先日、大学時代の友人の結婚式に参加してきました。開催場所はホーチミンというベトナムの都市です。私の友人は東京に本社を置くビルメンテナンス会社の長男で、将来は親の会社の事業をグローバル化したい、という想いでベトナムの日系企業に就職しました。経済成長が著しいこと、ビルメンテナンス業界は人手不足で、ベトナム人スタッフの採用機会が増える中、まずは自分が海外に行って経験をしてみようというのがベトナムを選んだ主な理由とのことです。
元々は私が彼を留学に執拗に誘ったことがきっかけで、彼は海外に興味を持つことになったのですが、その時はまさか海外で就職し、現地の方と結婚までするとは思いませんでしたので、今では随分と彼の人生を変えたものだという想いです。私は恩着せがましいので、奥様に会うたびに「Im your matchmaker!You should appreciate me!(あなたが彼と出会えたのは私のお陰なので感謝してね!)」と言っています。優しい方なので笑ってはくれます(笑)私自身、コロナ渦ということもあり数年間海外に行けていなかったので、今回海外にいけることを非常に楽しみにしていました。空港に着くと東南アジア独特の暑さに見舞われましたが、懐かしい気持ちにもなり、気分も高揚しながら初日の夕食会に参加。そこで私の大学時代の友人や、新郎の留学先で出会った友人などと合流しました。そして隣に座っていた日系の某大手広告会社に勤務している現地の方と仲良くなりました。全然知らない人とすぐ友達になれるのは旅行の醍醐味です。翌日は朝から結婚に関するイベントでしたが、日本とずい分異なる式で驚きました。まず、ベトナムの結婚に関するイベントは2日間かけて行い、私が参加した内容は下記の通りでした。
1日目
・婚約式:日本の結納に位置付けられる
・結婚式:キリスト教であれば教会で式を挙げ、仏教であればお寺で式を挙げる
2日目
・Bride procession:結婚披露宴前に挙げるベトナム特有の式
・結婚披露宴
まずは初日の朝一番に新郎の写真撮影を行います。通常は新郎の実家で写真撮影を行うようですが、彼の実家はベトナムにないので僕たちが泊まっていたホテルの部屋で撮影が始まりました(笑)
その後に教会で式を行い、そのまま新婦の実家へ。新婦の家の前の道路に参加者が集まり昼食を取りました。たまたま新婦のご実家が豪邸だったから良かったのですが、ごく一般的な家だとどうするのだろうという疑問は今でもあります。
翌日も同じように新婦の家に行き、ご親族や親しい友人の一部とセレモニーを行いました。新郎の親がスピーチをする際は、日本語で話したことを友人が英語で新婦に伝え、それを新婦がベトナム語でスピーチするという「2段階通訳」という具合です。
その後、結婚披露宴会場に向かいました。
日本の披露宴だと多くても100人ほどの規模で畏まった雰囲気ですが、彼らのケースだと400人ほどの参加者が集まり解放的な雰囲気なので大変盛り上がっていました。彼に今後の展望を聞くと、ビルメンテナンス事業におけるベトナムでの事業展開を積極的に考えているということでした。国際結婚というと文化や言語の違いもあり大変なことも多いイメージですが、結婚式に参加して感じたことは、本人同士たちは勿論、ご両家共に厚い絆で結ばれているなと思いました。9月には日本で披露宴を行う予定ですが、私は友人代表として乾杯のスピーチのご指名も頂きましたので、しっかりと彼の活躍ぶりを皆さんに伝えていければと思います。
神奈川エコハウス 下平雄介