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2018.01.18 / 建築と住まいの話

茅ヶ崎K邸 完成見学会の見どころ

今週末に見学会を開催する「茅ヶ崎市K邸」の見どころを紹介します。

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建て主の奥様は化学物質過敏症ということで、住宅展示場のモデルハウス等に入ると違和感を覚え、体調を悪くすることもあったそうです。当社の完成見学会にも複数回参加されましたが、自然素材をベースにした当社の住宅に、奥様のセンサーが反応することはありませんでした。
また、土地を購入する前に工務店を決めて、土地のアドバイスも受けようと考えていた建て主は、見学会や「住まいの教室」で当社を気に入ってくださると、土地の相談もされるようになりました。初めに検討中だった敷地では、希望の大きさの家を建てると庭がほとんど取れないことや、敷地南側の隣家から建物を6m以上は空けておきたいこと等、設計者として幾つかアドバイスをしました。

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こうして購入することになったのは、三方を家に囲まれた北側道路の敷地です。準防火地域であること、北側斜線(第一種低層住居専用地域)が隣地境界からかかること等、気になるポイントはありましたが、欲を言えばきりがありません。敷地の個性として、設計の際に気を配るということになります。

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北側道路の建物は、南側の庭が奥にあって表から見えないので、プライベート感が高くなります。一方で隣家からの視線は気になるため、どこに庭を設けてどちらに開放し、どこからの視線を隠すかが重要です。この敷地では、西隣の住宅が南庭を広く取っていて視線が抜けます。その向こうには道路があって、奥の家は少し遠くにあるので、あまり気になりません。

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東側からの視線は下屋を出すことで遮り、1、2階の各スペースが西に開く南庭に向いています。下屋には掘りごたつのある和室があり、畳リビングとしても使いますが、ここに座ると室内に対しても屋外に対しても大きな広がりが感じられて、気持ちが良いと思います。場所の奪い合いになるかもしれません(笑)

また、セカンドリビング的に使える2階の予備室は、吹抜けと一体になるので開放感があります。さらに、三世代同居を可能にするセカンドキッチンが、押入の中に隠してあるのも面白いです。
固定階段で上るロフトはお祈り部屋として使いますが、エアサイクルの効果で夏の暑さを軽減します。
壁・天井をヒノキで仕上げたサニタリー空間は、非日常を感じさせる和風旅館の趣きです。タオルウォーマーがあるので、冬も暖かく使えるのは魅力です。

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ここでは紹介しきれないぐらい、見どころの多い住宅です。ぜひご覧ください。

岸 未希亜

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