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2016.06.07 / 建築と住まいの話

住まいの教室「間取り」

「住まいの教室」は月1回のペースで開催している連続セミナーですが、現在行われている2016年前期は「シーズン5」に当たります。
家づくりにとって大切なことは、流行とは対極にある普遍的な内容ですので、基本的には毎シーズン、同じ内容で授業をしていますが、第二部の実例は少しずつ入れ替えてやっています。

前回のテーマは「失敗しない土地探し」で、土地を探す時に気を付けること、販売価格以外にかかる隠れた土地の費用、設計者目線で避けたい土地など、これから土地を買う人にとっては非常に参考になる内容でした。

実例セミナーでは、「敷地の状況から生み出される住まい」と題して、敷地によって家の形が決まったり、敷地に大きな影響を受けることをお話ししました。

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特に、条件に恵まれない敷地では「日照を確保すること」が大切なので、LDKを2階にした逆転プランや、中庭を囲んだ町家型プランの事例を紹介しました。逆に環境に恵まれた敷地では、景色や木々、庭などを眺める窓の取り方が大切なので、そうした幾つかの事例を紹介しました。

今週末に開催される第3回のテーマは「暮らしやすい間取りのつくり方」です。

誰にも生まれた家があり、その後は引越しをしたり、一人暮らしをしたり、結婚して所帯を持ったりして、幾つかの「間取り」を経験するものです。親戚の家や知人の家に行けば、また別の「間取り」があり、いつの間にか間取りの良し悪しを語っていることはありませんか?

もし自分で家を建てることになったら、「間取り」についても真剣に考えるはずです。でも今の知識のまま、どこかの住宅会社に行って「こうこう、こういう間取りで」なんて注文したら、どうなるでしょうか?
多くの場合、施主の希望のままにプランが作られてしまうので、住んでみてから失敗に気付くこともあるでしょう。つまり、注文する側にも最低限の「間取り」の知識が必要なのです。

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では、どこから手をつければいいのか、どんなことを考えなければいけないのか、分からないことがいっぱいあるはずです。
そんな方々のために、第一部では、間取りの基本的な考え方や間取りをつくる流れなど、住宅設計のプロが実際にどういう組み立てで家を考えているかを、お話しします。

第二部では「子育て家族の住まい」と題して、子育て家族の暮らしと子供部屋について見ていきます。
世間一般では子供の数だけ部屋を用意し、その部屋も恵まれ過ぎているケースが多く見られます。しかし、子供部屋に関してはもっと慎重に考える必要があります。

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子供部屋の広さ、子供部屋のつくり方、そして「子供部屋」にとらわれない子供スペースのあり方など、実例を通して、今まで見たことのない「子育て家族の住まい」について知っていただきたいと思います。
この第二部は、子育て真っ最中の方は絶対に聞き逃せない授業です。また、子育てとは関係のない方でも十分に楽しめる内容です。ぜひご参加ください。

ところで、基本的に「間取り」を含めた設計は、プロに任せていただくのが一番です(笑)。しかし有名な会社であっても、一級建築士であっても、上手な「間取り」ができるとは限りませんから、せめて建て主である皆様が、「間取り」の良し悪しを見分ける目を養ってください。

岸 未希亜

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