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2013.02.19 / 建築と住まいの話

二世帯住宅セミナー

今週末に開催される「二世帯住宅セミナー」に先駆けて、「二世帯」についての導入部分をお話しします。

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「子世帯が実家に戻って住む」ことを地方で考えた場合、敷地内に家をもう1軒建ててしまうか、大きな家にそのまま同居することが多いのではないでしょうか。
現在、新築中の岐阜の住宅(アースデザインオフィスで設計)の場合は、子世帯を迎えることになって「祖母+両親+夫婦+子供2人」という大家族になるのですが、LDKもお風呂も一つしかない、ごく普通の同居スタイルです。
新たに家を一つしか建てず、しかし親世帯と子世帯で別々に生活する「二世帯」というスタイルは、都市部ならではの事情による所が大きいと思います。

理由の一つは土地が限られていることです。1970年前後に開発された住宅地は比較的大きく、30~40歳を迎える子世帯を迎えて、ご実家を建て替えることが可能です。しかし流石に家を2軒も建てるほど広くはないので、必然的に「二世帯住宅」が生まれることになります。

もう一つの理由は、大家族で暮らすことへの不安でしょう。特に都市部では核家族が当たり前になって久しく、若い世代は祖父母や叔父・叔母などと一緒の大家族で暮らした経験がありません。マイペースでやってきた自分たちの生活に、義理の親が入って来るとなれば心穏やかではないはずです(笑)。
親の世代の方は「大家族」の経験者も多いと思いますが、現在の50~70代というのは昔の同世代とは比べ物にならないぐらい若くてエネルギーがあるので、子世帯とべったり一緒に暮らすのを逆に嫌がる傾向にあるようです。

こうして「二世帯住宅」という住まい方が当たり前のようになってきた訳ですが、二世帯住宅にも色々な形があり、幾つかのパターンに分けることができます。
今回のセミナーでは、それぞれの特徴を解説するとともに、実例を紹介しながら分かりやすく二世帯住宅を解き明かします。会場も実際の二世帯住宅をお借りし、より理解しやすくなっていると思いますので、「二世帯」に興味のある方は、ぜひご参加ください。

岸 未希亜

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