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2017.02.10 / よもやま話

スーパーボウル

久しぶりにスポーツの話題を書きます。
今週、全米で最も注目されるスポーツイベントがあったのをご存知ですか?それは、NFL(ナショナル・フットボールリーグ)の王者を決める第51回スーパーボウルです。反発力の強い、あのカラフルなゴムボールのことではありませんよ(笑)

私はスポーツ全般が好きなのですが、NFLは大学生の頃から好きでよく見ていたので、日本人の中では詳しい方だと思います。そもそも、アメリカンフットボール自体が日本人に馴染みのないスポーツなので、ルールの分からない方も多いでしょうし、逆にルールが分かり難くてスルーして来た方もいることでしょう。
簡潔に言えば、楕円形のボールを相手陣地奥にあるエンドゾーンへ運ぶ(タッチダウンを奪う)競技ですが、主なルール・特徴はこんな感じでしょうか・・・

・約90m×約50mのフィールド(サッカーより一回り狭い)で11人対11人が戦う
・攻撃と守備の時間が明確に分かれ、攻撃専門チームと守備専門チームがいる
・1回の攻撃が終わるとプレーが中断し、再びセットした状態から攻撃するため、作戦・戦術が複雑
・味方に守られ、パスを投げたり味方を走らせるQB(クォーターバック)が王様のような存在感
・4回の攻撃で10ヤード(9.1m)前進することを繰り返す。しかし3回で10ヤード進めない時は、基本的に4回目の攻撃でパントキックを蹴り、相手の攻撃を相手陣深くから始めさせる

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野球を除く他の球技(サッカー、ラグビー、バスケットボール、バレーボール、テニス等)は、基本的に攻守が入れ替わるのが当たり前で、それがスリリングな展開を生む訳ですが、アメリカ人は明確に攻撃と守備が分かれ、作戦を立てやすい野球やアメリカンフットボールが好きなのでしょうね。

話をスーパーボウルに戻します。
今年は、ニューイングランド・ペイトリオッツVSアトランタ・ファルコンズの対戦。QBトム・ブレイディの入団2年目、2001年シーズンのスーパーボウル(2002年)で優勝したペイトリオッツは、以降16年間で地区優勝14回、スーパーボウルに7回出場し、今回で5回目の優勝を狙う超強豪チーム(スーパーボウル通算出場9回は史上最多)。対するファルコンズは、過去3シーズンプレイオフ(地区優勝かそれに準ずる成績)に進出できなかった発展途上のチームで、スーパーボウルは2度目の出場です。

しかし意外にも、試合はファルコンズが攻守に優勢で、3Qでは一時25点差の大量リードを奪いました。優勝を手中に収めたかのような雰囲気でしたが、ここからブレイディを中心としたペイトリオッツのパスオフェンスが冴え始め、徐々に点差を詰めたところで、勝敗を左右するビッグプレーが生まれます。
それは4Q残り2:28で迎えた1stダウンの攻撃。QBブレイディが投げたパスをファルコンズの選手が手で弾き、ふらふらっと上がって落下したボールに、3人の選手が飛び込んだシーンです。

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ボールを弾いた選手も含めて、守備側ファルコンズが3人いるのに対し、攻撃側ペイトリオッツは1人だけ。ファルコンズがボールを拾えば「ターンオーバー」といって攻撃権が入れ替わり、逆転の可能性がほとんど消滅する場面でした。しかしペイトリオッツのWR(ワイドレシーバー)エデルマンは、曲芸のような手さばきでボールを拾い上げ、ピンチを防ぐどころかチャンスを広げたのです。これには鳥肌が立ちました。

流れを渡さなかったペイトリオッツは、8点差を追いついて同点で試合終了。スーパーボウル史上初めてのオーバータイム(延長線)に突入します。そして、先にタッチダウンを奪ったペイトリオッツが見事に5度目の優勝を飾りました。
また、ブレイディは17シーズン目、39歳の大ベテランですが、まだまだ衰えを見せない活躍で4度目のMVPを受賞。どうしてもMVPにはQBが選ばれることが多いのですが、今回の受賞には納得です。

他にもスキージャンプでワールドカップ52勝を達成した高梨沙羅、テニス全豪オープン制覇のロジャー・フェデラーについても書きたい今日この頃です(笑)

岸 未希亜

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