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2018.05.25 / よもやま話

イニエスタ降臨

スペイン代表のサッカー選手、アンドレス・イニエスタがJリーグ(J1)のヴィッセル神戸に入団することが決まり、昨日入団会見が行われました。ネットニュースで速報が出るなど、サッカーに詳しくない人は、その扱いの大きさに驚かれたことと思います。イニエスタって何者なの?と。

iniesta1.jpg  Number771号(2011年)より

今シーズンのリーガ・エスパニョーラ(スペーンリーグ)で優勝を飾ったのは、スペインの名門チームであるバルセロナ。そのキャプテンがイニエスタです。バルセロナと言えばアルゼンチン代表のリオネル・メッシが有名で、彼の名前は聞いたことがあると思います。メッシのポジションはFW(フォワード)で、ゴールを決めるのが仕事。したがって、目に見える結果を残すことで評価され、バロンドール(年間最優秀選手賞)に5回も選ばれています。
一方のイニエスタはMF(ミッドフィールダー)で、ゲームを組み立てたり、得点に直結するパスを出したりします。日本人と比べても小柄(171cm)なのですが、その技術・判断力は世界トップレベルで、派手さは無いものの、巧くて効果的なプレーをする玄人好みの選手です。日本人選手のお手本になるプレースタイルだと言われていて、現役時代はMFだった私も、その凄さに感動を覚えるほどです。

iniesta2.jpg  Number758号(2010年)表紙

イニエスタはスペイン代表でも活躍しました。2008年のヨーロッパ選手権で「大舞台に弱いスペイン」というレッテルを覆しての優勝。2010年のワールドカップ・南アフリカ大会では、史上8番目の新王者として初優勝。2012年のヨーロッパ選手権では、大会2連覇でワールドカップと合わせると3大会連続優勝の偉業を果たしました。
イニエスタはレギュラー選手として、ほぼ全ての試合に出場し、ワールドカップ2010の決勝戦では値千金の決勝ゴールを決め、EURO 2012ではMVP級の大活躍でした。

その2010年と2012年、イニエスタはバロンドールの投票で2位(2010年)と3位(2012年)になっているのですが、どちらの年も受賞したのはメッシでした。実は2008年から2017年の10年間、メッシとクリスティアーノ・ロナウド(レアル・マドリード/ポルトガル代表)の2人が賞を独占(各5回ずつ受賞)しており、サッカーファンとしては少々興ざめなのです(笑)

そんなイニエスタのバルセロナ退団に際し、バロンドールを運営するフランス誌「フランス・フットボール」が異例の謝罪をしました。そのコラムがイニエスタの偉大さを物語るので、一部を転載します。

「イニエスタの才能は他者を活かすことだ。彼がいなければメッシはバルセロナで遥か早くに衰えていただろう。彼の利他主義は、確かにその才能を認知されることを難しくした」
「彼は我々にとってただの選手ではなかった。チームのために自らを犠牲にするスタイルは最終的に彼個人の才能の認知を奪われることとなってしまった。これまでバロンドールの受賞を逃してきた選手の中で、彼の存在は特に痛い。ロシアでのワールドカップで格別なプレーをして、この民主的な異常を正してほしい」

iniesta3.jpg  Number758号より「決勝点となるシュート」

このように世界が認めるイニエスタはまだ34歳。スペインの他クラブはもちろん、イングランドやドイツの一流クラブが戦力として欲しい選手なのですが、愛するバルセロナと対戦する可能性のあるヨーロッパのクラブには移籍しないという希望があり、日本に来ることになったのです。昨年からバルセロナのスポンサーを務める楽天の資金力と、三木谷会長の力によるところが大ですが・・・

2018 FIFAワールドカップ・ロシア大会が6月14日に開幕しますが、イニエスタはスペイン代表として出場します。日本代表だけでなく、スペイン代表とイニエスタにも注目しましょう。

岸 未希亜

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