ホームページの「完成物件」に新しい事例が加わりました。
昨年9月のブログでも紹介しましたが、家の目の前にバス停があるお住まいです。
敷地があるのは、鎌倉市の中心部で観光客も多いエリア。短冊状に区画された間口の狭い敷地に建っていた建売住宅は、北側道路で三方の隣家が目の前に迫るため、日当たりが悪く、1階がとても暗いことが難点でした。この狭小地に建つ暗い家を、明るい家に建て替えることが第一の目的です。
元の家が隣家と対称のプランになっているため、カーポートの位置と家の形は大きく変えられません。そこで水回りを2階に上げ、玄関回りの収納スペースを充実させるとともに、1階の居住スペースに最大限の広さを確保しました。
また、家の前にバス停があって、敷地内にゴミが捨てられることも悩みの種だったので、思い切って待ち合い用のベンチを造りました。この話の詳細は前述のブログをご覧ください。
日当たりの悪い狭小地だと、2階リビングにするのが定石とも言えますが、ここで永く暮らしていることや将来を考えて、建て主は1階リビングを希望されました。そのためには吹抜が必須となるので、2階南西角に3帖（3640×1365）の細長い吹抜のあるプランを提案。吹抜からの採光と立体的な広がりで、1階の明るさや居住性は大きく改善され、2階居住スペースの採光・通風にも効果があります。そして、吹抜の上にロフトを造って空間を有効活用しました。ここはご主人の仕事場になっています。
もう一つの大きな要望が、「BOSCHの食洗機を使う」ために自由度の高い造作キッチンにすること。空間を広く使いたいので対面型にはせず、壁向きL型の大きな造作キッチンにしました。対面部分は両側から使えるカウンター収納になっていて、目線の高さに収納や扉類がないのも広く感じる要因です。
この住宅は「Ｌ型造作キッチンとバス停待合のある家」として、ホームページの「事例紹介＞完成物件」に加えました。住宅密集地に建っていることを忘れさせる明るさと、豊かな時間の流れるお住まいです。ぜひご覧ください。
岸 未希亜
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