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2016.08.03 / 建築と住まいの話

多治見の家 その1

ブログでも度々書いています通り、主に他県で設計の仕事を受けているアースデザインオフィスは、2009年末からの6年半で22棟、現在は23棟目の設計を進めているところです。これまで営業活動をほとんどしていないにもかかわらず、過去のご縁やエアサイクルグループを通じた紹介等で、多くの仕事をいただけたことに私自身も驚いていますし、感謝しています。今後は少しずつ宣伝にも力を入れようと思い、今夏、写真家の山田さんと一緒に幾つかの住宅を撮影しに行って来ました。

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この家は、2012年に竣工した岐阜県多治見市の住宅です。建て主は、エアサイクルグループに加盟している早川工務店の社員(社長の長男)で、フクビの営業担当者から私のことを教えられ、ご家族で藤沢にある当社コンセプトハウスにお越しくださいました。建物はもちろん、私のパーソナリティも気に入ってくださったようで(笑)、帰ってすぐに設計依頼の連絡をいただきました。

埼玉県熊谷市と並んで「日本一暑い町」として知られる多治見市。早川さんの希望は、改めてエアサイクル工法をアピールできる家を造り、住宅を検討しているお客様を自宅に招いて、直に見て感じてもらうモデルハウスにすることでした。そのため、ご家族からの要望は控えめに、工務店の家づくりを示していくような内容を中心に、大きく3つの要望をいただきました。

一つ目は大きさ(面積)。40~45坪の住宅が多いという土地柄を考慮し、4人家族(5人家族になることを想定して3つ目の子供部屋も用意)にとってはゆとりのある42坪弱の住宅として設計しました。

二つ目は住宅の中に美濃焼(陶器)を生かすこと。多治見市は土岐市と並んで美濃焼の中心地であるため、地域の特色を出すためにも、タイルや洗面器に美濃焼を使うことを考えました。

三つ目はデザインや質感にもこだわること。同社の大工技術を活かしながら、もっと幅広い世代に受け入れられる住宅として、当社のコンセプトハウスのようなデザインを望まれました。

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建物は、玄関・リビングとガレージを一体にした下屋、水回りと勝手口をまとめた板壁の下屋が、2階建て部分を挟みこむ構成です。ダイニングの大きな窓は全開サッシなので、室内とデッキが繋がります。

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全開サッシの内側には戸袋を作り、障子を引き込めるようにしました。障子は断熱効果が高く、障子紙を通すと光が柔らかく拡散し、より明るく感じます。

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前述の通り、リビング、ダイニング、キッチン、和室が独立性を持ちながらも繋がりのある間取りで、和室の襖を引き分けると、1階のリビング空間は31帖以上の広がりです。キッチンの袖壁に貼っているボーダータイルは、美濃焼タイルです。

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奥に見える共有スペースが3つ目の子供部屋ですが、先日4人目が生まれたので部屋が足りません。でも、上手に部屋を使い回せば何とかなるでしょう(笑)

ご家族は、当時30代前半のご夫婦と保育園に通う2人のお子様。生活面での細かな要望はありましたが、「後は岸さんにお任せします」と自由に考えさせてもらえたので、伸びやかな空間が実現したと思います。実際に暮らしているモデルハウスは説得力も十分なようで、この後にも4棟の住宅を設計しています。

さて今週末、神奈川エコハウスでは「夏の体感会」を開催します。8/6(土)の「住まいの教室」第二部のテーマは「隅々までデザインされた住まい」ということで、アースデザインオフィスの設計事例も詳しく紹介します。オーナーの方や建築中の方でも、興味があれば、どうぞご参加ください。

岸 未希亜

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