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2017年03月07日

お住まい拝見

今週末に開催される「住まいの教室 第6回」は、実際に生活している住まいを拝見する「オーナー住居訪問ツアー」です。完成見学会とは異なり、「暮らし」を覗くことができると同時に、建て主の話を聞くことができるのも醍醐味です。

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当社で家を建てるお客様の多くは、コンセプトハウスを気に入ってくださり、柱や梁を現わした真壁造りの家に共感を持ってくださいますが、今回お伺いする2軒のオーナーはちょっと違っていました。どちらも建物のイメージがしっかり出来上がっていて、イメージ写真をコラージュした要望書を作成されていたのです。

最初に見学する「鶴見区・D邸」は、間もなく築6年になります。竣工は2011年ですが、当社に初めてお越しいただいたのは2007年で、住宅展示場に構えていた初代のモデルハウスに来ていただいたそうです。私はまだ入社していませんでした。そして、本社の隣に現在のコンセプトハウスを建設中の2009年に再訪され、入社間もなかった私が担当になって計画が始まりました。
私がこれまで担当させていただいたお施主様の中では、最も古くからのお付き合いになります(建物が竣工したのは9番目)。その時にD様が用意していた要望ファイルがこれです。

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要望は僅かに5項目で、イメージの伝え方も上手。設計事務所から移って来たばかりの私は、まだ工務店に来るお客様の傾向も分かっていませんでしたが、この要望ファイルを見た時、「設計事務所に設計を依頼するようなお客様がいる」ことに驚きを覚えました。7年以上前のことですが、昨日のことのように思い出されます。

間取りの要望は、同居する高齢のお父様の部屋、息子が結婚しても一緒に生活できる部屋、陶芸のためのアトリエ、そして将来、自宅をカフェにできるような空間でした。道路から一層分も高い敷地を生かして地下を造る案も考えましたが、最終的にLDKをカフェに転用できる2階建て案に落ち着きました。

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室内は、中心の丸柱を除いた全ての柱を隠し、床材にはアジアンウォールナットを使い、枠や木製建具を濃色に塗装して、「白い壁とアンティークブラウン」の家が出来上がりました。外観も和を感じさせないよう、方形屋根(正方形平面+寄棟)にしています。
初代のモデルハウスは、コンセプトハウス以上に和風の雰囲気が濃厚でしたが、D様が当社を選んで家を建てられた理由が気になりますね。ぜひ、ご自身で聞いてみてください。

次に見学する「緑区・O邸」は、今年の7月で築5年になります。入社から1年半以上が経過しており、私にとって節目となる20組目のお施主様でした。ちょうど前述のD邸が完成した頃に来ていただいたので、見学会にも参加されています。そのO様が用意していた要望書は、これまた秀逸でした。

それは、「付かず離れずの、ほどよい距離感をたもてる家」というテーマに沿ったストーリー、家族の暮らし方、要望が整理してまとめられ、イメージ写真がコラージュされている「おうち計画書」です。

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写真はどれもすっきりとした大壁の空間で、中には雑誌で見たことのある写真もあったので、その会社に頼むことも考えられたと思います。しかし、それを神奈川エコハウスに依頼してくださるということで、建築家魂を喚起された記憶が甦ります(笑)

間取りについては、工事費を抑えるために総2階に近い建物を想定しながら、テーマに則って、子育て家族にとって理想的な間取りを考えました。
住宅は2階よりも1階の面積が大きくなるのが自然なので、「総2階」の家は2階のスペースが余ります。そこで洗面室と浴室を2階に上げることで、上下階のバランスを取り、玄関と玄関収納部分を付け加えました。

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O邸は、先日発表した「木-Lism」の原型となった間取りでもあります。「木-Lism」は水回りが1階にある等、違う所もあるのですが、LDKのイメージや吹抜に面したスタディコーナーのイメージは、正にO邸から持って来たものです。建て主や敷地に合わせて一つ一つ考えることも大切なのですが、理想的な間取りというのは普遍性があり、繰り返しても色あせないものだと思います。
この家は「外周大壁」ということで、柱や梁も控えめに見せていますが、アクセントカラーに塗った壁があったり、北欧の家具や照明が映えるモダンな空間になっている点も見どころです。

モダンなデザインが好きな方、お施主様の話を聞いてみたい方、もちろん、それ以外の方の参加もお待ちしています。

岸 未希亜

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2017年02月22日

鎌倉K邸 完成見学会(後篇)

今週末に見学会を開催する「鎌倉市K邸」の見どころを紹介します。この住宅は今年の初めにも見学会を行っていますが、1月中旬に外構も完了し、晴れて2度目のお披露目となります。

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昨年末のブログで見どころをお伝えした通り、美術大学を卒業しているご主人のデザイン・色彩感覚と、建築家の中村好文さんの設計に好感を抱いていた奥様の想いを受けて生まれた住宅です。

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中村好文さんは「普通のいい家をつくる」と評されるような「建築家」らしくない建築家です。建築家住宅は、とかくデザインが主張し過ぎて嫌味になりがちなのですが、中村さんの設計する住宅は、絶妙なさじ加減で何気ないデザインに見える点が大きな魅力です。住まい手に「緊張」を強いることがない、優しいデザインの住宅だと思います。今回は中村さんの生み出す空間や、遊び心を意識しながら設計しました。

玄関の土間から続く玄関ポーチ、アプローチには大谷石を使いました。風化しやすい柔らかい石ですが、独特の風合いや温かみがあって、この家の雰囲気にぴったりです。

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また、前回は無かったダイニングのペンダント照明が下がっています。お勧めのインテリアショップで購入したシンプルなデザインの器具と、吹抜けに浮いている照明の吊り下げ方も見どころの一つです。
柱や梁を見せない代わりに、主要な天井に杉板を張っているため、床の桧フローリングと併せて木質感も十分に感じられますし、何と言っても無垢の木を使った床・天井と、白い壁のコントラストが美しいお住まいです。

岸 未希亜

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2017年02月16日

藤沢K邸 完成見学会の見どころ

今週末に見学会を開催する「藤沢市K邸」の見どころを紹介します。今回は小田原の家と同様に、建て主の紹介だけでも伝えたいことが多いため、建物の解説はいつもより少なめです(笑)

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建て主のKさんが最初に資料請求をしてくださったのは、約2年前の2015年3月でした。直後の4月と6月に「住まいの教室」に参加され、徐々に完成見学会への参加も増えていきましたが、「3年以内に新築」ということで、当時は多くの建築会社を見て回っている時期だったようです。
そして、○○工務店や○○工房といった、いい木造住宅をつくる会社との熾烈な競争の末、最終的には当社が選ばれました。「熾烈な競争」というのは冗談ですが、あちらの良い所とこちらの良い所があり、比較をすればするほど、単純には決められないものだと思います。
Kさんの話によれば、製材所のツアーで丸太から家になるまでのプロセスが分かったり、構造見学会の時、現場を毎日ご覧になっていた建て主から、職人さんの丁寧な仕事ぶりを聞いたのも良かったようです。また「岸さんの家まで見学させて頂いたら、神奈川エコハウスにお願いするしかないですね」というのが本音だとしたら、してやったりですね(笑)

じっくりと比較検討をして建築会社を決められたKさんには、他社の良い所も教えていただいた上で、当社のセールスポイントを挙げていただき、そのお陰で「会社の強み」を社内で共有することができました。

