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2023.11.30 / よもやま話

J1初優勝と残留争い

先週末にJリーグ第33節の試合が行われ、ヴィッセル神戸が初優勝を果たしました。
昨シーズンまでの6年間は、川崎フロンターレ(2017年,2018年,2020年,2021年)と横浜F・マリノス(2019年,2022年)の2クラブで優勝を分け合い、他チームの追随を許しませんでしたが、優勝経験のないヴィッセル神戸が遂に扉をこじ開けました。

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朝日新聞11月26日朝刊より

川崎製鉄サッカー部を母体とするヴィッセル神戸は、阪神淡路大震災が起きた1995年1月に発足して29年。J2降格を2度経験するも翌年にはJ1復帰を果たし、長くJ1に定着していますが、ほぼ毎年2桁順位(10位以下)で低迷していました。2018年の途中、そんな神戸に元スペイン代表のアンドレス・イニエスタが加入し、ワールドクラスのプレーでチームを牽引します。翌年には元日本代表の酒井高徳や山口蛍が加入して天皇杯優勝。2021年には大迫勇也や武藤嘉紀が加入しますが、昨シーズンは監督交代が2回起きるほど成績が低迷し、最後は戦術の大転換があってイニエスタがベンチを温める状態に。
今年もその戦術を継続することでチームは序盤から首位をキープ。試合に出られないイニエスタが7月に退団してしまう「事件」もありましたが、横浜F・マリノスとのマッチレースを制して優勝をつかみ取りました。ヴィッセル神戸に関わる皆さん、優勝おめでとうございます。

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朝日新聞11月26日朝刊より

また、シーズン終盤は「残留」争いも激しくなります。
来シーズンのJ1は2チーム増えて20チームになるため、今年は最下位1チームだけがJ2に降格するという「恵まれた」レギュレーションです。これは、新型コロナの影響で下位4チームがJ2に自動降格するという2年前のレギュレーションと比べたら、天と地ほどの差があります。

しかし今年も湘南ベルマーレは、残留争いに巻き込まれました。
6試合を残す第28節終了時の下位チームの成績はこうでした。
 13位 ガンバ大阪   勝点34
 14位 京都サンガ   勝点33
 15位 サガン鳥栖   勝点32
 16位 柏レイソル   勝点26
 17位 横浜FC    勝点22
 18位 湘南ベルマーレ 勝点21
残留争いは柏レイソル、横浜FC、湘南ベルマーレの3チームに絞られた感じです。

しかし、4試合の勝敗(勝利=勝点3、引分け=勝点1)で様相が変わります。
 13位 サガン鳥栖   勝点37(1勝1敗2分)
 14位 ガンバ大阪   勝点34(4敗)※得失点差
 15位 京都サンガ   勝点34(3敗1分)
 16位 柏レイソル   勝点31(1勝1敗2分)※
 17位 湘南ベルマーレ 勝点31(3勝1分)
 18位 横浜FC    勝点29(2勝1敗1分)
残り2試合の段階で、残留が確定したのはサガン鳥栖だけです。

そして迎えた11月25日の第33節、湘南ベルマーレは横浜FCとの直接対決に臨みました。湘南が勝てばJ1残留確定ですが、敗れると最下位に転落する状況です。

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朝日新聞11月26日朝刊より

横浜FCのホーム、ニッパツ三ツ沢球技場で行われた試合は、湘南が1対0で横浜に勝利。その結果を目にした時は、ほっと胸を撫でおろしました。
日本代表のFW町野修斗が、シーズン途中の7月にドイツ2部のホルシュタイン・キールに移籍してしまいましたが、大橋祐紀が穴を埋める活躍で得点を量産。ガンバ大阪や川崎で優勝経験のある阿部浩之も頼りになりました。シーズン途中に鹿島からDFキム・ミンテが加入して守備も安定し、終盤の巻き返しを支えました。
毎年残留争いに巻き込まれるのは切ないですが、J1最小予算で6年連続のJ1残留は見事だと思います。

岸 未希亜

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