事例紹介

FNK邸

区画整理によって、敷地が3分の1ほど東に動くことになったお施主様。建て替えにあたり、初めは平屋にする計画もありましたが、「住み慣れた現在の家と同じが良い」という考えもあったため、最終的には現在の家と大きく変わらないプランに落ち着きました。
ドイツでの暮らしも経験されている建て主は、基本的には洋風好みですが、コンセプトハウスや見学したオーナー住居の「和モダン」も気に入られ、外観は両方のバランスを図りました。一方で、食器を飾るガラス扉のサイドボードや、松本民芸家具のライティングデスクなど、室内には濃色で存在感のある家具が多く並ぶため、LDKは柱を隠した大壁の白い空間にしています。リビングとダイニングの間仕切りにアーチ状の開口部を造り、両者の空間を分けている点も特徴です。
また、HEAT20のG2(UA値0.46以下)という高断熱性能を希望され、ダクト配管したエアコンで床下から暖房します。将来用のエレベーター設置スペースも確保するなど、周到に準備された終の棲家です。

完成

  外観
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  外観
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     玄関
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  ダイニング
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  ダイニング・キッチン
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  リビング
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     キッチン
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     トイレ
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  寝室
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  寝室
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ウッドデッキ

製材所で加工し、塗装を施したデッキ材が搬入されました。
大工の仕事は、本人の力量と大工手間(人件費)によって大きく変わります。当社の大工はデッキを造る際にも、極力見えない場所にビスを使ったり、表に出るビスの頭が出っ張らないように予め穴をあけておくなど、仕上がりを考えて丁寧に造ります。

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仕上工事

内部での大工作業(木工事)がすべて終わると、クロス屋、左官屋の出番です。
パテ処理によって石膏ボードを平滑にし、天井にクロスが貼られ、壁に漆喰が塗られました。アーチ状の開口部も、漆喰で綺麗に仕上げられています。

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タイル貼り

キッチンの壁は、無地タイルの中に装飾タイルが貼られています。お施主様の知人に装飾タイルを手掛ける作家の方がいたので、オリジナルタイルを作っていただき、タイル職人が市販品に混ぜて貼りました。

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この3枚は、漆喰の壁に埋め込む装飾タイルで、繊細なデザインが施されいます。

外部最終チェック

外壁工事や雨といの取付が終わると、現場監督が外部の最終チェックを行います。これから足場が撤去されるため、大屋根の上や軒裏などを確認し、縦樋のビスの留め忘れなどをチェックします。

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外壁工事(吹付仕上げ)

外壁は、スタッコフレックスの吹付仕上げです。
スタッコフレックスには以下のような特徴があります。
・割れに強い柔軟性
・経年劣化しづらい耐久性
・雨水などの水滴を通さない透湿性能
・汚れが付きにくい付着の強さ

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大工造作

どの家にも、現場で大工が手作りする仕事が幾つもあります。
キッチンカウンターや食器棚、ベンチや収納の棚など、一つ一つ丁寧に造り上げます。

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外壁工事(無塗装サイディング)

外壁仕上げの下地となるベース基材が張られました。ベース基材同士の継ぎ目部分やビス留めによる凹凸は、「パテ処理」によって平滑にします。

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外壁工事(胴縁)

外壁前面に防水紙を張った後、その上に外壁の通気層をつくるための胴縁(どうぶち)を施工します。
胴縁は専用のビス(パネリード)で455mmピッチに打ち留めます。外壁の仕上げにひび割れが出ないよう、強度のある専用ビスを使っています。

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外壁工事(透湿防水シート)

外壁工事が始まりました。断熱材の上に張っているのは雨水などの侵入を防ぐ防水紙"透湿防水シート"です。
雨水は下へと流れていくため、水が溜まらないように建物の下から上へ、約10cm重ねて張っていきます。

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フローリング施工

フローリング材が搬入されました。写真の材料は無垢のヒノキです。

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厚さは15mmで、板の両サイドに実(さね)と呼ばれる凹凸の刻みがあります。無垢の床材は伸び縮みがあるため、季節によって材の隙間を調整して張っていきます。実の部分に釘を打って止めるため、表面には釘が出ません。

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設備工事

水道、電気業者が入り、設備配管の工事を行います。
工事中は業者と現場監督が打合せをしながら進めていき、取付後も現場監督がチェックを行います。

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板金工事

屋根の板金工事が終わりました。仕上げはガルバリウム鋼板です。
アルミ亜鉛合金メッキから成るガルバリウムは、耐熱性・熱反射性と、亜鉛の特徴である防食機能により、耐久性に優れた鋼板です。

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石膏ボード

壁に刺した画鋲を抜いてみると白い粉がついている。そんな経験があるかもしれませんが、それが石膏(せっこう)です。
石膏ボード(またはプラスターボード)とは、石膏を板紙で包んだ建築材料で、壁や天井を造る際の下地に広く使われています。写真は、石膏ボードを張るための受け材(野縁)を流している所で、その上にボードを張ります。

