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2018.09.04 / 建築と住まいの話

お住まい拝見プレビュー

今週末に開催する「住まいの教室」は、実際にお住まいになっている家を拝見する「オーナー住居訪問ツアー」です。完成見学会と違って「暮らし」のイメージが沸きやすく、建て主の話が聞ける点も醍醐味です。
今回お伺いする家は、どちらも「スタンダード」な事例ではありませんが、室内に入れば、無垢の木や自然素材に包まれた優しい空間が広がり、庭師の藤木さんが作った見事な庭が眺められる点は共通しています。建物と庭も調和していて、その意味では神奈川エコハウスらしいお住まいと言えます。

最初に見学する「茅ヶ崎の家」は、「健康」という視点が入口でした。奥様が化学物質に過敏ということで、住宅展示場のモデルハウス等に入ると違和感を覚え、体調を悪くすることもあったそうです。当社の完成見学会にも複数回参加されましたが、自然素材をベースにした当社の住宅に奥様のセンサーが反応することはなく、第一段階をクリアしました(笑)

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お施主様は土地を購入する前に工務店を決め、土地探しのアドバイスを受ける考えでした。別のお施主様から聞いた話ですが、不動産屋から土地の購入を迫られた時に、「この土地で本当に大丈夫だろうか」という不安を一人で抱えて苦しかった、相談できる人がいれば良かった、とおっしゃっていました。同じ悩みを抱えている人は、土地探しと工務店からのアドバイスについて、質問してみてはいかがでしょうか。
相談してから決めたこの敷地は、北側道路で三方を家に囲まれていましたが、西隣の家の庭先が広く空いているのがポイントでした。その向こうには道路があって、奥の家は少し遠くにあるため、十分に視線が抜けます!LDKと和室の明るさや開放感は、「隣空にひらく」ことで実現しました。

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玄関には土間続きの玄関収納があってぐるりと回れ、ベンチや下足箱はデザインの面でも効いています。ハーフユニットを採用した浴室の壁・天井は、洗面室へと連続する桧板張りで、旅館に泊まったような非日常感を味わえます。三世代同居を可能にするセカンドキッチンもありますが、しばらく使うことはないので、押入の中に隠してあります。
それ以外にも、実際に訪問すれば各所の造りに目を奪われるであろう、見どころの多いお住まいです。

次に見学する「藤沢の家」は、「平屋」であることが最大の特徴です。大手ハウスメーカーから提案された平屋の長方形プランがありましたが、敷地に立ってみると、その長方形がしっくり来ない感じを受けました。方位が振れていて建物の正面が南西向きなこと、敷地が五角形のため、西隣りの家の窓から見られているような感覚、北側に並んでいる3軒の家が境界いっぱいに迫っていて、圧迫感を受ける点です。

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そこで平面を「くの字」に折った建物を提案。長方形の平面では、リビング、ダイニング、和室が横並びになってしまうため、人を遠くに感じてしまいますが、斜めに折れる空間の広がりと一体感は絶妙です。さらに平屋ならではの勾配天井と、杉のタイコ梁が3本架かる空間には、大きな開放感が感じられます。このちょっと変わった提案を受けた時の気持ちを、お施主様に聞いてみると面白いかもしれません。
裸足での生活、床に座る生活を好まれる奥様の希望で、リビングには縁なしの畳を埋め込みました。隣には小上がりの和室があって、ちょっと変わった「続き間」になっています。

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樟(くす)の1枚板を使って家具屋さんが作ったダイニングテーブル、対象的にモダンなステンレス製のアイランドキッチンとも、この空間に溶け込んでいます。玄関から直に入るウォークインクローゼット、食品庫と洗面室に1つずつある勝手口、ロフトと一体の子供部屋など、他にも見どころは多々ありますが、一番の見どころはスケールの大きな庭(外構)です。自分たちが室内からの景色を楽しむのはもちろんですが、近所の人、犬の散歩をしている人からも称賛される庭づくり。これは本当に一見の価値があります。

岸 未希亜

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