半島、そして富士山を望むことができます。当初はより眺望の期待できる2階にリビングを設けるつもりでしたが、長閑な場所にもかかわらず準防火地域ということで、2階は窓が全開できないどころか網入りガラスになってしまうことが判明。そこでリビングを1階にした上で、延焼ラインを避ける絶妙な位置にメインの開口部を設けました。木製のガラス戸と障子を引き込めば、室内にいながら外にいるような感覚で景色を独り占めできます。
また自然エネルギーの最大活用を目指して、太陽光発電パネルと太陽熱温水器を搭載。発電効率を考えて屋根をいつもより急な5寸勾配に設定したため、建物はかなり背の高い印象になりましたが、玄関には古民家の蔵戸を再利用するほか、居室の窓には全て障子を入れるなど、細部のこだわりにも注目です。

完成

■玄関引戸(蔵戸)■

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■リビング・ダイニング■

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■リビング・ダイニング■

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■和室■
天井はサツマ葦・竹竿縁天井です。

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■寝室■

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■ウッドデッキ■

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目隠し格子

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1階勝手口の外にヒノキ製の目隠し横格子を取付ました。格子子は◇型です。

ウッドバルコニー

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桧のウッドバルコニーを製作中です。

仕上げ工事

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玄関ポーチのスロープを金ゴテ押えで仕上げました。左の階段の仕上げはまだです。階段は洗出し仕上げという仕上げです。

建具工事

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お施主様支給の玄関引戸を取付けました。古材屋でご購入されたという、蔵戸です。とても趣があります。

和室天井

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和室の天井を見上げています。8/29の時点で張っていなかった竹竿縁を張りました。

木工事中

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和室に天井を張っている途中です。サツマ葦竹竿縁天井という仕上げですが、まだ竹竿縁は張っていません。また、2ヶ所天井が凹んでいるところがありますが、この中には照明を設置します。

太陽光パネル・太陽熱温水パネル

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屋根の上に登って、下の方を見下げています。
太陽光のエネルギーを利用する設備機器を設置しました。
L型に張られているパネルは太陽光パネルで、電気を発電します。その奥に見えているパネルは太陽熱温水パネルです。太陽の熱をそのまま利用して、温水を作ります。

階段

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階段を施工しています。正面に見える溝の掘られた板は、階段の側板(側面に付く板)です。溝には階段の踏板(足で踏む面の板)と蹴込板(垂直に立っている板)を差し込みます。

外壁工事

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外壁はそとん壁という自然素材です。上塗りを行い、表面に仕上げを行いました。

外壁工事

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外壁はそとん壁という自然素材です。今塗っているのは、下塗り用で、クラック(ヒビ割れ)が起きないよう取り付けたネットの上に塗っています。下塗りが終わったら、少し養生期間をおいて、仕上げとなる上塗りをします。

外壁工事

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構造用面材ダイライトの上に、透湿防水シートを張りました。透湿性があり結露を防ぎ、室内側を乾燥状態に保ちます。一方で防水性があり、湿気は通しても水を通しません。長期にわたり、外部からの雨水の浸入を許しません。

屋根工事

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屋根に登って、屋根板金の納まりや壁取り合いの防水措置が確実に行われているか、確認しました。写真の部分は、納まりが少し複雑なので、板金がしっかり納まって処理されているか確認しました。

アスファルトルーフィング

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窓の上に付く小さな庇の上にアスファルトルーフィングを張りました。この材料は防水性能を担う下葺き材で、庇もしくは庇が壁に突き当たる部分からの水の浸入を防ぎます。もちろん、壁にも庇にも仕上げ材が付くので、それらがまず水の浸入を防ぎ、もし仕上げ材の隙間から水が浸入してきても、アスファルトルーフィングでそれ以上の浸入を防ぐという仕組みです。

フローリング張り

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床暖房の上にフローリングを張っています。フローリングは床暖房用を張っていますが、木材ですので湿度によって若干の伸縮があります。それらを吸収するため、あらかじめスペーサー(緑色)というものを挟んで、少しだけ隙間をもたせて張ります。

木工事

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こちらはリビング・ダイニングになるところです。天井はすでに檜板を張っています。左奥はキッチンです。壁の上の方から、レンジフード用のダクトが少し垂れているのが見えます。

ユニットバス下

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2階に設置されるユニットバスを下から見上げています。ユニットバスは吊架台の上に載っています。

構造用面材

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こちらは2階の外部です。写真にはダイライトMSと書かれているボードが一面に張られています。このボードは筋違と同様に、地震力や風圧に対して抵抗する能力があります。

設備配管

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設備配管の施工状況を確認しました。こちらは1階の天井内や壁部分になるところを写しています。今回は2階に浴室・洗面室・トイレがあるので、2階に向かう給水・給湯管や下りてくる排水管が結構あります。

屋根断熱

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屋根断熱のウールブレスが下がらないよう、5/29の写真ではなかった受け材を取り付けました。斜めの垂木に直行して手前から向こうに何本も流れている木材がそれです。

屋根断熱

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屋根断熱材のウールブレス(羊毛断熱材)を垂木の間に施工しました。ウールブレスは特に内部結露をしないという優れものです。現在は垂木間に入れて、端をタッカーで止めている状態です。この後、板状の受け材を取り付け、垂れ下がらないよう固定します。

金物検査

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木造軸組み工法では、接合部の強度が大変重要です。金物の種類、位置、ビスの打ち方など、全てチェックします。また自社のチェックの他に、第三者機関による中間検査も行われます。

屋根通気層

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耐水構造用合板の上に通気胴縁を打ち、その上にまた耐水構造用合板を張っています。写真でも分かるように、板の間に、通気胴縁分だけ隙間ができます。これは屋根の湿気を逃がす働きをします。

