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2025.08.31 / よもやま話

父と娘の東北旅行1 秋田前編

今夏も恒例の2人旅に行ってきました。7回目の今回は東北の秋田県&岩手県です。

47都道府県に足を踏み入れたことがある私ですが、秋田県は十和田湖畔を訪れただけだったので、「秋田県に行ったことがある」と言うのは憚られました。これで堂々と「秋田を訪れた」と公言できます(笑)

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秋田を選んだ一番の理由は「角館(かくのだて)」の存在です。重要伝統的建造物群保存地区の第一号は、1976(昭和51)年に選定された南木曽町妻籠宿、白川村荻町(白川郷)、京都市産寧坂、京都市祇園新橋、萩市堀内地区、萩市平安古地区、そして仙北市角館の7ヶ所。古い町並み巡りをライフワークにしている私は既に他の6ヶ所を訪れているので、「神セブン」コンプリートが叶います(笑)

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今回も往路は夜行バスを利用しました。横浜のYCATを出発後にバスタ新宿を経由し、秋田県内では横手駅、大曲駅、秋田駅、能代駅の4ヶ所に停車します。横手と大曲も旅先なのですが、先ずは男鹿半島に行くことにして秋田駅でバスを降り、予約していたレンタカーを借りました。

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走り始めてすぐ目に入ったのが巨大な風車の列です。秋田県は海からの強い風が一年を通して吹き続け、風車を設置しやすい平坦な地形が沿岸部に広がっているため、日本有数の風力発電の先進県ということを知りました。洋上風力発電事業も進められています。

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秋田県と聞いて私が思い浮かべるものがもう一つあります。日本一の干拓地「八郎潟」です。干拓前は琵琶湖に次いで日本で2番目に広い湖でしたが、食糧増産を目的とした国の直轄事業として干拓され、1964年に日本最大の干拓地である大潟村が誕生しました。私と同世代以上の方は小学校か中学校の授業で習ったと思いますが、覚えていますか?

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最初に訪れた寒風山は355mの低い山でありながら、八郎潟を干拓した大潟村を眼下に収め、日本海に面した潟上市・秋田市の海岸線を眺めることができます。3万年以上前から噴火を繰り返した火口跡も残っていて、眺望に恵まれているだけでなく、ジオパークとしても知られています。

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寒風山の北側に男鹿市の水源地である「滝の頭湧水」があります。地下に浸透した降雨、降雪が盆地状地形を通過するのに20年以上かかり、年平均で一日に約25,000トンもの地下水が湧き出ています。森の中にある池の周りを散策できるのですが、湧水は幻想的な青緑色をしていて綺麗でした。

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昭和30年代に造られた円形分水口は、湧水を均等に分けるための装置です。38個の穴から水が出た水は水道用水、農業用水に分けられ、男鹿市内の生活用水として利用されているそうです。

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次に「なまはげ館」を訪れました。「なまはげ」は男鹿半島周辺で行われてきた年中行事、あるいはその行事において「怠け心を戒め、厄災を祓い、豊作や豊漁をもたらす」神の使者のこと。大晦日には鬼のような面と藁の衣装を身につけ、「悪い子はいねがー、泣く子はいねがー」などと叫びながら家々を巡ることはよく知られていますね。

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なまはげは鬼のような面のほか、昆虫のような面、怪獣のような面など、多種多様なデザインがあります。展示室には、男鹿の各地区から集めた150以上の面が展示されていて圧巻でした。「男鹿のナマハゲ」は国指定の重要無形民俗文化財であり、ユネスコ無形文化遺産に登録されています。

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男鹿半島の南側にある鵜ノ崎海岸は、全国的に見ても珍しい遠浅の海岸で、潮が引くと水面が鏡のようになります。「秋田のユウニ塩湖」と呼ばれて人気だそうですが、この日は風が強くて海面がさざ波立っていて、鏡のようにはなりませんでした。

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仕方ないので鵜ノ崎海岸の西にある潮瀬崎まで足を伸ばし、「ゴジラ岩」を見て来ました。ここも夕日をバックにした景色はインパクトがあり、撮影スポットになっています。

男鹿市で遅い昼食を済ませると秋田市内へ引き返しました。目的地は秋田市中心部にあり、藤田嗣治の絵画を数多く所蔵していることで知られている秋田県立美術館です。

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元々藤田の絵は、秋田の資産家・平野政吉が個人で蒐集した美術品を公開する目的で1967年に建設された「平野政吉美術館」に収蔵されていましたが、2013年に閉館したため、作品は安藤忠雄設計の県立美術館に移設されました。

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閉館した平野政吉美術館は、ミュージアムラウンジのソファーから水盤越しに見ることができます。

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藤田嗣治 絵画と写真 展(東京) パンフレット

26歳でパリに渡った藤田嗣治は、日本風の様式美・非写実的な作風と、西洋の写実主義を融合した「乳白色の肌」という独自の画風を確立し、1920年代のパリで画壇の寵児となりました。1934年、パリを離れて日本滞在中の藤田と二科展の会場で出会った平野は、以降熱心に藤田の作品を蒐集するとともに交流を深め、藤田作品を展示する施設を秋田に計画します。
美術館の目玉となる壁画を制作するため、平野がアトリエとして提供した米蔵で、藤田は縦3.65m×横20.5mの大作を僅か15日間で描き上げたました。それが、秋田の文化と風俗を俯瞰する壁画『秋田の行事』で、そのサイズも圧巻ですが、秋田人の姿が生き生きと描かれていて一見の価値があります。

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東京美術発行「もっと知りたい 藤田嗣治」より

藤田は戦争画を描くなどしたことで、戦後は戦争協力者として冷遇を受けました。そのため、フランスでカトリックの洗礼を受けてフランス国籍を取得。後年は「レオナール・フジタ」と名乗りました。

美術館で開催されていた企画展は、「ミネバネ!現代アート」です。「見ねばね」とは秋田弁で「見なければいけない」「見逃せない」という意味で、国内外の芸術家が手掛けた様々なジャンルの作品を展示していました。

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藤田嗣治の作品は撮影不可でしたが、こちらは撮影自由だったので幾つかご覧ください。

県立美術館(秋田市)から55km離れた大曲(大仙市)まで移動し、初日は大曲に泊まりました。ホテルは花火大会会場の目の前です。

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8/30に開催された全国花火競技大会(大曲の花火)は日本三大花火大会に数えられる大きなイベントです。旅行を花火大会に合わせるか迷ったのですが、70万人が来場して渋滞も酷いと聞いたので、分刻みの旅程に組み込む余地が無く、今回は諦めました・・・(つづく)

岸 未希亜

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