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2014.03.17 / よもやま話

ロープの柵

先日、2年点検を終えて会社に戻る際に、東急田園都市線つきみ野駅を利用したのですが、そこで驚くべき光景を目にしたので、皆様にもお伝えしたいと思います。

改札口を通って階段を降りてみると、ホームに見慣れない黄色いロープが張ってあるのです。

rope1.jpg

よく見ると、ホームには等間隔に柱が並んでいて、その間に複数のロープが張られており、ホームに人が落ちたり電車に接触しないための安全対策であることは分かりましたが、さながらリングロープのようです。

しかし、このロープ柵がどのような動きをするのか予測がつかず、ゴムを左右に引っ張ってから片方を離した時のように、横にスライドして柱の中に収納されるのかな、と思ったりしました。

そしていよいよホームが電車に入って来ました。すると・・・

rope2.jpg
rope3.jpg

ロープ柵は上に向かってスルスルと上昇するではありませんか!
「うわっ、やられた」これが正直な感想でした(笑)
言われてみれば昇降するのが妥当なのですが、初めて目にしたので、かなり考えたにもかかわらず正解が見つかりませんでした。

新幹線のホームでは、かなり以前から安全確保のために柵とゲートが設けられていましたし、東京メトロ南北線などは、頭の上まで完全に壁で遮断されています。どちらも引戸の場所が決まっているため、3ドアや4ドアが混在する電車の場合には不向きなのですが、このロープ柵ならドアがどこで開いても問題ありません。実に優れものです。

調べてみるとこのシステムは、東急電鉄(東京急行電鉄株式会社)と日本信号株式会社が協力開発している「昇降式ホームドア」というものでした。昨年の9月に下りホームの一部に設置して10月から試験運用した後、12月にはホーム全長にわたって柱とロープ柵を設置し、今年に入って全面試用されているとのこと。

まだ多くの人の目には触れていないと思うので、珍しい物好きな方はぜひ見に行ってみてください(笑)

岸 未希亜

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