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2015.03.27 / 建築と住まいの話

藤沢M邸 完成見学会の見どころ

今週末に見学会を開催する「藤沢市M邸」の見どころを紹介します。

100坪超の広さがありながら、南側の建物が境界いっぱいに建っていて圧迫感を受ける敷地でしたが、既存のお住まいよりも南側を空けて計画しているので、十分な明るさを確保できました。

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玄関を少し南側に出すことによって、リビングやデッキが道路から見えないようになっています。

「音楽室と床座リビングの家」と題したこの家は、何と言っても音楽室のあることが特徴です。

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お嬢さんがピアノ講師をしていて自宅にグランドピアノがあるため、本格的な防音室ではありませんが、専用の部屋が必要でした。将来、家でレッスンを行うことがあっても大丈夫なように、玄関を起点に家族の動線と生徒の動線を分ける計画にしています。
また室内は、一番大きな壁面にウィリアム・モリスの輸入クロスを貼り、ステンドグラスを嵌め込んだ特注のドアを採用しました。自分好みのインテリアに囲まれて、気持ちよくピアノが弾けるに違いありません。
 
リビング・ダイニングは、現在の暮らしを引き継いで「床座」をベースにしていますが、キッチンの対面でも食事ができるように2人分のカウンターダイニングも用意しました。

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対面するキッチンは南向きで開放感があり、東の窓からは庭木が望めます。ダイニングとキッチンの手元灯を兼ねたペンダント照明、リビングのペンダント照明、テレビボード上部の間接照明など、灯りの演出も見どころです。

そして、カウンター正面の壁には鮮やかな柄が並んでいます。

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これはbatik(バティック)というイタリア製のタイルですが、木と漆喰の端正な空間に違和感なく溶け込みつつ、楽しげな雰囲気を演出しています。

リビングの西側には、椅子に座れば人が隠れてしまうワークスペースを設け、その北側には小上がりの和室を造りました。

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対角線方向の広がりと風通しに寄与するこの和室は、襖を閉めれば客間にもなりますし、ちょうど腰掛けやすい高さなので、ベンチ代わりに使えて便利です。
また家族共用のワークスペースは、リビングの一角でありながら、ちょっと籠もれる感覚があって楽しい場所になりました。このように、広い空間の中に居場所をたくさん用意した、魅力あふれるリビングスペースです。
竣工写真はまだ殺風景ですが、見学会当日にはオーダーカーテンや家具(HUKLAのソファ、カンディハウスのスツール)が入りますので、ずっと魅力的な空間になっていると思います。

2階には2つの寝室と広めのフリースペースがあります。

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階段が中央にあるため、廊下は最小限の大きさで効率的です。中央の部屋は南面にしか窓が取れないので、廊下側の欄間を空けて風通しを確保しました。冬場に1階へ冷気が下りるのを防ぐ、「冷気止め引戸」も必見です。

構造や仕上げに使われている素材、飽きのこないデザインなど、当社の標準的な造りを踏襲しながらも、モザイクタイル、輸入クロス、照明、カーテンなど、女性にとって気になる部分にも力を入れた住宅です。ぜひ、こだわりのインテリアを実際に体感してください。

岸 未希亜

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