事例紹介

SSK邸

以前は1軒の家があった宅地を2分割した、南北に細長い形状の敷地です。南側は2階建ての家が目の前にあり、東側は同条件で販売されたもう1つの宅地。西側は平屋の家なので、現在は日当たりや風通しの面で好条件ですが、将来は分かりません。加えて敷地南側3/5が道路面より1m高いため、建物を北側に寄せるのが難しく、日照・採光に関しては相当に不利な敷地です。しかし、採光に有利な2階リビングは選択せず、1階リビングに太陽の光を入れるための少し変わった提案をしました。
建て主は大学生と高校生がいる4人家族ですが、「子供部屋は明確に分けなくてもよい」という話だったので、2階の間取りは自由度が増しました。また、ご主人の仕事部屋が必要なため、浴室と脱衣室を2階に上げています。そして1階リビングの日照・採光と通風確保のため、2階南西角に1帖(階段含め3帖)の小さな吹抜を設け、小上がりの畳座から上がる階段にしました。階段の踊り場にハキダシ窓があり、その中間階から出られるスキップデッキの存在も特徴です。
厳しい北側斜線(一種高度斜線)をかわすため、東(北東)側の屋根を下げ、西側の桁を高くした招き屋根の外観で、屋根の頂部には南北に長いロフトを設け、予備の収納や室内干しスペースとして活用します。また、玄関だけは下屋にして北側に突き出し、外壁の色を濃くしてアクセントにしました。