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2013.08.13 / よもやま話

夏の北海道(道央篇)

道東篇に続き、道央篇をお送りします。
石狩山地、日高山脈が北海道の中央を南北に貫くため、北海道を横断する場合は長らく、峠越えの山道を走らなければなりませんでした。帯広から札幌へ抜けるルートには日勝峠(日高-十勝)、帯広から富良野・旭川へ抜けるルートには狩勝峠(石狩-十勝)という難所があります。

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両峠とも冬の危険度が高く、夏も霧が発生して視界が悪くなると怖いぐらいです。しかも片側1車線のため、大型トラックや遅い車が前を走っていると時間がかかり、精神的に負担のかかるルートでした。ここに2011年秋、遂に高速道路が全面開通したのです。
実は18年前から部分開通していたのですが、急峻な日高山脈に阻まれて容易にトンネル工事が進まず、ブツ切れで利用価値の乏しい時代が続きました。漸く札幌都市圏と帯広都市圏が高速道路だけで繋がり、観光客に限らず人の流れが活発になっているようです。

札幌へ行く途中、富良野に寄りました。富良野と言えば、ドラマ「北の国から」の舞台として有名です。純や蛍と同世代の自分ですが、連続ドラマ時代(1981~1982)はリアルタイムで見ていた訳ではなく、「北の国から'87初恋」から虜になった後発組です(笑)。

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ドラマの撮影スポットや資料館など、「北の国から」ファンだったら一度は来たことがあるのではないでしょうか。私も4回ぐらいは来たと思います。今回はドラマを全く知らない愛娘たちと来ているので、そちらはスルーしましたが・・・

富良野と言えばラベンダーも有名です。ラベンダーは高温多湿な気候に合わず、ヨーロッパの西岸海洋性気候(温帯)や亜寒帯地域で生育する植物のため、日本では北海道を初めとした涼しい地域で見られます。

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富良野のラベンダーは7月が見頃なのですが、自分は8月に来ることが多く、いつもすれ違いでした。この写真の場所は「ラベンダーの森」という所です。遅咲きの「おかむらさき」という品種が多いため、他のラベンダー園に比べて見頃が遅め(7月下旬~8月上旬)なのでちょうど良かったという感じです。また今までその存在に気付かなかったほど少し地味なスポットなので、人があまり居なかったのも幸いでした。

富良野は盆地で、背後に山(十勝岳連峰)が迫るため、十勝とは違った魅力ある景色が広がります。

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このように絵になる風景があちこちに「転がっている」感じです。

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ここは中富良野町営のラベンダー園です。このすぐ近くに観光地として有名な「ファーム富田」の花畑もあるのですが、駐車場が混んで車が並んでいたので、代わりに町営の方にやって来た訳です。小さな山の上の方にラベンダーも咲いていましたが、下の方にマリーゴールドなどの色鮮やかな花が咲いていて見事でした。
ここは冬にはスキー場になり、夏も山頂までリフトで往復できるため早速頂上へ向かうと、眼下には絶景が広がっていました。

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富良野から札幌までは約2時間半。札幌には私の伯父や従兄弟がおり、また妻の友人も多く住んでいるため、人に会う目的で来た感じです。その中で、友人家族と一緒に訪れた札幌市郊外の「滝野すずらん丘陵公園」が良かったので紹介します。

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ここは北海道で唯一の国営公園で、400ヘクタールの広大な敷地が4つのエリアに分かれています。渓流ゾーンと2つの森ゾーンは自然を味わうエリアですが、中心ゾーンには子供が楽しめる大型遊具が充実しています。

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あり塚の塔、ありの巣トンネル、溶岩滑り台、探検の森など、名前を聞いただけでもワクワクするような施設があり、娘たちも目を輝かせて遊び回っていました。冬はそり遊びのできる広い芝生の斜面(6.8ha)があり、直径1.2mのボールを転がすだけなのに、大人も一緒になって楽しめました。

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この公園の入園料は大人400円ですが、小人(小・中学生)がたったの80円なのには驚きました。年に7回以上来れば年間パスポートで更にお得です。東京・神奈川から気軽に行ける場所ではありませんが、もし札幌に家族で行く機会があれば、ぜひ行ってみてください。

岸 未希亜

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