また、Kさんが作成した「家づくりプロジェクト計画書」は、A4用紙7枚にまとめられた見事な要望書でした。要望の数は確かに多い(約80項目)のですが、優先事項が決まっていることや、写真でイメージが掴みやすくなっていて、読んでいて楽しくなる要望書です。最優先事項は、1.冬暖かく、夏涼しい家 2.注文住宅らしい遊び心のある家 3.フローリングは分厚い杉の無垢板 4.家事動線を最大に考慮した間取り 5.収納がたっぷりある家 の5点です。
何度もお会いして十分にコミュニケーションが図れていたこともあり、限られた空間の中にほとんど全ての要望を盛り込みながら、芯の通ったデザインになったと思います。

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敷地は、最寄り駅から徒歩圏という利便性の高い場所ですが、大通りから一つ中に入っているため、意外なほど静かな住宅地です。祖父母が住んでいたという平屋の家を壊し、ご両親が暮らす家の隣に子世帯単体の住まいを計画しました。

敷地が狭いので、必然的に建物は「総2階」になりました。1階にご主人の工作室をつくることになり、洗面室・浴室を2階に上げている点が特徴です。敷地の南側は、奥の敷地の旗竿部分があるので、建物から「隣地」まで6m弱は離れていますが、現在は空地である「隣地」に大きな建物が建つ可能性もあるので、小さいながらも南側中央に吹抜けを設け、日照・採光の確保を図りました。

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1階は玄関、トイレ・洗面、工作室の他に、玄関収納とパントリーを設けて十分な収納を確保。LDは建物の凹凸や丸柱によってほど良くエリアが分かれ、吹抜けによって立体的な広がりも感じられます。キッチンは対面式ではなく、LDとの一体感がありながら、独立性も感じられる絶妙な造りになっています。LDKに並ぶテレビ台、書斎コーナー、食器棚、洗面台等の造り付け家具も、細かな要望を反映した造りになっており、使い勝手とデザインを両立しました。

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「道路側にある桜の古木を残したい」というご両親の希望を受け、桜を除ける形で建物を計画。さらに外観デザインにも気を配りました。「バルコニーは家と一体になっているデザインに」という要望には、外壁を凹ませてバルコニーを屋根の下に収めました。準防火地域なので一部シャッターサッシを使うことになり、シャッターを隠す工夫を加え、道路面については、窓を中央に集めて竪格子で全体を覆っています。
室内では、ダイニングにlouis poulsenの照明「Toldbod」、リビングにはカンディハウスの3人掛けソファ「NISORU」と1人掛けチェア「KAMUY LUX」を入れているのも見どころです。

この家のタイトルを考えた時、幾つもの候補が浮かんだのですが、「こだわりぬいた総2階の家」がしっくり来ると思います。

岸 未希亜

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2017年02月10日

スーパーボウル

久しぶりにスポーツの話題を書きます。
今週、全米で最も注目されるスポーツイベントがあったのをご存知ですか?それは、NFL(ナショナル・フットボールリーグ)の王者を決める第51回スーパーボウルです。反発力の強い、あのカラフルなゴムボールのことではありませんよ(笑)

私はスポーツ全般が好きなのですが、NFLは大学生の頃から好きでよく見ていたので、日本人の中では詳しい方だと思います。そもそも、アメリカンフットボール自体が日本人に馴染みのないスポーツなので、ルールの分からない方も多いでしょうし、逆にルールが分かり難くてスルーして来た方もいることでしょう。
簡潔に言えば、楕円形のボールを相手陣地奥にあるエンドゾーンへ運ぶ(タッチダウンを奪う)競技ですが、主なルール・特徴はこんな感じでしょうか・・・

・約90m×約50mのフィールド(サッカーより一回り狭い)で11人対11人が戦う
・攻撃と守備の時間が明確に分かれ、攻撃専門チームと守備専門チームがいる
・1回の攻撃が終わるとプレーが中断し、再びセットした状態から攻撃するため、作戦・戦術が複雑
・味方に守られ、パスを投げたり味方を走らせるQB(クォーターバック)が王様のような存在感
・4回の攻撃で10ヤード(9.1m)前進することを繰り返す。しかし3回で10ヤード進めない時は、基本的に4回目の攻撃でパントキックを蹴り、相手の攻撃を相手陣深くから始めさせる

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野球を除く他の球技(サッカー、ラグビー、バスケットボール、バレーボール、テニス等)は、基本的に攻守が入れ替わるのが当たり前で、それがスリリングな展開を生む訳ですが、アメリカ人は明確に攻撃と守備が分かれ、作戦を立てやすい野球やアメリカンフットボールが好きなのでしょうね。

話をスーパーボウルに戻します。
今年は、ニューイングランド・ペイトリオッツVSアトランタ・ファルコンズの対戦。QBトム・ブレイディの入団2年目、2001年シーズンのスーパーボウル(2002年)で優勝したペイトリオッツは、以降16年間で地区優勝14回、スーパーボウルに7回出場し、今回で5回目の優勝を狙う超強豪チーム(スーパーボウル通算出場9回は史上最多)。対するファルコンズは、過去3シーズンプレイオフ(地区優勝かそれに準ずる成績)に進出できなかった発展途上のチームで、スーパーボウルは2度目の出場です。

しかし意外にも、試合はファルコンズが攻守に優勢で、3Qでは一時25点差の大量リードを奪いました。優勝を手中に収めたかのような雰囲気でしたが、ここからブレイディを中心としたペイトリオッツのパスオフェンスが冴え始め、徐々に点差を詰めたところで、勝敗を左右するビッグプレーが生まれます。
それは4Q残り2:28で迎えた1stダウンの攻撃。QBブレイディが投げたパスをファルコンズの選手が手で弾き、ふらふらっと上がって落下したボールに、3人の選手が飛び込んだシーンです。

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ボールを弾いた選手も含めて、守備側ファルコンズが3人いるのに対し、攻撃側ペイトリオッツは1人だけ。ファルコンズがボールを拾えば「ターンオーバー」といって攻撃権が入れ替わり、逆転の可能性がほとんど消滅する場面でした。しかしペイトリオッツのWR(ワイドレシーバー)エデルマンは、曲芸のような手さばきでボールを拾い上げ、ピンチを防ぐどころかチャンスを広げたのです。これには鳥肌が立ちました。

流れを渡さなかったペイトリオッツは、8点差を追いついて同点で試合終了。スーパーボウル史上初めてのオーバータイム(延長線)に突入します。そして、先にタッチダウンを奪ったペイトリオッツが見事に5度目の優勝を飾りました。
また、ブレイディは17シーズン目、39歳の大ベテランですが、まだまだ衰えを見せない活躍で4度目のMVPを受賞。どうしてもMVPにはQBが選ばれることが多いのですが、今回の受賞には納得です。

他にもスキージャンプでワールドカップ52勝を達成した高梨沙羅、テニス全豪オープン制覇のロジャー・フェデラーについても書きたい今日この頃です(笑)

岸 未希亜

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2017年02月02日

エアサイクル視察研修

先週1月26日に、北関東でエアサイクルグループの視察研修会があり、当社の井上君と一緒に参加しました。エアサイクルを搭載した注目の住宅を見学し、講演会・懇親会を通じて情報の共有と交流をはかる研修会です。

集合場所は熊谷駅(埼玉県熊谷市)だったので、東京から新幹線に乗るのが一般的ですが、朝の通勤ラッシュに重なるため、JR上野・東京ライン(東海道線・高崎線)のグリーン車で座って行くことにしました。しかし通勤時間帯はグリーン車も混んでおり、藤沢駅で座席が確保できた時はホッとしました。

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熊谷駅からは、貸し切りのバスに乗って埼玉県ときがわ町へ移動しました。初めに訪れたのは、建築家・中西ヒロツグ氏が設計し、地元の松本建設が施工した住宅です。ときがわ町は県の中西部に位置する人口1万1千人の田舎町ですが、松本建設はこの地を中心に施工実績を延ばし、グループでも注目の工務店です。中西さんは、全国大会での講演やデザイン塾での講師、フォトコンテストの審査員として、エアサイクル加盟工務店のために尽力してくださっている建築家で、昨年終了したテレビ番組「大改造!!劇的ビフォーアフター」に何度も登場している「匠」です。

