今年の4月から住宅の販売・賃貸広告時の省エネ性能表示制度がスタートしました。今のところ注文住宅は対象にはなりませんが、当社では今後申請するすべての新築住宅で省エネ性能ラベルの発行を行っていきます。
省エネ性能ラベルには、太陽光発電も含めたエネルギー消費性能や、建物本体の断熱性能、目安の光熱費などが表示されます。★の数や断熱等級、光熱費年間何万円など数字で表示されるので、一般の方にはとてもわかりやすくなっています。いままで統一的に比較できる指標がなかったので、住宅の購入や賃貸を借りる時には参考になると思います。
当社が建築する家は少なくとも60年以上100年くらい使ってもらいたいと考えていますし、それを考えた構造や仕様になっています。一代だけでなく、数世代に渡って住み継がれたり、他の方が譲り受けることもあります。省エネ性能ラベルは新築時の目安になりますし、将来販売する時には表示が必要となりますので、新築時に発行されていれば安心です。ラベルの評価は自己評価と第三者の評価機関による評価の2種類がありますが、ラベルの客観性を重視し、当社では第三者評価によるラベルを発行します。
性能ラベルに表示される「目安光熱費」は太陽光発電の売電分が反映されないなど、実際の光熱費とは違いがでますが、限られた条件の中で相対的評価ができるので参考となります。当社では実際の光熱費のデータ集めは以前から取り組んでいましたが、今後、建築した方にご協力いただき、なるべく多くのデータ収集を行っていきたいと考えています。性能ラベルの「目安光熱費」との比較や、太陽光発電を含めた実際の光熱費を検証し、建築されたオーナーさんやこれから建築する方に、現実に即したより良いアドバイスができればと思います。うちは光熱費を使い過ぎなのか、節約できているのか、同じ会社で同じような仕様で建てられた家同士の比較であれば、住んでいる方も気になる情報だと思います。
もちろんこの省エネ性能ラベルによって、住宅の善し悪しが決まるわけではありません。さまざまな切り口で住宅にとってもっと大切なことがあると思いますが、次の世代や社会、2050年のカーボンニュートラルの実現に向けて、まずはできることから取り組んでいきたいと思います。遠い未来ではないので、建てる側の人の意識、建て住む側の人の意識、少しずつでも変えていかないといけませんね。