事例紹介

大海原を望む傾斜地の家

眼下に大海原を望む斜面地を見染めた建て主。気長に待つこと1年余り。土地が手に入ることになって、計画がスタートしました。250坪以上ある敷地の大部分は斜面ですが、接道する北側は平坦なため、そこを建物の2階レベルに設定して、北側からは平屋のように見える家にしました。2階中央に玄関があり、そこからリビングに入ると、大空間と大きな開口部に迎えられます。さらに雨戸、木製サッシ、組子障子を重ね使いした開口部を全開すると、絶景が広がります。
国産マツの曲がり梁を使った小屋組み、アイランドシンクを含む家具造りのキッチン、建て主と縁のある島根県の建具屋が製作した組子障子、どれも職人技の粋を集めたものです。2階の洗面台は漆塗り風の黒いカウンターにして、知人作家が作った有田焼の洗面ボウルを埋め込みました。
1階にある寝室と客室は、障子と木製ルーバーを開口部に重ね使いし、杉中杢板の目透かし張り天井で和の雰囲気です。浴室とシャワールームは、どちらもガラス間仕切りで洗面室と一体空間。そしてどの部屋からも、抜群の眺望を楽しむことができます。
両階ともに軒の深いベランダがあって、屋外で寛ぐこともでき、特に2階ベランダは空中に跳ね出す開放感で、青空下のリビングになっています。

竣工時期
2020年4月
用途
住宅
構造規模
184.24㎡〔55.6坪〕  1階 84.46㎡〔25.15坪〕  2階 99.78㎡〔30.1坪〕
所在地
神奈川県