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2021.03.12 / 建築と住まいの話

土地・敷地の重要性

昨年の後半から多くのお客様が来場され、多くのご契約をいただいていますが、今年はさらに拍車がかかり、会社全体が活気に満ちています。そんな訳で新しい計画が幾つも始まり、敷地を見に行く機会も増えています。たまたま横浜市の敷地確認が連続したので、ちょっとご報告を。

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この横浜市港北区の敷地は近隣商業地域で準防火地域。現在も暮らしている古家の建て替えです。周囲は集合住宅や3階建ての住宅が多く、生活には便利な場所ですが、日当たりの面ではあまり良いとは言えません。住居系でない地域での計画は当社では珍しいことで、計画する住宅も3階建ての準耐火建築です。

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横浜市港南区の敷地は第一種低層住居専用地域で、一つ一つの区画にゆとりのある良い住宅地。古家付きの土地を購入しての計画で、前面道路がカーブしています。道路との高低差が大きいため、建物以外にも費用がかかる敷地です。この日は売主さんもいらして、室内からの眺めも確認できました。

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横浜市栄区の敷地も第一種低層住居専用地域で、祖母が暮らしていた家を譲り受けての建て替えです。横浜らしく坂の途中に位置しますが、南道路で道路の幅も広いため日当たりが良く、整形敷地なので素直に設計できる好条件です。気にするとしたら隣地との高低差ぐらいでしょうか。

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横浜市戸塚区の敷地は新たに分譲された真っ新な土地で、ここも第一種低層住居専用地域です。道路との高低差がないので、余分な費用はかかりませんが、一から外構をつくる必要があります。建物は敷地の北側に寄せるのが原則なので、南側は斜めや変形でも北側が整形であることは重要なポイントです。

いろいろな敷地を続けて見ていく中で、以前に開催していた「住まいの教室」のことをふと思い出しました。

「住まいの教室」は、基本セミナーと実例セミナーの2本立てになっており、毎月テーマを替えて半年6回を1クールとして、年に2クール実施していました。その中でも、特に「土地・敷地」に関する回が一番参考になったのではないかと思います。

高橋が担当した基本セミナーは、「失敗しない土地探し&設計者から見た土地選び」と題して、土地を探す時に気を付けること、不動産売買の仕組み、販売価格以外にかかる隠れた土地の費用、設計者の目線で見た避けたい土地など、不動産屋から得られる情報だけでは分からないポイントを解説しました。

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実例セミナーは私が担当し、「敷地の状況から生み出される住まい」と題して、敷地の大きさ、形、周囲の環境等によって「家の形が決まる」ことを解説しました。
郊外の広い場所であれば敷地の影響は小さく、要望に沿って素直に設計することができます。一方、住宅が密集する都市部では、要望以上に敷地条件の方が大きな影響力を持ちます。条件の悪い敷地では、「日照・採光を確保すること」が優先されるので、中庭を囲んだ町家型プランの事例も紹介しました。

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その次に「窓から何が見える?」という切り口で、その敷地の長所を活かした事例も紹介しました。山や海が眺められるような、絵に描いたような好条件こそ滅多にありませんが、隣地が公園や畑だったり、隣の庭や街路樹が見えたりする「ちょっと恵まれた敷地」はあるものです。
室内から景色を楽しめるように、その敷地に合った窓を設けることが、居心地の良さに結びつきます。

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「敷地」は、家の設計や工事費に大きく影響する大切な要素なので、新たに土地を購入する方にとっては、必修科目と言える授業でした。いま土地を探している方は、ぜひ土地を決める前に専門家(設計者・建築会社)の意見を聞いてみてください。当社もそういったご相談をお待ちしています。

岸 未希亜

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