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2013.07.08 / 建築と住まいの話

「太鼓梁」を自らの五感で選ぶという悦び

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曇り空の中、これから家づくりがはじまるお施主様のYNH様ご夫妻と一緒に津久井の製材所に向かいました。目的地到着と同時に雲間から太陽の光が差して気分も上々です。

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さっそく目に飛び込んだのは綺麗に並べられた丸太でした。これらは太鼓梁として加工するための材料ですので、すでに両サイドが落とされています。

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私自身、このような機会に立ち会うのが初めてで興奮気味でした(笑)。

並べられた丸太を見ていると、・・・見つけました、赤い刻印!

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今年5月に「神奈川の木を巡るバス見学会」で訪れた諸戸林業さんの山から伐採された丸太です。諸戸林業さんの木は歌舞伎座の舞台の床に採用されたというほどで良質な檜が魅力です。

当然ですが丸太1本1本に特徴があります。材種はもちろんですが、太さが均一で真っ直ぐなもの。太さが段々細くなって曲がっているもの。そして、木目のラインや詰まり具合など。

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提携製材所の責任者の市川さんに色々アドバイスをいただきながら今回使用する「太鼓梁」に合うお気に入りの1本を選びました。見て、触って、木の香りを嗅いで、そして奥様は木を叩いて音を聞いてと、プロの演奏者である奥様ならではの選定方法に関心しました。

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そしてお二人が選ばれたのはこの1本!

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この丸太は一番初めに良いと思われたものでした。やはり直感は大事ですね。まさに五感を駆使して選ばれた「太鼓梁」となる丸太です。家が完成してその姿を見るのが今から楽しみです。

最後に丸太に大きく名前を書いて作業完了です。

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丸太を選び終えたあとは、市川さんに製材所を案内していただきました。丸太の製材方法や、丸太から柱をとる方法の違いで木目や価格が変わるなど豆知識まで教えていただきました。本当にありがとうございました。

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「太鼓梁」や「大黒柱」を自ら選ぶという悦びを感じていただくのも家づくりの楽しみと言えます。出来上がった家に対する思いもひとしおですね。このような素敵な体験をこれから新しい家を建てる方にもしていただければ幸いです。

宮澤 伸玄

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