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2022.04.22 / 建築と住まいの話

30年後の答え合わせに向けて

地球温暖化の影響は、日本においても、いままでにないレベルの猛暑や大雨などの異常気象が増え、徐々に目に見える形で感じられるようになってきています。日本も温室効果ガスの排出を2050年までに実質ゼロ、いわゆる「カーボンニュートラル」を目指すことを宣言しています。神奈川エコハウスとしても、カーボンニュートラルの実現やSDGsの達成に向けて、2020年から性能レベルの引き上げや断熱仕様のバリエーションを増やしています。
また、多くの方に高性能住宅をリーズナブルに提供し、住宅レベルの底上げを行いたいと考え、「湘南LO-CO」(LO-CO HOUSE)から、間取りの柔軟性やデザインのバリエーションを増やし、 ガイドライン付き注文住宅「nichi-nichi-ka」としてリニューアルしています。
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2013年にスタートしたLO-CO HOUSEから、自分たちでアレンジしながら暮らし長く住み継がれていく住まいをテーマとしており、単に住宅を個人の所有物ととらえるのではなく、社会的な資産でもあるという視点を大切にしてきました。
今、中古住宅を引き継ぐ、または購入した場合、多くは寒さ暑さを堪えて住むか、大掛かりなリノベーションを、費用をかけて行わないと快適に住めません。古く味わいのある家であっても、耐震性や快適性、耐久性を考えると、壊して建て替えた方がいいという判断になりがちです。購入する場合は、建売やローコスト系のパワービルダーでそこそこの費用で、新しい住宅を手にいれたほうが良いかという判断になります。ただし、そこそこの費用といっても、何十年もの住宅ローンを組んで、働き続けないと手にいれることが難しい状況です。
今後、しっかりとした性能や耐久性が担保された良質な中古住宅が増え、流通するようになると中古住宅を買う人も増えてきます。今は30年も経てば、建物があると解体費がかかることを前提にマイナスの評価ですが、住むことを前提として売却するのであれば、建物も評価されます。
買う方も中古で購入すれば取得費も抑えられ、リノベーションしたとしても負担は大幅に抑えられるでしょう。寿命の長い住宅が60~100年と住み継がれていくと、住宅に関わる負担は軽減され、暮らしを楽しむゆとりが生まれ、豊かな社会につながっていくでしょう。どのような住まいの基盤があるのかは、それぞれの国の豊かさに深く結びついていると考えらます。
住宅は建築する時と壊すときに一番エネルギーを使います。住み継がれ住宅のライフサイクルが長くなることは、一番エコなことです。日々の暖房・冷房のエネルギーが抑えられることは、家計が助かり、カーボンニュートラルにも貢献します。
現在、新築住宅は、コロナ渦やインフレの影響で価格がどんどん上がっていますが、もう少し先には職人不足なども加わり、さらに高騰していくことが予測され、本当に一部の人しか新築は建てられなくなります。良質な住宅となれば、更に高くなってしまいます。今ならまだ30年後を見据えて、良質な住宅を建てることが何とかできる価格の範囲にとどまっています。住まいは30年か40年か先に、自分の子供または子供の世代に引き継ぐべきもので、社会的な資産でもあるという視点を持って家づくりに臨む人が増えると未来は明るくなります。
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テレビ朝日ではSDGs的な視点で「未来をここからプロジェクト」というものを展開していますが、「未来をここから」という言葉は、希望に満ちた素敵な響きがあります。
私たちは、今すぐに良質な住宅のストックを始めないといけない時期に来ています。
答え合わせは、約30年後の2050年ですが「未来はここから」です。
神奈川エコハウスでは、「アースハウス」と「nichi-nichi-ka」2つの注文住宅で幅広いニーズにお応えします。
ガイドライン付き注文住宅「nichi-nichi-ka」の情報はこちらから
https://www.nichi-nichi-ka.jp/

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