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2022.03.17 / 建築と住まいの話

青葉区T邸 完成見学会の見どころ

今週末に見学会を開催する「横浜市青葉区T邸」の見どころを紹介します。

建蔽率40%、容積率60%という他に類を見ない厳しい制限が、この住宅地の環境の良さを守っていると言えますが、当敷地は周囲の区画よりも小さい36坪しかないため、最大で21.6坪の家しか建てられません。普通に考えると、購入するのに二の足を踏む土地です。

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しかし購入前に相談を受けたので、専門家ならではの提案をすることで土地購入の後押しができました。
その一つは、床面積の対象外となるロフトを適切な位置に設けることです。

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ロフトの天井高さには140cm以下という規定がありますが、リビングの天井高さに制約はありません。そこで、2階の約1/3相当の床を持ち上げて8帖のロフトをつくり、その下を天井の高いリビングにしました。
ロフト内で立って歩くことはできませんが、収納スペースとして、そしてご主人の書斎スペースとして使うには十分な空間ができました。
もう一つは、やはり容積率の対象外となる備蓄庫を設けることです。

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備蓄庫の面積は、延べ床面積の2%以下という制約があるので、この家では僅かに1.42㎡(0.86帖)しか取れません。しかしそのお陰で、建物寸法を無理に詰めることなく1間(1,820mm)グリッドを守ることができたので、材料の無駄も少なく、真壁を綺麗に見せることができています。

建て主は3人家族なので、寝室と子供室が1室ずつあればよく、間取りは俗に言う2LDKです。
約14帖のコンパクトなLDKですが、キッチンは省スペースな壁向き型を採用し、リビングは小上がりにして変化を持たせました。天井が高くなっていたり、デッキとの連続性もあって狭さは感じません。

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敷地を初めて訪れた時、道路幅が広めなので、道路側を向いた方が開放感を得られると思いました。そして裏側隣家の奥に公園があって、隣家の庭越しに緑が見えることが分かりました。

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解体前の住宅と同じように、南東側を空けて四角い家をつくると開放感が得にくく、南東側隣家からの視線も気になります。そして公園の眺望も隣家に遮られてしまうので、建物をL型にして視線を誘導しました。
リビングの高窓、ロフトの窓から借景を楽しむことができるので、ぜひ現地で体感してみてください。

岸 未希亜

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