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4人家族が暮らす約35坪の住宅は、大きさをあまり感じさせない平屋の建物で、外壁は南北面が漆喰塗り、東西の妻面は焼杉板張りというシックな外観です。切妻屋根の中央を片流れ屋根にして、採光・通風のためのハイサイド窓を設けてあり、中央が暗くなるとともに、風通しが悪くなりがちな平屋の欠点を補っていました。リビング・ダイニングからロフトにかけての勾配天井が、リズミカルかつすっきり見えるのは登り梁構造のためです。それ自体は見慣れた形なのですが、登り梁を見せていない両サイドの小屋裏で換気していることを知り、感心しました。「登り梁ではエアサイクル工法の小屋裏換気ができない」と諦めていたので、これは大いに参考になりました。

次の目的地である群馬県前橋市へ移動する際、関越自動車道を北上する車窓から、煙を上げる真っ白な浅間山が見えました。軽井沢や長野へ行く時、自分で運転して何度も走っている高速道路ですが、浅間山を見た覚えがなかったので、とても新鮮な感じがしました。

そして次に訪れたのは、エアサイクルを搭載した規格住宅「木-Lism」の第一号で、地元の立見建設が期間限定モデルハウスとして建設したものです。この「木-Lism」については別の機会に詳しく紹介しますが、フクビから依頼を受けて、アースデザインオフィスで設計した規格住宅です。プランが異なる2つの家を計画し、設計図も2種類作成しました。今回見学したのは、1階が16.75坪、2階が15.75坪(小さな吹抜け含む)というtype157の住宅です。

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外観は神奈川エコハウスがつくる家とよく似ています。地域による気候の違いはありますが、全国的にも雨や雪が多く、夏の日差しを遮るためにも、勾配屋根と深い軒は必然性のある形です。そうした家は全国に多くあり、一見すると特色が無いように感じるかもしれませんが、それこそがわが国で永く培われてきた普遍性だと思います。
内部は外周部分の柱を隠した大壁にしました。当社のように真壁にすることで、他にはない特徴は出せると思いつつ、多くの工務店が活用するためには、大壁の方が良いだろうと考えてのことです。それでも、内部の柱や梁が見え、無垢のフローリングの温かみ等もあるので、「木の家」らしさは感じられます。

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また、エアサイクル独自のコラム基礎は床下空間の通気性が抜群に良く、「床下エアコン」と相性が良いということで、この規格住宅にも組み込みました。冬もエアコン一つで家の中が暖かくなれば経済的ですし、施工した立見建設にとっても、一番の目玉と考えている部分です。現在、温度や湿度を測定しているところなので、それらの結果も楽しみです。

その後は高崎市内のホテルへ移動し、講演会と懇親会がありました。講演会は、私と中西さんが各々の設計趣旨などを発表しましたが、メインイベントは懇親会に用意されていました。

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フクビ化学工業の八木社長からの差し入れということで、一度照明が落とされ、スポットライト浴びて「越前ガニ」が登場したのです。本社が福井県にある同社の粋な計らいでしたが、私が登壇した時とは大違いでした(笑)

岸 未希亜

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2017年01月24日

山内龍雄芸術館の展覧会

山内龍雄芸術館で2度目の展示替えがありましたので、皆様にご案内します。今回のテーマは「不変の存在 画家の描いた上尾幌(かみおぼろ)」で、会期は1月15日から3月31日です。

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山内龍雄芸術館は、2013年の12月に生涯を閉じた画家・山内龍雄の作品を常設する展示施設で、当社が設計施工を行い、2016年春にオープンしました。1年前のブログで完成見学会の案内をしていますので、詳しくはこちらをお読みください。

建物が完成してから1年が経過したので、先日1年点検に伺いました。来場者はもちろん絵を見に来ている訳ですが、館長の須藤さんにお聞きしたところ、建物の評判も良いとのことで、私たちも安心しました。

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開館日・開館時間は、金・土・日・月曜日と祝日の12:00~17:00で、入館料は大人500円・学生250円(高校生以下無料)です。
詳細は山内龍雄芸術館のHPをご覧ください。過去の展覧会内容も出ています。
http://www.yamauchitatsuo.net/

まだご覧になったことのない方は、ぜひ足を運んでみてください。

岸 未希亜

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2017年01月22日

社長ブログ その2

昨年の12月に「当社の強みを生かした家づくり」と題した社内全体会議を開催するにあたり、前段階として、小グループごとのミーティングを数回開催しました。
それぞれのグループ内にて討論を重ね、まとめ、代表者が社内全体会議にて発表し、全員で討議しました。討論に際しては、「ハーバードビジネススクールが教える顧客サービス戦略」が基本書に設定され、目を通してから討論に臨むのが望ましいとされました。(この本は、原則1として「すべてが最高」には無理がある。自社の顧客がどういう人たちで、現実に何を求めているかを深く掘り下げて考えて、判断を下す必要があるとするものです。

これは、自社の強みを探り、明確にし、それに評価を下さるお客様といかにめぐり会うかに焦点を絞っていく、ということでもあると考えます。そのためにも、まずは自社の強みを探し、再確認し、社員全員が共通の認識を持つことが重要になります。
加えて、これらの強みに更なる工夫を施し、磨き上げていくとともに、外部の方々に理解していただけるように具体的に情報発信していくことが大切になります。当社は可能な限り、契約されたお客様よりアンケート協力をいただいておりますが、これらのご意見も最大限参考にさせていただきました。

その結果、品質面の強みとしては、構造・断熱といった基本性能が高く、安心感・安定感が大きく、自然素材系の材料を多用することに相まって、住んでみると空気質の違いが分かる、安らぎを体感できるといった意見が多く出ました。構造材ばかりでなく内装材に至るまで、神奈川県の木を中心とした国産材を多く使い、これを志の高い熟練技能者の手にかけることにより、工芸品とも呼ぶべき家に仕上がっている等々。
デザイン面としては、建て主の要望を受け止めつつも、それにプロとしての知見を加えた提案ができ、このことが評価されるケースが多いこと。普遍的な価値の追求をベースとしながらも、オリジナリティー、新しさの導入が感じられる、等々が強みとされました。
組織面・その他の強みとしては、湘南・横浜という魅力的な地域が地盤であり、文化的素養の高い、豊かなお客様が多く、当社の家づくりの思想に対する理解が得られやすい。法人として30年を越える実績、OBのお客様も1000棟に迫り、案件紹介が多い。20年を超える勤務年数の長いベテラン社員が1/3以上をしめ、組織の安定度に寄与している。経営が堅実であると評価されている(多くの利益を計上している訳ではないが、着実に黒字である。ということは、良心的な商いをしているということである)、等々が挙げられました。

このような恵まれた地域において、恵まれたお客様に囲まれながら、具体的な達成感とお客様からの"ありがとう"の声に励まされながら"家づくり"を仕事としている我々は、現代社会において稀有な存在かもしれません。しかし、このような会社が多く存在できれば、"仕事"に喜びと誇りを感じられる働き手が増える世の中になると考えます。そのためにも、当社らしい"家づくり"を続けていきたいと考えます。
 

代表取締役  下平 勇

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2017年01月18日

平塚D邸 完成見学会の見どころ

今週末に見学会を開催する「平塚市D邸」の見どころを紹介します。

建物とは直接関係ありませんが、今回は建て主の移動距離が長かったことも特筆に値するので紹介します。
建て主が初めてコンセプトハウスに来場されたのは一昨年の秋です。その当時、建て主ご家族は埼玉県鴻巣市にお住まいでしたが、建設地が平塚市のため、週末に何度も神奈川県まで足を運び、工務店探しをされていたそうです。幾つもの会社を見た後で当社に来られたこともあり、コンセプトハウスをとても気に入ってくださり、構造見学会の参加や建築敷地の確認へとトントン拍子に進みました。

