ブログ

2021.05.03 / お知らせ

ウッドショック対応につきまして

最近の住宅業界の一番の話題は「ウッドショック」といえます。
一般のニュースでも取り上げられるほどになってきましたので、住宅建築を検討されている方の多くはこの言葉をお聞きになっているのではないかと思います。
009.jpg

ウッドショックの原因や現在起こっている状況は、WEB等で検索していただければたくさん記事がでてきますので詳細は省きますが、概略としては輸入材の価格の高騰、さらに材料自体が入らない状況になり、その影響で国産材自体も価格の上昇や資材不足に陥っています。
木材の仕入れに長く関わる材木屋の担当者も、正直なところ県産材以外は何が起きているのか本当にわからないし、今後のことは全く予測できない、こんなことは業界に入ってから初めてだと言っています。

以下、Yahooニュースの一例
https://news.yahoo.co.jp/articles/04b5e6f3a3028294e53a7709db56a30463685aae

このような状況で今後について、神奈川県産材を主に扱う2つの提携製材所と協議を進めています。
一社は、大規模な製材設備を備えて、木材の多くの割合を供給してもらっている製材所。こちらの製材所では、県産材に関しては原木もある程度確保できており、去年並みには供給できるとのことで安心しました。
IMG_5863.jpg
DSC_7681_R.jpg
輸入材が入らない状況で、新規の取引もいろいろと声がかかっているそうですが、既存客を優先するためすべて断っているとのこと。
単に価格だけで仕入れをきめるのではなく、地元の木を使って地域の環境を良くしよう、活性化しようと共に頑張ってきた関係は、とても強いものだと改めて感じることができました。本当にありがたいです。
DSC_7696_R.jpg
また、もう一社は天然乾燥材を中心に扱う製材所で、当社専用の木材ストックヤードと大工が刻み等の作業を行う作業小屋を借りていて、こちらも非常に深い関係があります。
CF115113.jpg
CF115074.jpg
天然乾燥材は乾燥に時間がかかりますので、当社ストックヤードのストック分を増やすよう、すでにオーダーをかけています。
こちらの製材所では、スギ・ヒノキの窓枠や造作家具の幅ハギ材など、構造材と並び当社の家造りの要となる造作材を供給してもらっているので、その安定供給についても、協議を行っています。
_DSC2903.jpg
製材所も神奈川県産材は、森林組合や原木市場など、近い関係の中で仕入れを行ってきた関係があるので、他県の材料を扱うのとは異なる大きな強みがあります。

当社は平成12年に「神奈川の木で家をつくる会」を主宰し、製材所を始め協力業者、多くの職人と共に20年以上地元の丹沢の木で家を造る活動を行ってきました。
当初は、県産材の供給量自体が少なく、全体に占める県産材の割合も少なかったのですが、県及び森林組合の体制強化、製材所の設備更新など供給体制の整備により、現在では構造材のほとんどに県産材を使用しています。
10年前になりますが、林野庁の補助事業の一環として行われた「顔の見える木材での家づくり」推奨グループ65選にも全国から選ばれています。まさに今「顔の見える木材」そして培ってきた強い協力関係を活かして対策を練っていけば、このウッドショックも必ず乗り切れるものと考えています。
kensan-g.jpg

そして、このウッドショックを機に、地域材や国産材が見直され、環境意識の向上、林業の活性化や森の適正な循環など、良い方向につながっていくことを期待しています。
高橋
CF025097.jpg


Category
お知らせ
建築と住まいの話
よもやま話
ロコハウス
書籍・メディア掲載
Archeives