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2016.11.28 / 建築と住まいの話

成功する間取りの法則

本日発売の「建築知識ビルダーズNo.27」のタイトルは「成功する間取りの法則」です。この間取り特集に、私が書いた記事が掲載されましたので紹介します。

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2010年に創刊した「建築知識ビルダーズ」の3号で、個人として初めて「間取り」の記事を依頼されたのが、今から6年前です。しかし、当時は神奈川エコハウスに入社して1年ぐらいしか経っていなかったため、竣工していた住宅はまだ2棟のみ。使用できる写真が無くて実例を載せることができず、文字と図ばかりの記事になってしまいました(笑)

今回、依頼があったのは締め切りの1ヶ月前。まだ具体的な形も決まっておらず、「えっ大丈夫ですか」という感じでしたが、コンセプトハウスで1時間半ほど打合せをして、方向性が決まりました。
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「各部屋の必要面積の法則」というタイトルは後から付いたので、記事は必ずしも「面積」を中心に書いてはいないのですが、郊外に建てる標準的な子育て家族の住宅として、参考になる間取りと面積を提示しています。

本来、住宅の大きさや形というのは、建築費や敷地条件を抜きにしては語れません。広い敷地で潤沢な予算があれば、大きな部屋にすることも、大きな家を建てることも自由ですし、逆に狭い敷地であれば、部屋も家も小さくして上手に工夫しなければなりません。難条件や特殊な敷地であれば、敷地に合わせた特殊な間取りになることもあります。
そうした個別解の必要性や面白さも十分承知しつつ、一方で、日本全国で家を建てる人は、普通の敷地、普通の条件であることの方が圧倒的に多いと思います。
そんな全国の読者のためには、「建築家」が設計する凝った住宅よりも、当社で建てた「普通の家」が参考になるのではないでしょうか(笑)

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実例として取り上げたのは、2011年に竣工した御殿場の家。HPで「森に向かってひらく家」として紹介されています。ネーミングにあるように、南隣りと西隣りには家が建っていて、東と北は森の木々しか見えないという敷地条件から導かれたプランです。
しかし、LDKと和室のつながり、子供部屋のつくり方、洗面脱衣室とサンルームの関係など、仮に敷地を抜きにしても、十分に手本となる間取りです。

「住まいの教室」でも、間取りをテーマにした回では、この住宅を毎回題材にしているほどです。そんな訳で、12月10日に開催する「住まいの教室」第3回「第一部:暮らしやすい間取りのつくり方」「第二部:子育て家族の住まい」には、ぜひご参加ください(笑)

岸 未希亜

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