しかし年が明けるとご主人が名古屋に転勤になり、打合せの週末は名古屋から鴻巣に戻って、改めて家族と一緒に藤沢まで来るというハードスケジュールになりました。さらに、4月になるとご家族も名古屋へ引っ越され、引越し後の2回は私が名古屋へ伺いました。平塚に実家があるので、その後は1泊2日で打合せに来ていただきましたが、長距離の移動は大変だったと思います。

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敷地は典型的な旗竿敷地で、道路との接道が2mしかありません。2mずつの旗竿部分を隣家と共有する形にして、車を前後に置いている状況でした。一方で家が建っている部分は比較的広く、小さな池のある庭も残っていますが、周囲を家に囲まれているため、やや閉塞感のある印象を受けました。

今回の計画は、ご主人の実家で一人暮らしをされていたお父様が、建て主家族と一緒に暮らす住宅なので、最大の特徴は「三世代同居の住まい」ということです。
奥様と義理のお父様が気を遣い過ぎないように、初めは玄関を起点にエリアを左右に振り分ける提案をしました。しかし、玄関が中央に来ることで庭が分断される点、広いバルコニーを造ろうとすると、玄関の上に防水バルコニーを造るしかない点が懸念材料でした。
そこで、「お父様がリビングを通らずに玄関へ行く必要はない」という話を受け、玄関を建物の端(旗竿部分に最も近い位置)に寄せ、リビング・ダイニングの奥にお父様の部屋を配置した第2案をつくりました。それが現在のプランです。庭に面した大きな窓と吹抜けによって、全体が明るく開放感のある住まいになりました。

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三世代同居に加えて、ご主人のお姉様家族が来ることも多いので、リビング・ダイニングはもちろん、キッチンも少し余裕のある広さにしました。建具を引き込めばダイニングとの一体感があり、建具を閉めれば独立するキッチンで、洗面室への裏動線も機能的です。

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2階には、家事や読書などができる奥様用のフリースペースを設けました。吹抜けを介してリビングとの繋がりも感じられ、お父様と適度な距離感を保てます。お父様の部屋は、2階の声や足音が響かないように下屋部分に配しました。当然のことながらトイレはすぐ近くに設けてあり、生活は1階で完結します。

旗竿敷地だったため、工事をする上で庭の一部は撤去せざるを得ませんでしたが、可能な限り、庭の樹木や北側にある柿の木を残すようにしました。場所の記憶を引き継ぐことで、お父様にはもちろん、近所の方にとっても、新しい家が違和感を持たれないように心掛けたつもりです。

この家は、中央に吹抜けのあるオーソドックスな間取りで、だからこそ柱や梁の見え方も整然として綺麗です。三世代同居を検討中の方はもちろん、木組みの家をお考えの方にもお勧めの見学会です。

岸 未希亜

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2017年01月12日

冬休み

遅くなりましたが、明けましておめでとうございます。
年末、家族旅行で伊豆に行って来ました。一年前も伊豆に行っており、ブログで「西伊豆」の紹介をしましたが、今回は温泉に入ってのんびりするだけだったので、旅行記を書くような観光はしていません。娘たちが卓球にはまったので、合わせて2時間ぐらいホテルで卓球をしていました(笑)

2日目に泊まったのが天城高原のホテルです。天城高原は標高が900mを超える高地のため、富士山までの視界を遮るものありません。部屋のバルコニーから見える景色がこれです。

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夕方になると空が霞んできて、そこに西日が当たって幻想的な風景になりました。

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翌朝になって外を見ると、辺り一面が真っ白の銀世界です。「伊豆で雪?」と思いましたが、標高が高くて気温が低いため、雪が降るのだそうです。後で調べたら「スタッドレスタイヤまたはタイヤチェーン等のご準備をお願いします」と書いてありました。しかし昼前には駐車場も道路も雪が溶けていたので、幸い、普通に帰ることができました。

正月は実家で、母や弟家族と会うことになっていましたが、甥が風邪をひいてしまったので、弟と姪の2人しか来られませんでした。それでも久しぶりに母を囲んで話をしたり、初詣に行きました。

3日は、母校である鎌倉高校に行ってきました。サッカー部の初蹴り(新年最初の活動日)があったためです。

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最近は年に3回ぐらいフットサルをするのが関の山で、広大なフィールドでサッカーをするのは2年ぶりかな・・・。大学生や20代の若いOBが多かったので、残念ながら出番は少ししかありませんでした(笑)

休みの最後は、娘とその友達を茅ヶ崎市の里山公園に連れて行きました。

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いつもの週末は仕事があって相手をしてあげられないため、お友達のお父さんに連れて行ってもらったり、妻が相手をしてくれています。こんなに近くにあるのに、私自身は里山公園に来たのも初めてでした。

そんな冬休みが終わり、すっかり日常に戻りました。1~2月は完成見学会や建物のお引渡しが多く、またエアサイクルグループの視察研修があるため、その準備もあります。すでにアースデザインオフィスの仕事も2件入っているので、非常に忙しいスタートになりました。今年も1年、健康に気を付けて頑張ります。

岸 未希亜

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2017年01月09日

社長ブログ その1

 法人の目的としては、第一にどのような財を生産するのか、あるいはどのようなサービスを提供するのかがあります。また一方、それらの過程において、その法人に携わる社員を中心とした関係者が、どのような仕事の仕方をするのかも大変重要なことです。

 昨今の経済情勢を見ますと、労働時間の短縮が大きな目標とされ、その重要性は論無しであるものの、その実現のために過大な効率性が要求され、結果、従業員をかえって苦しませてしまうような、超ストレス状況の現出を招いていることもあるようです。

 19世紀イギリス、ヴィクトリア時代を代表する評論家・美術評論家のジョン・ラスキンの思想について、経済学者の都留重人さんが紹介しています。それによると「ラスキンは、"労働"と"仕事"を区別し、"労働"は、努力するのに苦痛を感ずるところのネガティブな活動量であるのに対し、"仕事"は、人体の最も美しい行動、人間的知性の最高の成果にほかならぬとした」そうです。そしてこの観点から、機械の過度の使用にはあまり賛意を示さなかったともいいます。現代の我々をめぐる社会情勢のなかにおいて、機械やソフト・ハードの情報ツールを使わずに生存するのはほぼ不可能であり、供給者側に身を置いている時には、人々は"仕事"をしているというよりも、"労働"をさせられていると感じる局面も多いのかもしれません。

 さて、当社の社員および技能者集団は、「家づくり」という"仕事"をさせていただくことにより生計をたて、世に存続意義を問うている訳ですが、具体的にはどのような思想に基づき、日々考え、行動をしをているのかを数回にわたりこの場で発表させていただきます。

 第一回目は、当社の「家づくり」は、当社の強みを生かした上で成り立っているのは当然のことですので、我々が考えるところの当社の強みとはいったい何なのかについて探っていきたいと思います。昨年の12月に、この点をテーマにした社内会議が開かれておりますので、これを要約したものを見ていきたいと考えます。(つづく)

                     