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石膏は、火災などの高温にさらされると結晶水が水蒸気となり放出されます。これにより防火、耐火性能を有する壁となります。

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外張り+充填断熱

外張り断熱のみでも長期優良住宅の断熱性能を得られますが、今回はお施主様のご要望により、グラスウール(アクリアネクスト)の断熱材を併用して、さらに断熱性能を上げています。

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サッシ取付け

壁断熱を全て張り終わると、窓、玄関などのサッシ類を取り付けます。
これで建物の外回りは全て塞がりました。

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外張り断熱工法

外張り断熱工法の特徴は、柱の外側からすっぽりと全体を包んで断熱することです。断熱材が柱・梁の外側にあるため、断熱材が切れ目なく連続し、安定した高い断熱性・気密性を実現します。
使用している断熱材は、ネオマフォーム(厚さ45mm)。ネオマフォームの素材はフェノール樹脂で、熱に強く、熱で硬化する特徴があります。そのため、高い難燃性を備えています。


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金物検査

上棟中は、仮の筋違で建物の揺れを防ぎますが、上棟が終わると、すべての柱(柱頭、柱脚)、梁(仕口、継手)に指定された強度の金物を取り付けます。
現場監督がチェックするのは、筋違の方向は正しいか、すべての金物が図面通りに取付けられているか、ビスの打ち忘れが無いか、等を確認します。

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上棟

上棟がはじまりました。上棟日は各現場の棟梁が結集し、屋根のてっぺんの材(棟木)までを一日で組み上げます。

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工場で加工(プレカット)された材料を組んでいくので、1階の柱が立つとレッカー車との連携で2階の梁を組みます。梁が組まれている最中に、2階の床材を持ち上げる準備をし、大工の合図で床が張られていきます。

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2階の床を張り終わるタイミングを見計らって、次に2階柱、梁を持ち上げます。

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棟木まで組まれると、屋根の準備に取りかかります。

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屋根の受け材となる垂木(たるき)を打ち留めます。

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垂木の上に屋根の下地材となる野地板を張ります。

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野地板の上に厚さ60mmの断熱材(ネオマフォーム)を敷きます。断熱材同士の継ぎ目部分は気密テープで塞ぎます。

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断熱材上に胴縁(どうぶち)を取り付けます。これは断熱材上で空気が通れるようにする"通気層"を設けるためです。胴縁を打ち終わると、屋根一面に耐水合板を張ります。

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そして最後に防水シート(ルーフィング)を張って、屋根作業は終了となります。

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土台敷き

土台敷きとは、基礎コンクリートの上に土台、大引(おおびき)といった部材を組んでいく作業です。あらかじめ工場で加工(プレカット)された材料が搬入されているので、作業は効率よく進められます。土台敷きから木工事がスタートします。

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土台が完成したら、ブルーシートで養生をしておきます。

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土間工事

玄関など、建物内部の土間部分にコンクリートを打設しました。これで基礎工事はすべて完了です。

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外部配管工事

コンクリートが硬化して型枠が外れたタイミングで、水道やガス配管の埋設工事を行います。
外周の地中に埋まる配管高さなど、現場監督が確認をしておきます。

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立上りコンクリート打設

基礎コンクリートの立上り部分を打設します。予め、現場監督が金物(アンカーボルト、ホールダウン金物)のチェックを行います。
図面通りの配置、本数であることを確認し、問題が無ければコンクリートを流し込んでいきます。

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底盤コンクリート打設

基礎コンクリートの底盤(耐圧盤)を打設します。ポンプ車に積まれた生コンの強度を現場監督がチェックし、OKの合図で流し込んでいきます。

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コンクリートの基準高さを常に図りながらバイブ機で調整します。

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配筋検査

"配筋検査"では、社内の検査員が鉄筋の間隔、かぶり厚さ、定着や緊結の状態などを確認します。現場監督と二重のチェックを行い、アンカーの数や定着が不足しているなどが発覚した場合は、コンクリート打設前までに補強や修正を行います。建物に直接影響するため、とても重要な検査です。

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コンクリートを打つ前に、水道やガス配管の通り道(スリーブ)を取り付けておきます。この位置も、コンクリートの底盤にぶつからないか、鉄筋に触れていないかなどのチェックを行います。

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地縄張り

地縄とは、建築工事を始めるとき、敷地に建物の位置を示すために張りめぐらす縄のことです。現場監督が設計図面を確認しながら地面に縄を張ります。
地縄張りのおかげで、境界線までの距離や、建物が土地のどの位置に建つかを一目で見ることができます。

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地鎮祭

地鎮祭とは、土木工事や建築工事を行う際に、工事の無事や安全、建物や家の繁栄を祈る儀式のことを言います。安全祈願祭と言われることもあり、お施主様、設計者、施工者が参列します。

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