上棟

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今日は上棟です。一日で構造体を屋根まで一気に立ち上げます。天気があまり良くないですが、安全に注意して作業を行っていきます。
写真は1階の柱を立て、2階の梁を上から差し込んでいるところです。


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2階の梁を組みました。写真は、必要なところにボルトを取り付けているところです。


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2階の柱を立て、小屋梁を組んでいきます。


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小屋組を組み、垂木を掛けていきます。


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上棟終了間近です。


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上棟が無事終了し、四方固めを行いました。建物の四隅の柱に、塩、米、酒をまいて建物を清めました。

上棟前

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土台の上の剛床を張り終わり、上棟のための材料(一部)を搬入しました。
上に積まれてブルーシートが掛かっているものが上棟のための材料です。
またブルーシートは雨養生のためです。

土台敷き

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土台敷きを行いました。土台には、耐久性のあるヒノキを使用しています。また、土台が水平でなければ、上に立つ柱も垂直に立ちませんので、ここでは土台が水平になるよう高さ調整を行うことも重要なポイントです。

基礎完成

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建物を支える大事な基礎が完成しました。
四角く柱状のものは、独立型基礎です。柱の荷重が掛かる部分など内部の要所に設置されます。独立型なので、床下の空気の流れを妨げず、通気を良好な状態に保ちます。 

雨養生

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独立基礎や外部の立上り部のコンクリートを打設しました。写真は、打設した後、天気が悪くなりそうでしたので、雨で表面が荒れないよう打設した箇所にブルーシートを張った様子です。他のブルーシートが張られていない部分は、5日前に打設したので特に問題ありません。

基礎立上り・底版コン打設

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まずはコンクリートの品質検査です。 スランプ値(柔らかさ)、空気量、塩化物量を測り、強度試験用のテストピースを作成します。


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基礎立上り・底版のコンクリートを打設していきます。バイブレーターという振動機を使用して、コンクリートを隅々までしっかりと充填させます。


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コンクリートは所定の高さまで打設して、表面を均します。

手刻み

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基礎工事が進行するのと並行して、引き続き加工場にて、木材の手刻みが行われています。正面に見えている木材は梁です。鍵のように加工されている部分がありますが、この部分は継手と呼びます。継手は形によって名称がありますが、この場合は追掛け大栓継ぎと呼びます。相対する別の鍵状の木材と組合せて、一本のつながった架構になります。

基礎工事

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先日配筋検査を行い、鉄筋が塞がれて見えなくなっても問題なくなったので、型枠の内側立上りを組みました。

配筋検査

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基礎配筋検査を行いました。鉄筋径、かぶり厚、定着、対角長さなど設計図書との整合性を確認していきます。かぶり厚、鉄筋定着寸法を厳しい目でチェックします。

基礎工事

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基礎外周部の型枠を組みました。これから鉄筋を組んでいきます。

埋炭、鎮め物

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建物の中央に当たる部分の地面に竹炭を埋炭しました。これによりシロアリの被害を軽減させたり、マイナスイオンが増える等の効果があるといわれています。
また同時に、地鎮祭で神主さんからいただいた鎮め物も埋めます。こちらには、鉾や楯など家を守る7つの道具が入っています

基礎工事

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擁壁工事が終わり、本体の基礎工事に取り掛かっています。写真は、外周部や地中梁の根切り(地面の掘削)がほぼ終わり、根切り底に砕石を敷き始めているところです。砕石はショベルカーで必要なところに撒いていき、人の手で均したあと、上から転圧し、しっかり突き固めます。

手刻み

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基礎工事が進行するのと並行して、木材の手刻みが行われています。「手刻み」とは、構造材の接合部分をのこぎりやのみなどの道具を使って加工することです。
木の具合や質・木の組み方・木のサイズ・仕口の加工は、それぞれ別な要素ではなくそれぞれが関連していて、全ての要素が最大限に活かされるように組み合わせ加工していくことで長持ちする骨組み・構造ができあがります。

擁壁型枠解体

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擁壁の型枠を解体し、コンクリート打ち放しの擁壁が顕わになりました。建物が建つ地盤を支える壁がしっかりできました。

擁壁立上りコン打設

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擁壁の立上り部分のコンクリートを打設しました。いわゆるコンクリート打ち放し仕上げなので、きれいに仕上がるよう入念に打ち込みました。

擁壁配筋、底盤コン打設

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擁壁の配筋をしています。擁壁の強度を確保するため、鉄筋の適正な径とピッチで配筋します。


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配筋が終了し、擁壁の底盤のコンクリートを打設しました。写真は職人さんが表面をコテで均しているところです。

擁壁根切り、捨コン

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敷地が傾斜地にあるため、その傾斜を緩くするために低い側に擁壁を作ります。
まずは根切り(地面の掘削)を行っていきます。地中に基礎をつくるために地表面の土を取り除き掘り下げる作業です。根切り底の高さをしっかりと確認しながら進めます。
根切りをしたあと、捨コンクリートを打ちました。捨コンの役割は、基準となる平らな固い面を作ることで、型枠をしっかり固定でき、精度が良くなります。また鉄筋の配筋の施工性も増します。

地鎮祭

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地鎮祭を執り行いました。
建物を建てる際に、工事の無事や安全、建物や家族の繁栄を祈ります。神主さんの設けた小さな砂山(盛土)に鎌・鋤・鍬を入れ、工事の安全を祈願します。
この日は晴天に恵まれ、滞りなく終了いたしました。

地縄張り

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建物が建つ部分の外周部分に、水糸(主に蛍光の糸)や目立つ糸を張り、建物が敷地に対してどの様に建てられるのかを確認します。