代表取締役 下平 勇 
 

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2016年12月27日

鎌倉K邸 完成見学会の見どころ

年明けの1月8日に見学会を開催する「鎌倉市K邸」の見どころを紹介します。

建て主が初めて来場されたのは2013年の5月です。土地探しを始めたばかりで、まだ、どの地域に家を建てるか具体的でなかったこともあり、半年や1年空いた時期もありましたが、変わらず当社のことを気にかけてくださり、2015年の秋から計画がスタートしました。
美術大学を卒業しているご主人は、たいへん絵が上手で、普通の人とは建物を見る目も少し違いました。細部のさり気ない納まりとか、シークエンスデザイン(移動することで変化する景色)に気付き、感心されることが多かったと思います。奥様は、建築家の中村好文さんの設計に好感を抱いていて、氏が書いた『普段着の住宅術』という本を愛読されていました。

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敷地はマンションを壊した後の大きな開発分譲地です。分譲から1年以上経過していたので、既に生活が始まっているお宅もあれば、売れ残っている土地もあり、逆に好ましい感じがしました。鎌倉特有の谷戸(やと:尾根に挟まれて谷が深く入り込んだ部分)にあたる所で、全体になだらかな高低差があり、背後には山が迫っている自然豊かな環境です。風致地区の壁面後退制限もあって、一つ一つの区画にゆとりのある恵まれた住環境のため、道路側の開放感や、北側の眺望を活かす設計が求められました。

中村好文さんは「建築家」らしくない建築家で、「普通のいい家」をつくると評されたりします。生活のリアリティを押さえた何気ないデザインで、住む人にぴったり合った空間をつくるのが魅力です。その意味では私と似ている面も無いでは無いのですが(笑)、今回は中村さんの生み出す空間や、遊び心を意識しながら設計したので、いつもの家とは、ひと味違った住宅になりました。

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室内は柱を隠してすっきりとさせながら、床や天井には板張りを多用して、優しく温かみのある空間にしました。「白い壁と無垢板の床」は中村さんの代名詞でもあり、天井も白くする家が多いのですが、そこは建て主の希望と当社らしさを加味して板張りにし、デザイン的にもメリハリが生まれています。

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そして2階に小屋裏のようなスタディコーナーをつくり、その勾配天井が1階へと下りてくるダイニングの空間は、この家のハイライトです。初めにこのイメージを創ってから設計したため、標準的な2階建ての家とは違った外観になりました。
その点は建築家的な発想と言うべきかもしれませんが、ご主人や子供たちがスタディコーナーにいる時の、階下の家族との距離感や空気感が、中村さん風かな・・・と(笑) 少し奥まった場所にあるキッチンが対面キッチンでない点も、「緊張」のない緩い空気感を生んでいます。

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背後の山が目の前に迫っている2階北側は寝室です。隣家から覗かれる場所では無いので、大胆に窓を設けました。山を見ながら寝転がったり、読書をしたり、静かに過ごす居場所にもなります。

さて、今年もブログをご愛読いただき、ありがとうございました。来年も長文にお付き合いください(笑)
年末年始はスポーツイベントや旅行があるので、ブログのテーマに事欠きませんが、完成見学会も目白押しです。年明けは、皆様の予定もすぐに埋まってしまうと思い、休みに入る前に見学会のご案内をさせていただきました。
大壁のすっきりした家が好きな方はもちろん、当社のスタンダードな家が好きな方にも楽しんでいただける住宅です。ぜひ予定を空けておいてください。

岸 未希亜

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2016年12月21日

雑誌掲載のお知らせ2

現在、書店に並んでいる「Home & Decor Vol.2(ホームアンドデコール)」は「湘南の家」特集です。前号に続き、当社で建築した住宅が掲載されました。

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今年の7月に完成見学会を行った住宅なので、ブログでも「見どころ」を紹介しました。最大の特徴は平面が「くの字」になっていること、そして平屋であることです。また、当社では珍しい濃色の外壁と「寄棟屋根」になっている点は、外観上の大きな特徴です。寄棟は、小屋組みを室内に現わすことや、エアサイクル工法には不向きなため、普段はあまり採用しませんが、プロポーションの美しい平屋との相性は良く、軒が水平に回る姿には風格が感じられます。

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当初から建て主の希望は平屋で、他社で進めてきたプランも見せてもらいましたが、敷地に立ってみた時、方位や周囲の家との関係から、オーソドックスな長方形のプランがしっくり来ない感じがありました。
そこで平面を「くの字」に折った建物を提案した訳ですが、日当たりを良くしたり、隣家からの視線を逃がす目的以外にも、斜めに折れる空間の広がりと一体感には絶妙なものがあります。

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玄関からLDKに足を踏み入れると、奥行きと立体感のある空間に目が奪われますが、ステンレス製のアイランドキッチンも大きな存在感を放っています。これも建て主が初めから望んでいたもので、開放性の高いこの空間によく合っています。ダイニングテーブルは、樟(くす)の1枚板を使った逸品。家具屋さんが脚を造って丁寧に仕上げた、この世に一つしかないテーブルです。

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裸足での生活、床に座る生活を好まれる奥様の希望で、リビングには縁の無い目積畳を埋め込んでいます。隣には小上がりの和室があって、腰掛けるのにも便利な、ちょっと変わった「続き間」になりました。

「建物完成の打ち上げをしましょう」と建て主から言われていたのですが、なかなか予定を合わせることができず、先日ようやく実現しました。大工の千葉さん、庭師の藤木さん、現場監督の伊藤、そして設計の私と私の家族がお伺いして、大勢で食卓を囲みました。

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皿がいくらでも並ぶため、改めてテーブルが大きいことを実感します(笑) そして、来客が大勢いても全員収容できるので、畳のリビングはホームパーティーに打ってつけだと思いました(笑)

この住宅は、<敷地になじむ「くの字」の家>として、近日中にホームページの「事例紹介」に加わります。お楽しみに。

岸 未希亜

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2016年12月15日

年末年始、営業のご案内

2016年も残すところあと僅かになりました。
本年も格別のご愛顧を賜り、厚くお礼申し上げます。
誠に勝手ながら、年末年始は下記の日程で休業させていただきます。

年末年始休業期間 12月27日(火)から1月4日(水)

※上記期間中もメール・ホームページ・FAXからのお問い合わせの受付はいたしますが、対応は1月5日(木)以降となりますので、ご了承いただきますようお願い申し上げます。

年始は、1月5日(木)より、通常営業致します。(9:30~17:30)


*休業中のお急ぎのお問合せは、フリーダイアル(0120-28-0054)にご連絡頂き、緊急時の連絡先(営業・工事関連)をご確認下さい。

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2016年12月13日

雑誌掲載のお知らせ1

雑誌「和モダン」に、当社で建築した住宅が掲載されました。

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掲載されたのは、昨年の4月に完成見学会を行った平塚の住宅です。これまで「和風住宅」や「和モダン」で取材を受けた住宅は、当然のことながら、当社の施工事例の中でも「和」の要素が強い住宅ばかりです。しかし今回の事例は、「和」を基調にしながらも、シンプルさとモダンさを併せ持つ、当社の「スタンダード」と呼べる住宅です。

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スタンダードと呼ぶ理由の一つは、総2階建ての住宅である点です。矩形(長方形)の総2階建ては、小さい敷地にも対応できて、構造もシンプルで建築費も抑えやすく、木造住宅の基本形と言えます。私自身は、これまで「矩形の総2階」を設計する機会が少なかったので、「総2階のスタンダード」をつくるつもりでプランを考えました。
まだ子供のいない若いご夫婦が建て主ですが、近い将来に「子育て家族」になるという点でも、スタンダードな間取りになっています。1階は和室(予備室)を設けず、ゆったりとしたLDKと玄関、水回りで構成されています。2階はリビング・ダイニングの上に吹抜けをつくり、その横に本棚のあるライブラリーを設けて人が溜まれるようにしました。2階と1階に分かれていても気配が伝わり、ひとつ屋根の下で家族を身近に感じられる空間です。

