"自分が住むなら平屋がいい"と決めていました。
小田原市内の住宅地。その一角にあるのがK様のお宅です。道路側から見えるのは低く構えた屋根と、玄関と、駐車場のみ。一見すると小さく閉じられた気配さえ感じさせる佇まいは、一歩中に入ると庭に向かって大きく開け、その印象を変えます。
庭を囲むようにL字型に設計された平屋造りの家。無垢の梁と柱、白い真壁を基調としたLDKの大空間はその庭に向かって開かれ、視線を移せば稲穂が揺れる田園風景が広がります。
生まれた時から祖母と一緒に、田の字型の古い平屋で暮らしていたので、"自分が住むなら平屋がいい"と決めていました」と話す奥様。聞けばK様は骨董や古家具など、古いものをこよなく愛するご夫婦なのだとか。古い振り子時計が時を刻む音が心地よく響くリビングで、平屋への想いを語ってくださいました。