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2018.10.24 / 建築と住まいの話

横浜・泉区F邸 完成見学会の見どころ

今週末に見学会を開催する「横浜市泉区F邸」の見どころを紹介します。
建て主が初めて来社されたのは約10年前です。当社のつくる家を気に入っていただき、横浜市内のある地域で土地を探していましたが、なかなか条件に合う土地が見つからず、仕切り直しになりました。それから長い月日が流れましたが、昨年の11月に再び来社されて、当社との家づくりが始まりました。敷地は、駅から徒歩数分という便利な場所で、敷地の面積にもゆとりがあります。

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この家に暮らすのは、還暦を過ぎたご夫婦とご長男の3人です。間取りの特徴は、奥様の生活が1階で完結するように、主寝室を1階に、客間となる和室を2階に設けていること。そしてLDKは、対面キッチンや一体のリビング・ダイニングにはせず、使い慣れたDK(ダイニングキッチン)スタイルです。これまで接してきた同年代のお施主様の多くも、やはりキッチンを独立させたり、DKスタイルにする傾向が強かったと思います。ただ、DKとリビングを別室にしてしまうと、空間の広がりがなく、どうしても狭さを感じてしまうため、両者を造り付けの家具で間仕切り、天井を連続させました。背の高さぐらいの壁があるので向こう側は見えませんが、このちょっとした「抜け感」が広がりを感じさせます。

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そしてもう一つの特徴は、「家相」に基づく平面計画です。普段は私も、家相のことは考えずに設計をしていますが、8年ぐらい前に家相の家づくりを経験し、今回で4度目の設計になります。「家相」は「風水」と違って、色やグッズで凶相を封じることができないので、間取りをつくる段階から考える必要があり、建築設計の知識も求められます。
最も基本的なルールは、1階間取りに「欠け」をつくらないことです。建物1辺の1/3までの出っ張りのことを吉相とされる「張り」と呼びますが、それ以上大きい出っ張りをつくると、逆に凹んだ部分の方を凶相の「欠け」と判断されるため、基本的には平面を四角形で考え、玄関などを「張り」にするのが一般的なようです。
この家も、1階は5間×4間のきれいな長方形です。南側にLDK、北側に寝室や廊下、水回りが並ぶため、窓の配置や欄間を設けるなどして、風通しが悪くならないようにしました。

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間取りと方位盤(他の家の例)

そして「鬼門」にも注意しなければいけません。皆さんも聞いたことがあると思いますが、北東方位45度の範囲である「表鬼門」、南西方位45度の範囲である「裏鬼門」があり、玄関、水回り、火気を避ける必要があります。さらに「家族の十二支方位も避ける」という考え方もあり、そうなると玄関や水回りを配置できる範囲も限られてきます。
確かに、家相をどこまで考えるかによって間取りの自由度が大きく変わるのは事実ですが、間取りを上手に考える力があれば、住みづらい家になることはありません。実際、この家に入ってみて、これが家相に基づいて設計されたと気付く人はいないと思います。

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他にも、エアサイクル工法でZEH(ゼロエネルギー住宅)を実現している高断熱仕様であること。雨戸を多用しているので木製の戸袋が多く、布団干しや物干場の目隠し塀などもあって、とても温かみのある外観になっている点も見どころです。

岸 未希亜
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創業から46年の実績。自然素材を使用した健康住宅で地域に根ざす工務店。
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