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子供部屋を初めはワンルームにしておいて、将来分けられるようにするのは定番の形ですが、「収納と寝るための部屋」2室と、勉強スペースに3分割し、この勉強スペースをライブラリーと繋ぎました。将来にわたって家族間のコミュニケーションが図りやすい工夫です。

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そして外観デザインも、「準防火地域のスタンダード」を目指しました。アルミ系サッシの防火性能不足が問題になって以来、準防火地域における開口部の制約は酷いものです。網の入っていない透明ガラスを使うため、あるいは金額を安く抑えるためには、シャッターサッシを使わざるを得ません。私個人としては、内と外の境界である開口部を両断してしまうシャッターは、その無骨な姿も含めて住宅に馴染まないと思っています。そこで「無骨なシャッターをいかに隠すか」も重要なテーマでした。

この家は、エアサイクル工法と床暖房を採用していますが、「実際に暮らしてみて良かったこと、悪かったこと」を建て主からお聞きしたので、紹介します。

「本当にシンプルで木と漆喰の温もりが暖かく、癒されます」
「夏は涼しくカラッとしていて、ジメッとした感じが無いです。冬はあれ?今日は寒くないのかな?というくらい暖かいです」
「吹抜けが明るさと風を運んできてくれて、とても気持ちがいい安らぐ空間になります。そして夜や冬は暖かさを、夏は涼しさを一階と二階で共有できます。全体を把握できるので安心感が得られ、また「抜け感」があるので窮屈さがなく、非常に気持ちがいい空間です」

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「悪かったことは、家が本当に心地よくて、仕事が終わると早く帰りたくなってしまうことです。友だちとの付き合いが悪くなってしまったことですかね(笑)」

建て主の感想は文中にも反映されていて、「華美ではないけれど、工夫があって居心地がいい。時代を超えて慈しむことができる」とあります。
この住宅は「総2階スタンダードモデルの家」として、近日中にホームページの「事例紹介」に加わります。お楽しみに。

岸 未希亜

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2016年12月07日

大磯H邸 完成見学会の見どころ

今週末に見学会を開催する「大磯町H邸」の見どころを紹介します。

慎重に会社探しをされていた建て主からは、「住んでいるお宅を見たい」とのリクエストがあり、一つ二つと重ねているうちに、いつの間にか5軒のオーナー住居を見学されていました(笑)
その中には「住まいの教室」の「お住まい拝見」で訪れた2軒と、アースデザインオフィスで設計した岐阜県多治見市の住宅まで含まれているのですが、「居心地のよい家」を実感として理解できたそうです。また、オーナーの方々が当社の家づくりに満足していたことも、好印象だったようです。

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敷地は広い屋敷跡を開発した分譲地で、とても落ち着いた住環境です。北には小高い山があって木々が生い茂り、北隣りは広い庭をもつ別荘のため、北側の眺望に恵まれています。また、角地にあって非常に目立つ建物なので、家の中から見える景色だけでなく、道路から見られることも意識して計画しました。

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南北に細長い敷地のため、建物の東西幅は十分に取れませんが、LDKと和室がひと固まりになった間取りは、一体感と広がりが同居した心地よい空間です。小上がりの和室や階段下のスタディコーナーなど、変化に富んだ居場所が幾つもあるので、自然に家族がリビングの周りに集まるでしょう。そしてリビング全体が見える対面キッチンからは、階段と玄関も視界に入るので、家族の動きを見逃すことがありません(笑)

キッチンの背面には、勝手口のあるパントリー、洗面室・浴室・トイレの水回りをまとめました。2面道路のため、玄関と対角線にある勝手口も道路に近く、ゴミ出し動線としてベストな配置です。また北側斜線が厳しいため、水回りを北側の下屋にまとめることで、2階北面の屋根も軒をしっかり出すことができました。

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2階は日当りの良い南側に子供部屋を配置。初めは部屋どうしだけでなく、バルコニーへの通路まで一つの空間にして、1階リビングとの繋がりをもたせています。日当りを特に求めない主寝室と書斎は、強い光が射しこまず、かつ眺めの良い北側に配しました。自分だけの書斎は、お父さんには垂涎の空間です。
また、敷地の南側に十分なスペースが残るため、2台分のカーポート、アプローチ、広いデッキを造り、それらを樹木が包み込むような庭になっています。

私が担当して2016年に竣工した建物は10棟あります。山内龍雄芸術館に始まり、今回が9棟目の完成見学会(1棟は来年開催)になりますが、和風の住宅、平屋の住宅、小さな住宅など様々な家があり、各々に見どころや見せ場がありました。

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この大磯の住宅も、間取りや空間はもちろん、造り付けの食器棚、テレビ台、洗面台、間接照明、畳下の引出し式収納、ストリップ階段など、大工や家具造りの見せ場が多くあります。さらにダイニングの照明Aj Royal(louis poulsen)、ペレットストーブ、窓周りのブラインド類、そして家と一体の外構まで含めて見どころ満載の住宅です。2016年の集大成ともいえる大磯の家を、ぜひご覧ください。

岸 未希亜

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2016年11月28日

成功する間取りの法則

本日発売の「建築知識ビルダーズNo.27」のタイトルは「成功する間取りの法則」です。この間取り特集に、私が書いた記事が掲載されましたので紹介します。

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2010年に創刊した「建築知識ビルダーズ」の3号で、個人として初めて「間取り」の記事を依頼されたのが、今から6年前です。しかし、当時は神奈川エコハウスに入社して1年ぐらいしか経っていなかったため、竣工していた住宅はまだ2棟のみ。使用できる写真が無くて実例を載せることができず、文字と図ばかりの記事になってしまいました(笑)

今回、依頼があったのは締め切りの1ヶ月前。まだ具体的な形も決まっておらず、「えっ大丈夫ですか」という感じでしたが、コンセプトハウスで1時間半ほど打合せをして、方向性が決まりました。
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「各部屋の必要面積の法則」というタイトルは後から付いたので、記事は必ずしも「面積」を中心に書いてはいないのですが、郊外に建てる標準的な子育て家族の住宅として、参考になる間取りと面積を提示しています。

本来、住宅の大きさや形というのは、建築費や敷地条件を抜きにしては語れません。広い敷地で潤沢な予算があれば、大きな部屋にすることも、大きな家を建てることも自由ですし、逆に狭い敷地であれば、部屋も家も小さくして上手に工夫しなければなりません。難条件や特殊な敷地であれば、敷地に合わせた特殊な間取りになることもあります。
そうした個別解の必要性や面白さも十分承知しつつ、一方で、日本全国で家を建てる人は、普通の敷地、普通の条件であることの方が圧倒的に多いと思います。
そんな全国の読者のためには、「建築家」が設計する凝った住宅よりも、当社で建てた「普通の家」が参考になるのではないでしょうか(笑)

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実例として取り上げたのは、2011年に竣工した御殿場の家。HPで「森に向かってひらく家」として紹介されています。ネーミングにあるように、南隣りと西隣りには家が建っていて、東と北は森の木々しか見えないという敷地条件から導かれたプランです。
しかし、LDKと和室のつながり、子供部屋のつくり方、洗面脱衣室とサンルームの関係など、仮に敷地を抜きにしても、十分に手本となる間取りです。

「住まいの教室」でも、間取りをテーマにした回では、この住宅を毎回題材にしているほどです。そんな訳で、12月10日に開催する「住まいの教室」第3回「第一部:暮らしやすい間取りのつくり方」「第二部:子育て家族の住まい」には、ぜひご参加ください(笑)

