ブログ

2019.06.05 / 建築と住まいの話

逗子 I邸 完成見学会の見どころ

今週末に見学会を開催する「逗子市 I邸」の見どころを紹介します。

ira1.jpg
最大の特徴は、建築が大好きな建て主との「共作」とも言える住宅になっていることです。要望が非常に多いお施主様、自分の考えや主張を強く持っているお施主様はいらっしゃいますが、これほど建築の知識があって、図面だけで出来上がりを想像できるお施主様はいません。同業者かと思いました(笑)
先ずは、建て主が考えた間取りを赤ペン添削すること数回、建て主の想いがしっかり形になったと思います。建て主は複数の工務店を見て回っていましたが、その中から当社が選ばれた一番の理由は、自分の想いや間取りに向き合ってくれる、柔軟なパートナーを求めていたからでしょうね(笑)

ira2.jpg
ira3.jpg
敷地には、建て主家族が暮らしていた居宅が建っていました。その底地を購入するチャンスを得たことで、家を新築(建て替え)することになった訳です。敷地が43条2項2号の規定に該当するため、許可申請や建築審査会の同意が必要で、避難路を確保するための壁面後退や、準防火地域相当の防火仕様が求められました。さらに前面道路、敷地の幅とも狭いため、建物形状に及ぼす道路斜線の影響も小さくありません。ひとことで言えば「ややこしい敷地」でした。

ira6.jpg
一方、谷戸(やと)にあるため、北にも南にも山の木々が見える点は長所です。南北に細長い敷地ですが、南にも北にも視線が抜ける利点を活かすため、LDKを細く長く連続させているのが大きな特徴です。
白い壁に囲まれた空間もこの家の特徴です。建て主の好きな建築家は堀部安嗣さん、伊礼智さん、中村好文さん、田中敏溥さんということで、デザインの好みはナチュラルモダン。柱や梁を見せる当社らしい空間とは違って、木質感の少ないシャープなデザインになっています。

ira7.jpg
さらに、2階中央に吹抜けとフリースペースを設けているため、2階の部屋と1階のLDが一体の空間になっていて、延べ床面積24坪とは思えない、空間の豊かさが感じられます。
建具も標準仕様ではなく、シナ合板を使ったフラッシュ戸を採用。合板なので、当社では基本的に使いませんが、建築家が好んで使うシンプルデザインの建具です。頭上は板張りの勾配天井になっていて、ここでも白い漆喰の壁と相まって、すっきりとしたデザインが見られます。

私も完成した家を見て、「すっきりしていてカッコイイ」と思いました。自分が設計したのを忘れて(笑)
建築家デザインを意識した空間に興味のある方、24坪の小さな家に興味のある方、そして自分の考えた間取りを添削してほしい方、色々な見方が楽しめるお住まいです。

岸 未希亜

.
.
.

-:-:-:-:-:-:-:-:-:-:-:-:-:-:-:-:-:-:-:-:-
創業から46年の実績。自然素材を使った健康住宅で地域に根ざす工務店
藤沢 鎌倉 茅ヶ崎 湘南 神奈川
新築もリノベーションも、注文住宅の木の家は神奈川エコハウスにご相談ください
木造住宅/和風住宅/和モダン/自然派健康住宅/エアサイクル住宅

Category
お知らせ
建築と住まいの話
よもやま話
ロコハウス
書籍・メディア掲載
Archeives