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2016.10.12 / 建築と住まいの話

横浜R邸 完成見学会の見どころ

今週末に見学会を開催する「横浜市R邸」の見どころを紹介します。
敷地は、西側に道路がある南下がりの斜面地で、北側、東側の隣地とは約3mの高低差があります。北と東に間知石の壁があるため、そちら側の1階窓前は閉塞感がありますが、南側隣地は低いので、1階でも十分な日当りがあります。また、2階から富士山を望むことができる点は大切なポイントでした。

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この家には3つの特徴があります。一つ目は、建て主が建築系ご夫婦であること。
当社はこれまでにも、ゼネコンにお勤めのお施主様が何組もいらっしゃるほど、同業者への受けが良い(笑)会社です。特に「構造や施工がしっかりしている」という点が評価されているようです。Rさんのご主人もゼネコンにお勤めで、奥様は元同僚であり、設計事務所に勤務されていたこともあります。初めてコンセプトハウスに来られた時は、たまたま私が対応したのですが、建物の見方が素人っぽくなかったので「怪しい」と思いました(笑)

話をしてみると、とても誠実で感じの良いご夫婦だったのと、ご主人がサッカー好きだったので、一気に距離が縮まったことを思い出します。その後、築5年のオーナー住居を見ていただいてから計画へ入るのですが、「富士山を望む2階に広めのバルコニーがほしい」という以外、要望は簡潔で、ファーストプランに少し手を加えたものが最終形になりました。
詳細打合せでも、要所は自分たちの希望を伝えつつ、設計の大部分は任せていただきました。建築系のご夫婦も納得の設計、納得の品質になっていることは、私たちの自信になります。

二つ目は、外壁にガルバリウム鋼板(金属サイディング)を使っていること。

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外部のメンテナンスを考えた時、汚れが付着しにくいガルバリウム鋼板は選択肢の一つですが、「和」のイメージがある当社の住宅は塗り壁の外壁が多く、金属系の外壁を使うことは稀です。また金属外壁となれば、設計者としては黒色やシルバー色を選びがちなところですが、これらの色は主張が強く、周囲の家から浮いてしまう心配があるという奥様のご意見で、白色のガルバリウム鋼板を選びました。この控えめながら存在感のある外壁だけでも、一見の価値があるかもしれません(笑)

三つ目は、延床面積が約25坪というコンパクトな住宅であること。

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25坪しかない家ですが、そこには広くて明るいリビング・ダイニングがあり、最小限の子供部屋と寝室以外の用途にも使える広々とした和室があります。造り付けの棚や収納、洗面台があり、富士山を眺める広いバルコニーも存在感があります。夫婦+子供2人が豊かに暮らせる空間を体感してください。

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今回は33坪という敷地の制約もあってのことですが、予算を抑える意味でも「家を小さく」することは有効です。
4人家族が暮らす場合、30~35坪の広さを希望されることが多いのですが、1坪でも2坪でも面積を抑えることで、予算を「量から質」に回すことができますし、家を5坪も小さくすれば、約300万円も予算が抑えられるのです。しかし、小さくて魅力的な家を見たことが無いと、「そんなに小さくして大丈夫なのか」と不安になるでしょう。
この家を見ていただければ、そんな気持ちにも変化が起こるはずです。

岸 未希亜

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