岸 未希亜

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2016年11月20日

ロシアW杯最終予選

久しぶりにサッカーの話題を少々。先週行われたサッカーのW杯(ワールドカップ)アジア最終予選、日本対サウジアラビアの試合はご覧になりましたか?
この試合は先発メンバーの顔触れがいつもと違い、あまりサッカーに詳しくない人には違和感があったかもしれません。ここ数年、日本代表を背負って来た本田、香川、岡崎という攻撃の核となる選手が控えに回り、清武、原口、久保、大迫というロンドン五輪・リオ五輪世代が先発したのです。

率直に言って面白い試合でした。FWの大迫がターゲットになってボールを収めることで、攻撃に出ていくタメ(時間)が作れていましたし、トップ下の清武も、相手選手の間で上手く縦パスを受けて前向きにドリブルするシーンが多く、流れるような攻撃が繰り返されました。
前半は、決定的なチャンスを得点にできない嫌な流れでしたが、前半終了間際に得たPKを清武が決めて先制し、スタジアムでもテレビの前でも歓喜が爆発。早めに帰宅していた私も、大きな声を上げました(笑)

wcupasia1.jpg  Sports Graphic Number 臨時増刊号表紙

後半の頭から、久保に代わって本田が入りました。さらに後半19分、攻撃の中心として活躍していた清武が香川と交代。サウジアラビアがボールを支配するようになって日本は守備の時間が増え、息詰まる展開になりました。
サウジアラビアの監督は、オランダ人のファン・マルバイク(南アフリカW杯で準優勝したオランダ代表の元監督)。オランダは攻撃的指向の強い戦術大国で、攻撃力は欧州でも屈指です。もともと、守備を固めてのカウンター攻撃を得意とする中東勢ですが、オランダ人監督によって攻撃型に生まれ変わり、ここまでの4試合で首位を走っていました。
逆にそのお陰で、ロングボールを放り込まれるのを苦手にしている日本が、上手く守れていたのは皮肉だな等と、テレビの前でぶつぶつ文句を言いながら見ていましたが、後半35分、待望の2点目が入ります。
左サイドで長友が本田とのワンツーパスで突破すると、中をよく見てグラウンダーのクロス。香川が少し触ったことで相手の寄せが遅れ、フリーの原口がシュートをゴールに流しこみました。2度目の歓喜爆発。

後半45分に1点返されたのは軽率(得失点差でサウジアラビアを上回れず)でしたが、重要な一戦に勝利したことでサウジアラビアと肩を並べました。予選4試合を終えた時点では、サウジアラビア(勝点10)、オーストラリア(勝点8)に次ぐ勝点7(2勝1敗1分)の3位だった日本ですが、タイと引き分けたオーストラリアを僅かに上回って2位に浮上しました。4位のUAEまでは勝点1差の接戦です。

2010年の南アフリカW杯では、若い本田が日本を牽引し、その後、岡崎や香川もレギュラーに食い込んで日本代表は世代交代が進みました。しかし、彼らがヨーロッパのクラブで活躍して代表でのポジションを不動にする一方、次世代の選手がなかなか彼らを脅かすことできず、近年は停滞感を感じずにはいられませんでした。このままでは世界を驚かせるどころか、W杯に出られないかもしれない・・・

wcupasia2.jpg  サッカーダイジェスト10月13日号表紙

それがここに来て、ようやく世代交代の兆し。長谷部も含めたベテランの力や経験もまだまだ必要ですが、代表のポジション争いが激しくなり、チームが活性化する期待が持てます。
次の試合は、3月23日にアウェイでUAEと対戦しますが、私たち視聴者も自信をもって臨めそうです(笑)

岸 未希亜

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2016年11月09日

多治見の家 その2

アースデザインオフィス設計の住宅を紹介する第2弾です。第1弾を書いたのは、もう3ヶ月前になりますね。歳をとったせいか、時の流れが早くて驚きます(笑)

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2015年に竣工したこの住宅も、岐阜県多治見市の早川工務店が施工しました(早川工務店との関係については第1弾をお読みください)。

建て主は、夫婦と子供2人の4人家族。主たる要望は、みんなで集まるリビング、リビング階段、1階と2階をつなぐ吹抜け、風通しのよい間取り等、私が普段から実践している設計内容と合致していましたが、「道路に面して3台分の駐車場+屋根付きの駐輪場」という希望は、夫婦一台ずつが当たり前の、地方都市ならではの要望でした。
また、ご主人の趣味は絵を描くことなのですが、「夫は、自分が趣味でこもれる部屋がほしいと思っているが、妻は夫にこもってほしくない」という微妙なニュアンスの要望もありました(笑)

手先が器用で、細かな作業も苦にしないご主人の要望書は、細部までぎっしり書き込まれていましたが、プランは一回で決まりました。冷蔵庫と食品庫の位置を入れ替えた以外、最初の設計通りになっています。

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「道路に面した3台分の駐車場」は、どうしても冷たい印象を与えてしまうので、背後を板塀にして、庭との間を柔らかく仕切りました。リビングを丸見えにしない目隠し効果も期待できます。外壁は2階部分を吹付け仕上げ、1階部分を板張りにしているので、締まった印象になっています。

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土間からも床からも入れるシューズクロークがあり、玄関は常にスッキリ。さらに、雨に濡れずに駐輪場まで行くことができます。玄関からLDKに至るスペースは、子供の本や図書館で借りて来た本を入れる小さなライブラリーです。上に掛かっているのは、この家の上棟の様子を描いたご主人の絵です。地元の絵画展に入選するほどの作品です。

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家族が集まるを場所を魅力ある空間にするため、上に2階が載らない下屋にリビング・ダイニングを配し、板張りの勾配天井にしました。南側の大開口部は、障子を戸袋にしまうことができます。キッチンの壁に貼っているボーダータイルは、もちろん美濃焼タイルです。

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子供部屋の前には、廊下と細長い吹抜がありますが、室内物干場も兼ねています。写真手前の1坪のスペースと吹抜上部は、午後の日当りが良いので洗濯物もよく乾きます。また、少し奥まったキッチンに光を落とす役割も果たしています。

建物が完成してから初めての訪問でしたが、とても綺麗に住んでおられて、嬉しくなりました。庭木が育ってくる数年後の佇まいも楽しみです。

住宅事情が異なる神奈川・東京では、このようにゆったりとした敷地での計画は滅多にありません。今週末に行われる「住まいの教室」でも、第二部「敷地の状況から生み出される住まい」では、日当りの悪い細長い敷地や狭小地などの難条件を、どう克服するかが主なテーマになっています。

一方「多治見の家」のような、広くて恵まれた敷地条件では設計の自由度が高く、一見すると楽に設計できるように思えますが、逆に難しさもあります。設計の根拠を「敷地のせい」にはできないので、設計の思想や技術が問われるからです。

岸 未希亜

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2016年10月29日

信州の町並み4 須坂

前回は「真田丸」に絡めて上田と松代を紹介しましたが、町並みについては少ししか触れませんでした。今回は、松代の北東、長野市中心部から東に位置する「須坂(すざか)」を紹介します。

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須坂は、真田氏の城下町である松代、栗菓子と葛飾北斎ゆかりの地として観光客に人気の小布施、そして善光寺でも知られる県庁所在地の長野に囲まれ、他県から来る観光客にはあまり知られていない存在です。しかし「古い町並み」という観点からは、他の3ヶ所よりも断然「須坂」が魅力的なのです。
江戸時代、須坂藩(堀氏)1万石の陣屋町(城があれば城下町)だった須坂は、稲荷山(北国西街道最大の宿場町:重要伝統的建造物群保存地区)と飯山(飯山城下)を千曲川に沿って結ぶ「谷街道」の宿駅がある、静かな田舎町でした。現在は、居館の跡地に奥田神社が建っています。

