今週末に見学会を開催する「平塚市Ｎ邸」の見どころを紹介します。
敷地は閑静な住宅地にあって、前面道路の通過交通も少なく、目の前が公園という絶好のロケーションです。以前から心の中にはあったのだと思いますが、建て主が住む家の隣地が売りに出たことで、今回の構想がスタートしました。その構想とは、故郷にいるお母様を呼んで、終の棲家をつくる計画です。
母が暮らす終の棲家は、「木の香りに包まれた自然素材の家にしたい」ということで、当社が選ばれ、家づくりが始まりました。南北に長い敷地の道路側（南側）に2台分のカーポートを取り、建物は奥に下がった形になっています。
見どころの一つ目は、屋根裏を生かした、平屋らしい伸びやかな空間です。
南側にあるリビングとダイニングは障子で仕切れる形になっていますが、障子を片側に寄せればひとつながりの空間です。そして梁の上には壁がなく、障子を閉めた場合でも勾配天井が連続するので、一体感を感じることができます。
勾配天井で高くなっている部分はロフトになっています。奥の3分の1が収納、手前の3分の2はご主人が寝られる籠もり部屋のようなスペースです。
二つ目は、景色と映像を楽しめるリビング・ダイニングです。
南面の大きな窓から公園の緑を望むことができるのに加え、スクリーンとプロジェクターを備えるリビングでは、映像を楽しむこともできます。
全体に床暖房が入っているため、床には無垢材で床暖房対応のアッシュフローリングを採用。コンセプトハウスは75ミリ幅ですが、今回は120ミリ幅なので、贅沢な仕上がりです。
三つ目は、各所に見られる造り付け収納です。
キッチン背面には、家具屋さんが造ったタモ材の食器棚。タモの杢目は床のアッシュにも似ていて統一感がありますが、逆に壁には、アクセントになるデザインのタイルを選びました。
洗面器は車椅子でも利用できるものを採用し、周りの収納はアルダー材で揃えました。使い勝手とデザイン性を両立した洗面台です。
高齢者が使用することになるので、トイレは寝室のすぐ横に配置し、廊下からも洗面室からも入れる造りにしました。
ＬＤＫ＋寝室＋水回りで20坪に満たない平屋の住宅。この規模は、ご夫婦2人で暮らす家としても参考になる大きさですので、「終の棲家」を考えている方は、ぜひご覧ください。
岸 未希亜
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