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2014.04.08 / 建築と住まいの話

伊勢原K邸 完成見学会の見どころ

今週末の13日に完成見学会を行う「伊勢原K邸」の見どころについて解説します。

この家のテーマは「人が集うカフェスタイルの家」です。
お施主様はご夫婦と小学生の男の子という3人家族で、インテリアに関して奥様の好みがはっきりしていました。そんな奥様の好みとライフスタイルを反映したこの住まいの特長は、大きく4つに分けられます。

一つ目は、インテリアを愉しむための空間デザインです。

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奥様は、古びた箪笥や建具、ガラス細工の照明器具、古材を使った棚などのほか、エスニックのインテリアがお好みです。インテリアが映えるように、すっきりとした白壁の住宅を求めていた奥様は当初、神奈川エコハウスの住宅に対して、自分のイメージとは少し違うという印象を抱いていたそうです。
そして雑誌で目にしたり、某会社のモデルハウスを体験した奥様は、建築家・田中敏溥さんの設計にも惹かれたということで、そのイメージを大切にしながら、柱や梁の見せ方を控えめにしてカフェのような家を目指しました。

二つ目は、大勢の人を呼んでも狭く感じない大きなリビング・ダイニングです。

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お友達を招いてのホームパーティーや、クリスマスリースのような作品づくりの集まりを奥様が主催するため、LDKとして26帖もある豊かな空間を用意しました。当社のコンセプトハウスよりも広い空間です。
ガスコンロの前も壁をつくらなかった対面キッチンにより、リビング・ダイニングとの一体感が格段に増しました。それでいて家具造りの食器棚や、勝手口前のパントリースペースが機能的で、使い勝手も良くなっています。

三つ目は、北側に広がる野山の景色を室内に取り込んだことです。

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一般的に南側には大きな窓をつくりますが、北側は小さな窓が並ぶ家が多いと思います。しかしここでは敷地の北側に畑があり、その先は緩やかに傾斜した丘になっていて、木と草と空しか見えません。
この景色を生かさない手はないので、ダイニングとスタディコーナーのある1階、吹抜とホビースペースのある2階とも、北面に大きな窓を設けて景色を取り込みました。さらに洗面室の窓からも緑と空が眺められます。家の中から自然を感じられると、優しい気持ちになれるはずです(笑)

四つ目が、家具や内装タイルなどのインテリアです。

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何と言っても目を引くのは、キッチンと洗面台に使ったランタン形のモザイクタイルです。色といい、形といい、一見すると派手な印象を受けますが、エスニックなインテリアには絶対にマッチするタイルです。サンプルを取り寄せ、色の配合にもこだわりました。

造り付けの家具はどれもアンティークなイメージにまとめました。

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スタディコーナーでは、ナラ材のシンプルなカウンターデスクを鉄製ブラケットで支えています。
キッチンのカウンターや食器棚はホワイトオーク材にナラ材を組み合わせ、あえて節のある板を使ったり風合いのある鉄の取手を使って、古家具のような雰囲気にしました。
洗面台の板や収納扉、家具造りの化粧鏡にもホワイトオーク材を使い、重厚感を出しています。

ダイニングの照明器具は、削った痕が残る木製傘の白熱ランプです。昔からあるようなシンプルなデザインが返って好ましく感じられます。

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建具も少し凝っています。トイレの引戸に組み込む小さなガラスを菱形のデザインにしたり、アンティークガラスを使った古建具のような引戸も作りました。後者の建具はまだ写真がないので、ぜひ現地でお確かめください。

カフェスタイルは、お施主様の生活が始まることで完成を迎える訳ですが、見学会ではそれらしい家具などを置いて、少しは雰囲気を味わっていただく予定です。
柱を見せた木組みの家を得意とする神奈川エコハウスがお届けする、柱の少ない瀟洒な空間をぜひご覧ください。

岸 未希亜

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