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しかし明治時代になると、近代製糸業の町として大いに繁栄します。
明治5年に群馬県の富岡製糸場(世界遺産)が操業を始めると、富岡や前橋の製糸工場を視察した須坂の商人たちは、早くも明治7年に洋式製糸場を須坂に建設。明治8年には、小規模製糸業者が集まって「東行社」という製糸結社を結成しました。これは、「太さの揃った生糸を一度に大量に出荷してほしい」という横浜市場の要請に応えた共同出荷の組織です。製糸方法の同一化、工女の待遇面の協定、社員相互の立ち入り検査などを行って製糸品質の向上を目指した組織で、全国に先がけるものだったそうです。
こうして、群馬県富岡市、長野県岡谷市とともに輸出用生糸の生産地として発展した須坂には、塗屋造りの商家や蔵が建ち並ぶ、重厚な商家町が生まれました。

長野電鉄の須坂駅で下車すると、駅前から放射状に伸びる道が2本あって方向感覚を狂わされます。製糸業の発展で急速に都市化が進んだ須坂は、道路計画が追いつかないまま市街地が拡大し、道路が入り組んで分かりにくいのです。
右の通りを進むと、大きな交差点にぶつかり、左へ折れて少し歩くと斜めの道があって、「蔵の町並み」が始まります。

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この道が谷街道で、古い町家や蔵が並ぶ風情ある通りです。旧道で通過交通も少ないため、道がアスファルト舗装ではなく、石畳風の仕上げになっている点も好感が持てます。

先に進むと「中町」の交差点があり、ここで交差するのが本町通りです。本町通りは、小布施の方から南に向かって歩いて行くと緩い登り坂になっています。

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小布施寄りの春木町には、「製糸王」と言われた越寿三郎邸(登録有形文化財)がある他、白壁の家が幾つも並んでいます。
越寿三郎(こしじゅさぶろう)は、製糸工場を集めて「山丸組」を結成し、全国に繭買付け所を設けたり、県外にも製糸工場を造るなどして、日本製糸業界のトップ10に入る大企業に成長させました。その他にも彼は、電気会社をつくって発電所を建設し、資金調達のために銀行も設立。商人にも学問を学ばせるため、須坂商業学校を創立するなど、須坂の社会資本拡充にも貢献しました。

製糸場で働く工女の数は最盛期には6000人を超え、工女たちの賄いのために、町には味噌・醤油醸造所も多くありました。

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本町通りから少し外れた所に、塩屋醸造(登録有形文化財)が残っています。江戸時代から続く老舗で、現在も古くからある蔵を利用したり、明治期の機械や桶を使っているそうです。

本町通りは、菅平高原から須坂を経て長野市内へ向かう国道406号線と重なり、かつては大笹街道と呼ばれました。信号や道路標識、電柱・電線などが目障りですが、両側には塗り屋造りの町屋が並んでいます。上り坂をさらに南下すると、左側にひと際立派な遠藤酒造の建物が見えてきます。

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北信濃と関東を結ぶメインルートは、当時も北国西街道(善光寺街道)から中山道へ続く道でしたが、距離が長い/宿場が多い/公用荷物優先のため、商用荷物は日数を要して経費もかさむ、という難点がありました。そのため、安い輸送経費で荷もあまり傷まずに早く運ぶことができる大笹街道は、米・菜種油・たばこ・木綿、そして生糸などの商用荷物が大量に運ばれ、一時は北国西街道をしのぐ賑わいだったそうです。

最後に登場するのが、「豪商の館・田中本家」として公開されている田中家です。

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江戸中期に商売を始めた田中家は、代々須坂藩の御用達を務め、名字帯刀も許された北信濃屈指の豪商でした。約3000坪の敷地を土蔵と土塀でぐるりと囲った豪壮な屋敷構えは圧巻です。

現在の静かな町を見ていると、製糸業の絶頂期だった大正期から昭和初期にかけての賑わいは想像できませんが、立派な家や蔵がこれだけ多く残っていることが、その証左なのだと感じました。

岸 未希亜

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2016年10月22日

運動会のち誕生会

9月の天気は雨ばかりでしたが、10月は爽やかな秋晴れが続いています。10月は家族のイベントが多いので、仕事の合間を縫って今年も小さな家族サービスです。

先ずは娘の通う小学校の運動会。土曜日に雨が降ったため、運動会が日曜日にスライドしました。日曜の午後に打合せが入っていたので、昨年同様、お昼までしか見られませんでしたが、買ったばかりのビデオカメラを片手に娘を追いかけました。長女の徒競争と騎馬戦、次女の玉入れとダンスが見られたのに加え、妻の手作り弁当が食べられたので満足です(笑)

翌週は、地区の運動会である体育レクリエーション大会(通称、地区レク)。これも日曜日に雨が降ったため、体育の日にスライドしたのですが、日曜日だと仕事が入っていて参加できなかったので、雨天順延が幸いしました。
昨年もブログでお伝えした通り、「地区レク」は小学校の学区が地区ごとに11グループに分かれ、その地区対抗戦になっています。この日に向けて夜な夜な練習をしている地区や、タイムを測って選抜されたメンバーが出場する地区もあるとのことで、熱気にあふれています。

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昨年はリレー競技だけの出場でしたが、今年は人出不足で「綱引き」にも駆り出され、いきなり腕も足もボロボロです。初戦の相手が優勝候補だったため、あっさり敗れました。
「年齢別リレー」には今年も出場しました。小学生、中学生、20代、30代、40代、40代以上というバラバラの年代、男女を組み合わせて10人でバトンを繋ぎます。昨年は、全力疾走によって太腿の裏に軽い肉離れを起こしましたが、今年は一人を追い抜く快走にも痛みは無く、無事にバトンパスできました。入念なストレッチのお陰でしょうか(笑)

走者が封筒に入ったおみくじを引き、書いてある指示に従う「おみくじリレー」にも、今年は初めて出場。砂袋を載せたネコ(手押し車)を押したり、3個のボールを抱えたり、大きな下駄を履いたりするので、運に左右される面白さがあります。予選では10人中2人が「大吉」と書かれた当たりクジを引き、6組中1位で決勝に進出しました。決勝は3位でしたが、とにかく盛り上がりました。
ところが、想定外の決勝進出で足を使い過ぎたのか、あろうことか得意の「ボール蹴りリレー」で足が前に出ず、危うく転びそうになりました(写真右下)。往路は蹴ったボールを追いかけて走るだけの状況になり、赤っ恥です。この日、一番凹みました(笑)

翌週は妻の誕生日。次女がお母さんにプレゼントを買うというので、2人で買い物に出掛けました。自分の子供時代を振り返ると、親にプレゼントを買ってあげようと考えたこともなく(笑)、女の子って本当に大人びているなと感心します。プレゼントを買った後、バースデーカードと花束も買って帰宅。夕方には予約していたバースデーケーキを取りに行きました。

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モンブランのホールケーキは3年連続。3日しか離れていない誕生日を夫婦まとめて祝うのも、わが家の定番です。

別の日、子供が小学校に通っている平日の昼に、夫婦2人だけでバースデーランチに行きました。多忙を理由に店を全然予約しなった自分に代わり、妻が予約してくれたのはSOLIS & Agriturismoという葉山のイタリア料理店(住所は横須賀市湘南国際村)です。「素材の味を感じていただく」ことに重きを置き、地元である葉山(三浦半島)の地で育った食材をベースにした料理を提供しているお店です。

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メニューをメモしなかったので、残念ながら料理名を紹介することはできませんが、地魚を使った前菜、スープ、パスタ2品、肉料理、デザートと盛りだくさんで、素材を活かした味つけも美味でした。
敷地内の木が茂っていて視界がやや遮られるものの、窓からは相模湾が一望できます。おまけに店員がイケメンということで、女性客のリピーターが多そうです。妻も、ママ友も一緒にまた来るつもりのようですから(笑)

岸 未希亜

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