スタッフのKです。
今年の夏も日差しが強く、だいぶ体に堪えました。。そんな夏も過ぎ去り、季節は秋。
久し振りに、お引渡しさせて頂いたお宅の紹介をしたいと思います。
鎌倉玉縄のお宅です。
こちらは、大人3人、子供2人の2世代がお住まいの住宅です。
お客様は、できあがりのイメージをはっきりお持ちでした。そのイメージに神奈川エコハウスが必死に追いつくような感じでした。
毎回の打合せに、「今日こそ、この計画でご了承頂けるかしら・・」と祈るような気持ちで臨んでいた事を思い出します(笑)。
自分では慣れてしまって当たり前に感じていた事が、お客様にとってはそうではないという事を改めて感じ、初心を思い出したり。細部へのこだわりの積み重ねが、住宅の空気(雰囲気)を変える事を実感したり。私自身にとっても非常に勉強になったお打合せでした。工事完了後に現場に足を踏み入れた時の感動が忘れられません。打合せ中は細部一つ一つをクローズアップして考えていましたが、それらがまとまるとこうなるのか!とまさに体感した瞬間でした。
それでは、こだわりの数々をご覧下さい!
コダワリその1:まずは、「色」です。
内部は「白」、外部は「濃茶」で統一しています。
壁・天井共に白のクロスで仕上げています。
襖紙も白。アップにすると・・・「横すだれ」おしゃれです。
サッシ廻りの木枠も白色で塗装しました。納め方は、「3方巻込み」と言ってクロスで仕上げ、下枠のみ木製で造っています。
床タイルも白。
キッチンも勿論、白。
洗面台は特に、「デュポン コーリアン」の白色で造りました。側面の収納も同素材の造作です。
今回は、収納扉も一部、白の化粧合板で作製しました。(神奈川エコハウスでは、特に希望が無い場合はモミという木材で作製します。)
外壁の色は、サッシの外部色に合わせて調合しました。
コダワリその2:「素材とデザイン」とでも言いましょうか。
家具職人が造った収納扉もいくつかあります。お手持家具に合わせた「タモ」又は「ヒノキ」製です。いずれも取っ手は無しの「手掛け」にしました。
取っ手を付ける場合は、「カワジュン」というメーカーの商品から大振りの物を選びました。その理由は、まず収納スペースを確保する為に扉の高さを高くした為、扉自体が大きいのでそれに合わせたという事。次に、存在感がある物を敢えてデザインとして取付けたかった、という事です。標準外の事を行うと追加料金も発生してしまうのですが、それに見合うだけの良さは有ると思います。デザインとしても締まって、良かったです。
玄関収納 ヒノキ製扉+カワジュン製取っ手
寝室収納 モミ製扉+カワジュン製引手
最後の「素材」のこだわりは、こちらです。
玄関タイル。こちらは、探して探して、やっとご了承頂けた品です(笑)。
実はこちら、「タイル」ではなくもっと厚い「ピンコロ石」に近い物だったようで、現場の監督や職人さんは大変だったようです。。後で嘆かれましたが、それでもなんとか納めて頂きました。感謝です。
アプローチ部分を敢えて「RCの打ちっ放し」にする、という計画もお客様の当初から強いこだわりでした。
コダワリその3:長くなりましたね。これで最後です(笑)。 これは、私のこだわりだったのですが、「間接照明」と「納まり」です。
照明については、階段部分は電球交換の事も考えて、手が届く階段ホールの本棚上に蛍光灯を隠れるように設置し、光だけが階段へ伸びるように計画しました。
寝室の照明も、勾配天井の伸びやかなラインを邪魔しない様、壁埋め込みタイプの照明を選択し、その光を天井に反射させて部屋全体を明るくしています。デスク用にスポットライトも追加しています。
「納まり」は、LDK天井の廻縁です。ここを通常とは違い、「隠し廻縁」という納め方にしました。通常の納め方ですと、天井と壁の境に木のラインが走りますが、今回は吹抜け部分が綺麗に納まらないと想定し、別の方法にしました。廻縁は、天井、壁、両方のクロスが剥がれないようにする事が目的ですが、今回は、天井に溝を掘って、その中でクロスを留めています。本来の目的を果たし、尚且つ、その存在感を消すことができます。この空間のスッキリ感にかなり大きく貢献しています。
今回のお宅は、いつもの神奈川エコハウスの住宅と印象が違うかも知れません。担当設計士S、コーディネータ―K、提案を信じて追加金額をご了承して下さったお客様、そのお客様のご要望、設計図書記載以外の細部の納まりまで検討した現場担当I、作図担当者、大工のSさん、職人さん、全ての仕事の集大成が、この一棟の住宅です。
苦労も有ったお宅でしたが、引渡し時にお客様に「理想の家ができました。」とのお言葉を頂き、いつもクールなご主人が満面の笑みでビデオを回していらっしゃるのを見て、非常に嬉しかったです。今までの苦労も吹き飛んだ瞬間でした(笑)。
K様、ありがとうございました。